
矢野経済研究所は15日、VTuberに関する消費者アンケート調査を実施したことを発表し、その分析結果の一部を明らかにした。2024年12月26日に「2025年 VTuber市場の徹底研究 ~消費者調査編~」として刊行した資料が元となる。価格は16万5000円(税込)。
具体的には、2024年10~11月、15~44歳の男女3万7353名にインターネットアンケート調査を実施。このうち趣味に「動画視聴」を、好きな動画タイプに「VTuber」をそれぞれ選んだ1200名(男性600名、女性600名)を「VTuberファン」として、視聴頻度・時間・媒体・動機・傾向・好きな動画タイプなどを質問した。
例えば、推しVTuberの有無を調査したところ、「推しがいる」と答えた割合が68.6%、「推しはいない」が18.3%という結果となった。矢野経済研究所は、「推しを作らずにVTuberを楽しむファンも一定数存在するものの、大多数のは推しを作って楽しんでいることが明らかになった」と解説している。

また、視聴形態について「ライブ配信等」と「切り抜き・動画編集等」のどちらが多いかを質問した項目については、男女ともに年齢層が低いほど「切り抜き・編集動画等」の割合が高く、年齢が上がるにつれて「ライブ配信等」が高くなったという。
この状況については、「短時間で見どころを把握できるため『タイパ』(タイムパフォーマンス)を重視する若年層の志向と合致している」とコメント。さらに、公式ではないファンメイドの二次創作コンテンツも多い切り抜き動画が一定の視聴率を得ていることについて、各VTuber事務所が切り抜き動画についてガイドラインを作成して、UGC(User Generated Content)を促進していることが背景にあると指摘している。