
みなさん、「Avatown」という3Dモデル販売サイトを知っていますか?
VRChat向けのアバターを購入できるサイトといえば、ピクシブ社が提供するクリエイターマーケット「BOOTH」が最も有名ですよね。しかし、実はそれ以外にも、「SUZURI」(GMOペパボ社)、「StyMore」(アダストリア社)、「Gumroad」(Gumroad社)など、それぞれ特色を持った販売プラットフォームが存在しています。
「Avatown」は、北米を中心としたグローバルユーザーに向けて、アバターの販売および購入を行うためのサービスを提供する新興の越境ECサイト。代表創業者は日本人で、会社はアメリカ・サンフランシスコにあるという異色の存在です。昨年12月にはメタバースクリエイターズ社と業務提携を発表。VRChatではすでに「三面図が撮れるチルワールド」として、135万を超えるVisit数を誇る「The Avatar Studio | Avatown」を公開するなど、日本コミュニティにも積極的なアプローチをしています。
そんな「Avatown」が、新たな機能としてローンチするのが「オートアップローダー」。なんと、「Avatownで販売されている対象アバターを、スマホアプリから直接VRChatにアップロードできる」のだそう。本記事では、「Avatown」の紹介とともに、新機能「オートアップローダー」の使用方法を皆さんに紹介していきます。
改めて「Avatown」とは何か?
さて、3Dアバター販売サイトの一つである「Avatown」ですが、具体的にはどのようなポイントが、これまでの販売サイトと異なるのでしょうか。
まず、大きく異なる点は「メインターゲットが北米のユーザーである」ことです。サービスを提供するDolami,Inc.は、2022年6月にアメリカ・デラウェア州で創業された「海外企業」。代表創業者の稲員氏(VRChatネーム:天神いち)は、日本人で10歳の頃に初めて出会ったVRに感銘を受け業界入りを決意。「VRで仕事をするなら震源地のアメリカに行かなければならない」とアメリカへ飛び、現地での創業に至ったとのこと。
「Avatown」では、日本人クリエイターの北米進出を支援するため、現地法に詳しい弁護士が監修したライセンスジェネレーターを用意。さらに、日本語での商品登録ができるほか、必要に応じて同社の日本チームによるサポートも受けられます。
もちろん、「北米ユーザーに限定している」というわけではなく、ヨーロッパ、アジア、そして日本のユーザーもアバターを購入できます。
気になる「オートアップローダー」の使い方
そんな「Avatown」が、誰でも自由に簡単に、アバターでファッションを楽しめるよう、新たにリリースする機能が「オートアップローダー」。なんと、専用のスマホアプリ(Android/iOS両対応、4/8リリース予定)にて、同サイトで購入した3Dアバターを自身のVRChatアカウントに直接アップロードできちゃいます。
これまでも、「Ready Player Me」や「Make Avatar」など、VRChatへの直接アップロードを可能とするアプリは存在しましたが、あくまでキャラクリエイトシステムの延長線上のものでした。今回、「Avatown」ではVRChat Community APIを活用し、専用アプリとVRChatアカウントの紐づけ、そして購入アバターの直接アップロードを実現したとのことです。
百聞は一見に如かず。さっそく、取材用に事前提供された「オートアップローダー」を用いて、サンプル用アバター「Akyo改変アバター『キツネツキ式 狐akyo』v1.01」(無料)を筆者のVRChatアカウントにアップロードしてみましょう。
STEP0. 「オートアップローダー」対応アバターを購入しよう
まずは、「Avatown」にて「オートアップローダー」に対応したアバターを購入しましょう。

今回は、本機能を試すために用意されているサンプルアバター 「Akyo改変アバター『キツネツキ式 狐akyo』v1.01」 を購入しました。「オートアップローダー」に対応する場合は、出品時にクリエイターが専用SDKを用いて商品登録する必要があるとのこと(※後述)。「対応プラットフォーム」を確認すると、本アバターは「PC Only(Windows版)」のみをサポートしていることが分かります。
STEP1. スマホアプリをダウンロードして「Avatown」にサインイン
さて、続いて「オートアップローダー」をインストールし、「Avatown」にサインインします。ここからの作業は、すべてスマートフォン上で完結しています。
「Avatown」へのサインインを済ませると、自身の購入したアバターが一覧表示される「あなたのクローゼット」というページが表示されます。ここに、先ほど購入した「キツネツキ式 狐akyo」と「VRChatへアップロード」というボタンがありますね。これをクリックしましょう。
STEP2. 「Avatown」アプリ上で、VRChatにログインしよう
「VRChatへアップロード」をクリックすると、下図のページに遷移します。ここで、自身のVRChatアカウントのログイン情報を入力し、VRChatへログインします。
STEP3. あとは自動アップロードを待つだけ!
あとは、自動で「Avatown」サーバーからVRChatサーバーへアバターのアップロードが行われます。特に操作は必要なく、1分程度でVRChatへのアップロードが完了しました。
実際に、VRChatのブラウザ上で確認すると「My Avatars」へ先ほどアップロードした 「キツネツキ式 狐akyo」 が表示されていることが確認できました。改変などの凝ったアバターファッションは、楽しめないものの、購入後に外出先でもスマホひとつでアバターアップロードが完了してしまうのは、驚きです。
ちなみに、「オートアップローダー」向けの商品登録も4ステップで完了します。通常の商品同様の「.unitypackage」があれば、あとは専用のSDKを用いて「Avatown」サーバーに商品をアップロードするだけ。出品者は、アップロード時にAndroid版 / Windows版の選択が可能です。
また、従来のデータ販売と併用できるのみならず、「オートアップローダー」用のみの販売も可能。現状では、改変ができないというデメリットはあるものの、「オートアップローダー」専用商品であれば、ユーザーのローカル環境にアバターのデータが保存されないため、強固な海賊版対策にもなりますね。
今後の展望として、Unityなしで改変ができるツールの開発や、VRChat以外の3D/VRゲームへのアップロード対応も視野に入れているとのこと。まだ詳細は明らかにされていませんが、続報が楽しみです。
「モバイル / スタンドアロン版でしかVRChatをやっていなくて、Unityを使えるPCがないから、アバターがアップロードできない」「Unityを触るのは難しくてよくわからない」など、これまでVRChatのアバターアップロードに難しさを感じていた方は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
VRC+が最大1年分貰える友達紹介キャンペーンも実施!
新機能「オートアップローダー」のリリースを記念して「Avatown」では友達紹介キャンペーンを実施。「Avatown」に登録し、友達を紹介。そして、この「オートアップローダー」を試すことで、紹介した方、紹介された方どちらにもVRChat Plus(VRC+)1ヵ月分がプレゼントされるとのこと。さらに、同キャンペーンは1人辺り12名まで適用されるそうで、最大1年分のVRC+を獲得することができちゃいます。
キャンペーン詳細
- オートアップローダーをお試しください。クリエイターさんにご協力いただき、無料アバターで気軽にオートアップローダーを試すことができます!(ご協力アバター①akyo [『nooktown』ugarex様]、②狐akyo[『狐の迷い宿』キツネツキ様])
- アカウント詐欺防止のため、アカウント設定より電話番号認証をお済ませください
- 最後に、VRC+付与のためのVRC名を指定のフォームに記載すると、運営よりVRC+をプレゼントとしてお送りさせていただきます!
*友人も上記の手順を完了している必要あり。確認ができるまでは、VRC+の付与ができない
*一人が紹介できる最大の人数は12名まで
(TEXT by アシュトン)
●参考リンク
・「Avatown」公式サイト
・「Avatown」公式