
VTuber事務所・すぺしゃりてに所属する安心院みさが10月24日、池袋harevutaiにて「安心院みさソロライブ2026『超安心教集会』」を開催する(チケット販売ページ)。
元々、9月末で解散となったソニー・ミュージックエンタテインメントのVTuber事務所「VEE」に所属し、一度個人勢となってから、2025年10月にすぺしゃりてに加入したという珍しい経歴を持つ彼女。新天地では初となるライブとなるが、今、どんな心境でどんな準備をしているのか。
VEE時代のライブでもインタビューを担当したVTuber研究者の山野弘樹氏を迎えて、その想いを語っていただいた。
「今回はソロライブだから曲数が増えてる」
──本日は連日ソロライブの準備でお忙しい中、ありがとうございます。安心院さんは2024年12月20日にもソロイベントを行いましたが、今回、再び池袋の「harevutai」の地に立つことになります。今の心境を教えていただけますか。
安心院みさ ありがとうございます! 2024年と聞くと、めっちゃ昔に感じますね。
──VTuber業界は流れが早いので、特にそう感じますよね。
安心院みさ 本当にそうですねぇ。今の心境ですが、まずは「帰ってきた」という気持ちが強いです。また同じステージに立たせてもらえるのは、本当にありがたいです。
──「harevutaiで個人イベントが開催できるかどうか」というのは、VTuber業界における一つの登竜門になっているような気もします。そうした場に二回連続でソロで立つことができるというところに、確かなお力を感じます。
安心院みさ ありがとうございます。
──また、前回は「ソロライブ」ではなく「ソロイベント」という言い方にこだわっておられたように記憶しております。ただ、今回ははっきり「ソロライブ」と銘打っておられますよね。ここに「音楽に向き合う」という決意のようなものを感じるのですが、そのあたりはいかがでしょうか?
安心院みさ そうなんです。今回は「ソロライブ」と言っているので、前回のイベントよりも曲数が増えています。その分練習量とかも増えてしまっているので、今かなり大変ではありますが……!
──前回のイベントよりも、いろいろなところがパワーアップしているということでしょうか。
安心院みさ その通りです。まず、harevutaiの会場に入れる人数がかなり増えました。前回のソロイベントは座席でしたが、今回はスタンディングなので、その分たくさんの人が入れます。他にも、プログラム構成からグッズデザインまで、細部に至るまで私の手が入っています。
──個人的に今回のグッズのラインナップでは、特にペンライトにこだわりを感じました。
安心院みさ こだわっています! 前回のソロイベントでは、実はペンライトはいろいろと妥協しないといけないところも多かったのですが、今回は配色のカスタムからこだわっています。例えば、前回は握る部分が黒色だったのですが、今回はロイヤルブルーに変えています。また、フチの部分がシルバーだったのも金色にして、私のシンボルカラーを表現しました。
──前回のソロイベントの時よりも、安心院さんの裁量の余地が大きいということでしょうか。
安心院みさ はい。今回、自分で決められる範囲がすごく広いので、信者の皆さんにより安心を感じていただけるんじゃないかなと思います。
──また、集会所ステージの飾り付けもいろいろアイデアを盛り込んでいると話しておられましたね。
安心院みさ そうなんです。今回私がラフを描いてスタッフさんにお渡ししているので、今頃スタッフさんががんばって作ってくれていると思います(笑)
──なるほど、ありがとうございます。配信でもいくつかソロライブに関わる「匂わせ」がなされていましたが、この時点でできる他の「匂わせ」などはありますか?
安心院みさ それで言うと、会場の皆さんの「安心コール」にかかっている、みたいな部分がもしかしたらあるかも……!?
──であれば、現地会場に参加する意義がとても大きくなりそうですね。
安心院みさ いや、もう本当にそうですね! 会場に来てくれた人は、ぜひ「安心コール」がんばってほしいな。
あと、実はもう一個「匂わせ」があります。これは私にしてはちょっと珍しいことなんですけど、今回の選曲にはメッセージ性があったりします……! ぜひ、歌詞とかよく聴いてもらえたら嬉しいです。
「彼女の隣にいるからにはがんばらなくちゃ!」って気持ちになる
──今回のソロライブでは小鳥谷なのさん、あいうららさん、そして前回のソロイベントに続いて領国つかささんがゲストとしてご出演されますね。
安心院みさ つかちゃんは、今回ソロライブを行うに当たって再びお呼びしました。まぁ前回のイベントを行った時には、まさか同じ事務所で再び舞台に立つことになるとは思わなかったですけど……!
──前回のソロイベントでは、領国つかささんが会場アナウンスをされていましたね。
安心院みさ あの時はすごかったです! 会場内での禁煙をお願いするアナウンスのはずなのに、彼女、間違って「会場内での禁煙を禁止します」ってアナウンスしたんですよ(笑)
──懐かしいですね。あのとき、会場内でとても笑いが起きていたのを覚えています。
安心院みさ でも本当にそうで、そのおかげでだいぶ緊張が取れたよっていう方もいらっしゃったので、今回の場内アナウンスもまたこの子にお願いしたい気持ちがありますね。果たして、噛まずにアナウンスすることができるのか。
──「ら行」が言えるようになっているでしょうか。
安心院みさ それは厳しいかもしれません。
──最強天才中学生としてがんばっていただきたいですよね。
安心院みさ 本当ですね。そしてなのさんは、やっぱりいるだけで周りが華やぐというか、その場の空気がパッと明るくなるんですよね。また、すぺしゃりての中でも彼女の3Dパフォーマンスのクオリティは誰しもが認めるところかと思います。私も、なのさんからとても大きな影響を受けているんです。「彼女の隣にいるからにはがんばらなくちゃ!」って気持ちになるんですよね。
──まさに、小鳥谷なのさんという存在から大きな刺激を受けておられるのですね。
安心院みさ その通りです。私にとっても大きな存在ですね。そしてうららさんですが、彼女はポロッと口にする一言の切れ味がめちゃめちゃ面白いと思っています。見た目も喋り方もとても可愛らしいのに、あの優しい声でめちゃめちゃ鋭いツッコミを入れたり、変なことを口走ったりするのがすごいツボなんですよね。
──とてもよくわかります。それにうららさんは、安心院さんがすぺしゃりてに加入してから、初めて箱内コラボ企画に呼んでくれた方でもありましたね。
安心院みさ そうなんです! 優しくもあり、ユーモアもある存在だなぁと思っています。みなさんと同じ舞台に立てる日が楽しみです!
太ももだけじゃない、「安心力」に自信アリ
──今回ソロライブ開催に先立って、大きなバズが起こっていたのも印象的でした。
安心院みさ ありましたね~!
──ことの発端は、今年の8月23日にファンの方が切り抜き動画を投稿したことでした。関連ポストの合計いいね数はなんと7万……!
安心院みさ そうそう。ファンの方が、私の3Dリングフィットアドベンチャー配信を切り抜いてくれたんですよね。あの時の勢いは本当凄かったです。
──ですよね。8月24日に8万人耐久配信が行われたと思ったら、なんと8月30日には8万5000人まで増加。1週間経たずに 5000人増えた計算になります。
安心院みさ いや、何がきっかけになるかわからんもんですね……。
──安心院さんはしばしば、「チャンネル登録十万人までは安心教の歴史の第一章」ということを話されています。「それまでは全員古参」とも話されていますが、いよいよ本格的に「銀盾」が視野に入ってきましたね。安心教の歴史も、遂に「第二章」を迎えるというところでしょうか。
安心院みさ そうかもしれませんね!! 銀盾、楽しみだなぁ。
──しかも、安心院さんの3Dリングフィットアドベンチャー配信は、グリーホールディングスのプレスリリースの事例としても紹介されていましたね。
安心院みさ そうなんです! 「Captury」(キャプチャリー)っていう、いわゆるマーカーレスモーションキャプチャシステムの活用事例として一番最初に紹介してもらってて、びっくりしました。
──すごい話ですよね。すぺしゃりて運営の方々も、安心院さんが仲間に加わってくれたことを頼もしく思っているんじゃないでしょうか。
安心院みさ そうであれば嬉しいです! それに、私の実家は代々任天堂のゲームに親しんでいたので、任天堂作品でこのような結果を残すことができて本当に嬉しいです。
──これも「安心」の奇跡ですね。今回のバズで初めて安心院さんを知ったという方に向けて、改めてご自身の魅力を伝えるとしたらどのようなところになるでしょうか?
安心院みさ まず、なんと言っても太ももですね。あとはこのプリティーな顔、服、きめ細やかな装飾。さらに声、トーク、早口力などでしょうか。企画力にも自信があります。まぁ、一言で言えば「安心力」でしょうか。
──それこそ、3Dでの表現に対しては強いこだわりを持っておられますよね。
安心院みさ そうです。例えば可愛らしいフリルつきの服が揺れたり、髪の毛が繊細に揺れたり、そういうところに力を入れているVTuberの方々がたくさんいるというのに、太ももを売りにしているVTuberの太ももが揺れないだなんて、そんなおかしな話はないなと思います。
──安心院さんは、外見だけではなく、内面の魅力にも富んだ方であると思います。キレッキレなツッコミができるということは、その前提にロジカルシンキングがあると思うんです。安心院さんは、MBTIで「論理学者」だったかと思いますが、それも本当に解釈一致だなと思います。
安心院みさ ありがとうございます!
「温かく迎え入れてもらえて本当に嬉しかった」
──すぺしゃりて加入以降のお話も聞かせてください。安心院さんは2025年3月31日に前の事務所を独立されて、個人勢時代(いわゆる「冬の時代」)を過ごされた後に、2025年10月19日にすぺしゃりてへの電撃加入を果たすという激動の流れがあったと思います。 あれから約一年が経とうとしているわけですが、この期間で、すぺしゃりてという箱や、すぺしゃりてメンバーへのイメージは何か変わりましたか?
安心院みさ そうですねぇ……。初めての加入枠だったので、みんなとちゃんと馴染めるかな?という不安は正直ありました。「私だけ養子だもんな」みたいな思いもあったんです。でも実際に入ってみたら、そんなの全く関係なくて、温かく迎え入れてもらえて本当に嬉しかったです。
──むしろ安心院さんがすぺしゃりてに入ってくれたことによって、みなさん心強く思ってくれてるんじゃないでしょうか。なんたって、グリーのプレスリリースで筆頭の事例として挙げられてるんですから。
安心院みさ そうです。実績あります。
──特に印象に残っている箱内コラボなどはありますか?
安心院みさ それで言うと、年末に行われたすぺしゃりてのコラボ企画ですかね。あの配信をきっかけに、みんなとグッと距離が縮まった気がします!
──なるほど! 特に「ここが変わった!」みたいなところはありますか?
安心院みさ その場で初めて会う子がたくさんいたので、配信外でもたくさんの時間を過ごすことができたんです。そこでいろんなお話をしてお互いのことを知ったり、もっと仲良くなったりして、そこからコラボにも繋がっていきました。あとは、「すぺしゃりてフェス」の存在も大きかったです! 普段喋らない人と同じチームになれたのは本当に大きいキッカケでした。
──例えば「すぺしゃりてサーバーARK Season2」では5期生のロロ・オリフィスさんと親交を深めていたり、今年の8月に行われた「7 Days to Die」コラボでも楽しそうにすぺしゃりてメンバーと交流される様子が印象的でした。突如として仲間に凶器を向ける蹄音かさねさんに鋭いツッコミをしておられましたね。
安心院みさ ありましたね! そんなことも(笑)
──また、「7 Days to Die」コラボは本阿弥あずささん主催の企画でしたが、安心院さんと本阿弥さんはとても仲が良いという印象を持っています。本阿弥さんから受けた影響はやはり大きいでしょうか?
安心院みさ とても大きいです。まず彼女は、何かよっぽど事情があるとかでない限り、絶対に配信に遅刻しないんです。コラボ配信するよってなったときにも、誰よりも早く集合するし。
──先ほど、3Dのパフォーマンスでは小鳥谷なのさんから大きな影響を受けたと仰っていましたね。そして配信に対する姿勢では、本阿弥あずささんから大きな影響を受けている。安心院さんは、元々配信者としての実力が大変高い方だと思いますが、すぺしゃりてに入ったことによって、さらに大きな刺激と学びの機会を得ておられるのですね。
安心院みさ そうだと思います。あー、あと! すぺしゃりてメンバーとの関係性で変わったところといえば、以前よりも私がみんなのことを頼れるようになったかもしれません。困った時に、ちゃんとみんなを頼れるようになったんです。
──それは違いとして大きそうですね!
安心院みさ とても大きいです。今までは、そんなふうに頼れるのはりのんだけだったので……。
──すっかり「すぺしゃりてメンバー」の中に馴染んでおられますね! そんなすぺしゃりての中で、今後さらに力を入れていきたい配信などはありますか?
安心院みさ そうですねぇ、例えばVRChatを使った配信もしたいし、先ほども話題に上がった「Captury」を使った企画なんかもしたいですね!
──良いですね! 現時点で、何か思い浮かぶアイデアなどはありますか?
安心院みさ 例えば「Captury」を使ったら、3D凸待ちとか簡単にできるようになると思うんです。私が「挑戦者受付け中!」みたいな感じでスタジオで待ってて、そこでみんなと代わる代わる対戦していく……みたいな。そんな企画もできますよね。
──とても面白そうですね! 盛り上がること間違いなしだと思います。
安心院みさ いやぁ、実現したいなぁ。
──ありがとうございます。安心院さんは今後さらに「安心教」を広げていくお方だと思うのですが、そんな安心院さんにズバリお尋ねしたいことがあります。
安心院みさ なんでもどうぞ。
──安心院さんにとって、ズバリ「安心」とは何でしょうか?
安心院みさ おおう、深い問い。そうですねぇ……「安心」とは、どんな環境であっても、どんな自分であっても、「ここにいていいんだ」、「このままでいいんだ」と思えることだと思います。
──なるほど……!
安心院みさ 世の中、嫌なことやしんどいことだらけじゃないですか。だから、「生きてるだけで偉いんだよ」ってことをみんなに伝えたいし、そう自覚してほしいんです。私が活動することで、ほんの少しでも今より生きやすい世の中にできたら……そんな願いを、「安心」という言葉に込めています。
──お聞きしながら、特に「どんな自分であっても」というところに大きなポイントがあるように思いました。例えば嫌な環境から逃げ出せたとしても、自分自信から逃げることは誰にもできない。自分を認めてあげられるのは、結局自分だけなんですよね。安心院さんの配信は、そんな不安心をじんわりと解消してくれるような「心の居場所」になっているように思います。
安心院みさ ありがとうございます。みんな安心になってほしいな。
──安心の輪が広がって欲しいですね。そんな安心院さんが今掲げている挑戦などがあれば教えてください。
安心院みさ やっぱりまずは「銀盾」ですね。信者のみんなと一緒にその瞬間を迎えたいです。いつか安心教のバイブルを書きたいという思いもあるので、少しずつその構想も練っていきたいなと思っています。あとは、なんと言っても「フィギュア化計画」です!!
──信者の皆様も、「どうして教祖にオファーが来ないんだろう」と不思議がっておられますよね。
安心院みさ 世界の七不思議の一つです。私としては、本当にいつでもオファーOKですので、フィギュアメーカーの方は、ぜひすぺしゃりての担当者にご連絡していただけますと……!!
──先日の配信では、「フィギュアメーカー凸待ち配信を実施するかもしれない」ともお話しされてましたね。
安心院みさ そうなんです。フィギュア化のお話、本当にいつでもお待ちしております!!
──最後に、10月24日に行われる「超安心教集会」に現地参加する信者の方々、あるいは配信で観るという信者の方々に向けて、ぜひメッセージをお願いします!
安心院みさ 会場に来てくださる信者の方々も、配信で観てくださる信者の方々も、この日ばかりは日常の不安心なことを全部忘れて楽しんでいただきたいです。この時間だけは、世界で一番安心な空間であることをお約束いたします。ご期待ください!
安心! 安心! 安心!
●取材者プロフィール
山野弘樹
哲学研究者。2025年に東京大学にて博士号を取得。専門は哲学およびVTuber文化論。千葉工業大学、および東京女子医科大学にて非常勤講師を務める。主著に、「独学の思考法」(2022年)、「VTuberの哲学」(2024年)、「VTuber学」(共編、2024年)など。
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