バーチャルYouTuberランキング、2000〜1万3000人時点のトップ10を振り返る

LINEで送る
Pocket

ユーザーローカルは9日、バーチャルYouTuber(VTuber)が1万3000人突破したというニュースを発表した。

VTuberムーブメントに火がついたのは2017年12月頃で、それから3年が経とうとしている。この機会にユーザーローカルがプレスリリースで示していた当時のトップ10について振り返ってみよう。なお、1000人、1万1000人、1万2000人についてはユーザーローカルにもデータが残っていなかった。

チャンネル登録者ベースの話となるため、投稿した動画の再生数や、生放送の同時接続数でのインパクトは計測できない。また、YouTube以外のプラットフォームは入っておらず、バーチャルYouTuberランキングに登録していないVTuberも存在しているため、業界全体を網羅しているとは言い切れない。とはいえ、時代の流れの一部は見えてくるはずだ。

2000人時点(2018年4月27日)
1位 キズナアイ:177万人
2位 キズナアイ(ゲームチャンネル):76万人
3位 輝夜月:64万人
4位 ミライアカリ:56万人
5位 電脳少女シロ:44万人
6位 猫宮ひなた:28万人
7位 ねこます:27万人
8位 ヨメミ:18万人
9位 月ノ美兎:17万人
10位 ときのそら:13万人

(1ヵ月後)

3000人時点(2018年5月28日)
1位 キズナアイ:187万人(ゲームチャンネルは82万人)
2位 輝夜月:68万人
3位 ミライアカリ:59万人
4位 電脳少女シロ:47万人
5位 猫宮ひなた:31万人
6位 ねこます:28万人
7位 月ノ美兎:21万人
8位 ヨメミ:21万人
9位 ときのそら:14万人
10位 鳩羽つぐ:12万人

(2ヵ月後)

4000人時点(2018年7月10日)
1位 キズナアイ:198万人(ゲームチャンネルは90万人)
2位 輝夜月:74万人
3位 ミライアカリ:62万人
4位 電脳少女シロ:50万人
5位 猫宮ひなた:35万人
6位 ねこます:28万人
7位 月ノ美兎:23万人
8位 ヨメミ:23万人
9位 ときのそら:16万人
10位 鳩羽つぐ:12万人

(2ヵ月後)

5000人時点(2018年9月12日)
1位 キズナアイ 217万人(ゲームチャンネルは105万人)
2位 輝夜月:82万人
3位 ミライアカリ:66万人
4位 電脳少女シロ:54万人
5位 猫宮ひなた:38万人
6位 バーチャル番組連盟(旧ねこます):26万人
7位 月ノ美兎:26万人
8位 ヨメミ:25万人
9位 ときのそら:18万人
10位 ゲーム部プロジェクト:16万人

(3ヵ月後)

6000人時点(2018年12月19日)
1位 キズナアイ:236万人(ゲームチャンネルは118万人)
2位 輝夜月:87万人
3位 ミライアカリ:71万人
4位 電脳少女YouTuberシロ:58万人
5位 猫宮ひなた:42万人
6位 ヨメミ:33万人
7位 月ノ美兎:29万人
7位 田中ヒメ・鈴木ヒナ:29万人
9位 バーチャル番組連盟(旧ねこます):25万人
10位 ゲーム部プロジェクト:24万人

(2ヵ月後)

7000人時点(2019年2月21日)
1位 キズナアイ:245万人(ゲームチャンネルは127万人)
2位 輝夜月:90万人
3位 ミライアカリ:73万人
4位 電脳少女YouTuberシロ:60万人
5位 猫宮ひなた:46万人
6位 ゲーム部プロジェクト:36万人
7位 ヨメミ:35万人
8位 田中ヒメ・鈴木ヒナ:34万人
9位 月ノ美兎:32万人
10位 バーチャル番組連盟(旧ねこます):24万人

(3ヵ月後)

●8000人時点(2019年5月6日)
1位 キズナアイ:257万人(ゲームチャンネルは137万人)
2位 輝夜月:95万人
3位 ミライアカリ:74万人
4位 電脳少女シロ:62万人
5位 猫宮ひなた:50万人
6位 田中ヒメ・鈴木ヒナ:43万人
7位 ゲーム部プロジェクト:42万人
8位 ヨメミ:37万人
9位 月ノ美兎:34万人
10位 YuNi:27万人

(4ヵ月後)

9000人時点(2019年9月5日)
1位 キズナアイ:267万人(ゲームチャンネルは114万人)
2位 輝夜月:99万人
3位 ミライアカリ:74万人
4位 電脳少女シロ:69万人
5位 猫宮ひなた:53万人
6位 田中ヒメ・鈴木ヒナ:47万人
7位 ヨメミ:40万人
8位 月ノ美兎:38万人
9位 ゲーム部プロジェクト:34万人
10位 道明寺ここあ:30万人

(5ヵ月後)

1万人時点(2020年1月15日)
1位 キズナアイ:269万人(ゲームチャンネルは142万人)
2位 輝夜月:99万人
3位 ミライアカリ:73万人
4位 電脳少女シロ:70万人
5位 田中ヒメ・鈴木ヒナ:53万人
6位 猫宮ひなた:52万人
7位 月ノ美兎:45万人
8位 ヨメミ・エトラ:42万人
9位 本間ひまわり:36万人
10位 白上フブキ:35万人

*1万1000人、1万2000人はデータなし
(10ヵ月後)

1万3000人時点(2020年11月9日)
1位 キズナアイ:286万人(ゲームチャンネルは153万人)
2位 Gawr Gura:126万人
3位 戌神ころね:104万人
4位 白上フブキ:101万人
5位 輝夜月:99万人
6位 兎田ぺこら:88万人
7位 湊あくあ:80万人
8位 桐生ココ:78万人
9位 宝鐘マリン:76万人
10位 赤井はあと:73万人


一番目立つのは、キズナアイさんが常にトップという点だろう。最初の2000人突破時点でも177万人と文字通り桁違いで、最新の今年11月でも286万人と確実に登録者数を増やしている。

「3Dの体で動画」から、「2Dの体で生放送」という活動スタイルの移り変わりも見てとれる。3Dで動画側は、初期の「四天王」時代から少し先に進むと、キャラクターがYouTube上で物語を進めていく「CTuber」と呼ばれたゲーム部プロジェクトがランキングに浮上。さらにYuNiさんや田中ヒメさん・鈴木ヒナさんの「ヒメヒナ」、道明寺ここあさんのような歌唱力で魅せるVTuberが上位に入ってきている。

2Dで生放送側でいえば、今年11月の1万3000人以外、一貫して「にじさんじ」の月ノ美兎さんがランクインしているのが目に入る。そして今年1月時点で「にじさんじ」の本間ひまわりさんや「ホロライブ」の白上フブキさんが上昇してきた上で、今年11月にはキズナアイさんと輝夜月さん以外は、「ホロライブ」と「ホロライブEnglish」メンバーが占めるという状況になっている。

登録者数が爆伸びした原因は、英語圏にある。キズナアイさんも2017年、海外で登録者数を伸ばして注目を集めたことで、それに続こうとしたVTuberが現れてジャンルとして成立するようになった。

ホロライブは2019年12月にデビューし、英語がネイティブで英語圏のネット文化をわかっている4期生の桐生ココさんきっかけで状況が変わっていった。有名配信者に取り上げられたり、白上フブキさんや戌神ころねさんの動画がネットミーム化したこともあり、可愛いキャラクターを見たい層に気付かれて、タイミングよく9月に英語主体の「ホロライブEnglish」が活動を開始してGawr GuraさんがVTuber史上最速での登録者100万人突破を記録した。

まとめとして言えるのは、わずか3年弱でも目まぐるしく情勢が変わり、「VTuberはこれをやれば正解」というものはないという話だ。キャラクターそのものの可愛いさ・かっこよさ、歌やダンスのうまさ、リアクションの面白さ、練られたコラボ企画……など、動画・配信で人々を魅了する何かを提供できなければ、頭ひとつ抜けられない。

一方で短期間に流行が移り変わるということは、まだ大きく伸びるフロンティアが残っている可能性も示唆している。これからデビューしたり、方針転換する方は、ぜひ自分のフィールドを開拓してほしい。

 
(TEXT by
Minoru Hirota

 
 
●関連リンク
バーチャルYouTuberランキング