YouTube、2020年のカルチャー&トレンドレポートを発表 キズナアイを始めVTuberを取り上げる

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YouTubeは13日、2020年全体を通したカルチャー&トレンドレポートを発表。イントロダクションの動画では、この1年間は世界中で大きな出来事があり変化の局面に入ったと語り、そうした中でポップカルチャーの歴史においても貴重な調査の機会だったと目的を伝えた。そして、その第1章「新時代のクリエイター」にて、VTuberの存在を取り上げた。

「新時代のクリエイター」において、アジア太平洋地域のカルチャー&トレンドマネージャー、アッシュさんは「今年は典型的なクリエイター像が大きく変わった年だ」と話し、より多様なコンテンツや制作者が視聴者に受け入れられるようになったと語った。その一例としてVTuberを挙げた。

16日、YouTube Creatorsの公式Twitterでも、2020年10月時点において月のVTuberカテゴリーの総再生数が15億回再生を超えていることに触れ、そのグラフを提示した。

動画においてより詳しい解説も行っている。キズナアイさんや輝夜月さん、電脳少女シロさん、ミライアカリさんや、えのぐ加賀美ハヤトさんや、Gawr Guraさんなどの動画を取り上げ、トレンドを紹介した。VTuberの台頭により、日本独特のアニメや漫画的な容貌を備えたバーチャルキャラクターがファンとライブなどで交流ができるようになったと伝え、そうしたファンとの間の絆が現在のVTuberビジネスを支えていると伝えた。

また、最近においては、日本で始まったVTuberという文化がグローバルに展開していることにも触れた。調査によれば、グローバルにおいて47%の視聴者はフィクションもしくはバーチャルのキャラクターやクリエイターが登場するコンテンツを見てもいいと回答しているという。これは、アバターでも人間のパーソナリティーと同等かそれ以上のエンゲージメントをファンから引き出せることを示しているとした。

VTuberの台頭により、クリエイターとファンの関係性を改めて問い直し、「本物」(Authenticity)の定義がいかに柔軟であるかを示したとのことだ。

(TEXT by Shuto Uchimura

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