ホロライブ0期生5人による「ビビデバ」も 「hololive 6th fes. CREATORS’ STAGE」レポート

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3月8日(土)と9日(日)に千葉県の幕張メッセ9ホールから11ホールで全4公演が開催された「hololive 6th fes. Color Rise Harmony」(以降、「hololive 6th fes.」)。

人気VTuberグループのホロライブによる大規模音楽ライブで、「hololive STAGE1~3」の3公演には、59人のホロライブメンバーが3組に分かれて出演。9日(日)の13時からは、ホロライブに楽曲提供してきた豪華クリエイターとのコラボステージ「CREATORS’ STAGE」が開催された。この記事では、31人のホロライブメンバーが全20曲を披露した「CREATORS’ STAGE」の配信をレポートする。


マリンさんらがフレッシュな「美女パイ」を披露

2023年3月に開催された「hololive 4th fes. Our Bright Parade」では「holo*27 stage」、2024年3月の「hololive 5th fes. Capture the Moment」では「HoneyWorks stage」と、過去2回のフェスでクリエイターのプロデュースによるステージを開催してきたホロライブ。

6回目のフェスでは、ホロライブメンバーのオリジナル曲を制作した数多くのクリエイター陣とのコラボステージを開催。開演直後に流れたオープニング映像では、出演するホロライブメンバーに続いて、ヒットメーカー揃いのクリエイター陣も紹介。ステージのコンセプトが伝わる映像となっていった。


全出演者が二つのステージに分かれて歌った全体曲「Our Bright Parade」(作詞・作曲:堀江晶太 *制作者表記は敬称略)で「CREATORS’ STAGE」は開幕。全員集合の豪華さと、静かな導入から一気に上昇していく「hololive 4th fes.」テーマソングのクライマックス感で、会場の盛り上がりは1曲目から最高潮となっていることが配信でも伝わってくる。

一度、暗転して無人になったステージに現れたのは、不知火フレアさんと、クレイジー・オリーさん。そして、流れた出したのは、フレアさんの同期である兎田ぺこらさんのオリジナル曲「いいわけバニー」(作詞:岩見陸/作曲:ナナホシ管弦楽団)のイントロ。今回のステージは、他のホロメンのオリジナル曲をカバーしていく形式なのかなと思っていると、1番後の間奏で2人の間から「ご本人登場」とばかりに兎田ぺこらさんも登場。1曲でカバーもオリジナルも楽しめるお得なステージだった。

3曲目は、宝鐘マリンさん、博衣こよりさん、ベスティア・ゼータさん、古石ビジューさんの4人によるフレッシュ感が増した「美少女無罪♡パイレーツ」(作詞:岩見陸/作曲:ナナホシ管弦楽団)。そして、4曲目で、このステージ初のソロパフォーマンスを見せたのが、ハコス・ベールズさん。1stオリジナル曲「Play Dice!」 (作詞:かめりあ、 Hakos Baelz/かめりあ)を熱唱すると、照明も客席のペンライトも炎のような真っ赤に染まり、映像からも会場の熱さが伝わってくるようだった。切れ味鋭いダンスと、バーチャル感を感じさせない太ももの肉感も素晴らしい。


0期生が5人で大ヒット曲「ビビデバ」を披露

5曲目では、星街すいせいさんの大ヒット曲「ビビデバ」(作詞・作曲:ツミキ)をホロライブ0期生の5人、ときのそらさん、ロボ子さん、AZKiさん、さくらみこさん、星街すいせいさんで披露。最初は1人だけ背景のスクリーンの中にいた星街さんが、途中でステージに出てくる演出が面白い。そして、この5人がステージに並ぶだけで、ホロライブの歩みを感じて熱い気持ちになる。

今年のホロフェスの各公演で注目ポイントの一つだったのが、今年初めて披露されたセンターステージに立つのは、誰かということ。0期生5人によるMCを挟んだ6曲目でセンターステージに登場したのは、鷹嶺ルイさん。オリジナル曲「ホロホーク」(作詞・作曲:すりぃ)は、お洒落だが身近なお祭りもある曲で、一見デキるお姉さんながら(実際に才女だが)、実は親しみやすいルイさん自身の印象にも重なる。

ホロライブENの歌姫、森カリオペさんネリッサ・レイヴンクロフトさんによる「Go-Getters」(作詞:Mori Calliope、辻村有記/作曲:Giga、TeddyLoid)の後、8曲目では、マリン船長がソロで「I’m Your Treasure Box *あなたはマリンせんちょうをたからばこからみつけた。」を披露。(作詞:U.Z. INU、かめりあ/作曲:U.Z. INU)を披露。一つの公演で「美女パイ」と「マリ箱」を聴けたのだから、マリン船長のファンにとっては、より思い出深いライブになったことだろう。

マリンさんとルイさんによるMCに続く9曲目は、桃鈴ねねさんのカブトムシとクワガタへの愛にあふれた曲「ねねちのギラギラファンミーティング」(作詞・作曲:まろん(IOSYS) )。サンバのリズムに合わせて、フワモコの2人(フワワ・アビスガードさんモココ・アビスガードさん)も一緒に可愛く歌い踊る。続く10曲目は、白銀ノエル大空スバルさんが、ノエルさんの牛丼愛をテーマにした「ぎゅーどんかーにばる!」(作詞・作曲:まろん(IOSYS) )をテンション高く熱唱。ライブの中盤で、ホロメンの濃い偏愛を主題とした楽曲が続いた。

猫又おかゆさんが可愛く「もぐもぐYUMMY!」(作詞・作曲:ピノキオピー)を歌った後、MCでは再びノエルさんとスバルさんが登場。推しと公言しているスバルさんとのMCが嬉しかったのか、いつも以上にテンションの高いノエルさんが可愛い。暴走気味の後輩をなんとか制御しようとしているスバルさんの奮闘も含めて、楽しいトークとなった。


トワ様がセンターステージで「Palette」を熱唱

コミカルで楽しい曲が多かった前ブロックからは一転、第4ブロックの12曲目からは、アーティスティスト色の強いステージが続く。歌声はもちろん、カッコ良いダンスも印象的だった小鳥遊キアラさんIrySさん「SPARKS」(作詞・作曲:KIRA KIRA)。マリンさんとこぼ・かなえるさんのデュエット曲「I I I」(作詞:Sena Kiryuin、作曲:Giga)アイラニ・イオフィフティーンさんムーナ・ホシノヴァさん「High Tide」(作詞・作曲:ZSunder)は、歌もダンスも情念的だった。15曲目では、常闇トワさんがセンターステージに登場。紫の光に包まれながら、作詞も手掛けた1st オリジナル曲「Palette」(作詞:常闇トワ、作曲:niki)で力強く深みのある歌声を響かせた。

イオフィさん、ムーナさん、IrySさんの賑やかなMCの後は、百鬼あやめさんと大神ミオさんがステージに登場。優しく美しいけれど、少し切なさも含んだメロディーが印象的なミオさんのオリジナル曲「夜光通信」(作詞・作曲:堀江晶太)で、奇麗なユニゾンを響かせた。17曲目は、二度のソロライブを大成功させるなどソロアーティストとしての活躍も印象的な角巻わためさんの「My song」(作詞:田淵智也/作曲:堀江晶太)。歌に賭けるわためさんの魂が込められた曲で、今回、会場で生の音の熱さを感じながら聴きたかったと特に強く思った楽曲の一つだ。

続いて登場したのは、配信でもステージでも観ている人をあっと言う間に笑顔にするさくらみこさん。バラエティにも富んだオリジナル曲の中から、このステージで披露したのは、最初から最後まで元気で楽しい「DAI DAI DAI ファンタジスタ」(作詞・作曲:じん)。歌い終えた後の「みんなー大、大、大、大好きだよー」という言葉に、客席からは嬉しそうな歓声が響く。

ミオさんとわためさんによる最後のMCの後、ソロのトリを飾ったのは、やはり星街すいせいさん。前日の「STAGE1」で「Stellar Stellar」を歌い、この「CREATORS’ STAGE」では、0期生で「ビビデバ」を歌っていたことから、何曲かの候補を予想していたのだが、その中で個人的に最も聴きたかった曲「ソワレ」(作詞:ナナホシ管弦楽団/作曲:岩見陸)を披露。ライブ自体は昼公演ではあったものの力強く伸びやかな歌声で、ライブのクライマックスをさらに盛り上げていった。

最後の20曲目では、1曲目と同じく出演者全員が勢揃い。「hololive 6th fes.」のテーマソング「Color Rise Harmony」(作詞:ナナホシ管弦楽団/作曲:岩見陸)でステージを締めくくった。

おそらく来年開催される7回目のフェスが、どのような構成で実施されるのかは、もちろんまだ分からない。しかし、個人的には、この「CREATORS’ STAGE」のようにホロメンのオリジナル曲に特化した公演は、ぜひ次回以降も継続して欲しい。そう思うくらいに、ホロライブオリジナル曲の魅力を堪能できる公演だった。

©️ 2016 COVER Corp.

(取材・文:Daisuke Marumoto

関連リンク
「hololive 6th fes. Color Rise Harmony」(公式サイト)
配信チケット販売サイト