米国のMeta社は3月16日(米国時間)、VRゴーグル「Quest」シリーズにおいて、「VRペアレンタルコントロールツール」機能を導入すると発表した。今後数カ月の間に実装していくという。
VRペアレンタルコントロールは、13歳以上の子供とその保護者がプラットフォームの設定を管理できる機能で、コミュニティーをサポートするための取り組みの一環。
VR体験をカスタマイズしながら管理できるようにするための第一歩として、Questに搭載されているアンロックパターンの機能を拡張する。アンロックパターンは、デバイスや保存済みのパスワードへのアクセス時に、あらかじめ設定したパターン(図形)の入力を求める機能。今年4月から、個々のアプリに対してアンロックパターンを設定可能になる。この機能により、13歳以上の若年層の利用者にふさわしくないゲームやタイトルへのアクセスを制限できる。
次に、今年5月から、国際年齢評価連合(IARC)によるレーティングで、年齢にふさわしくないと定められているアプリを13歳以上の子供の利用者がダウンロードできないように自動的にブロックする。さらに、保護者が個々の事情に応じてブロックを無効にできる機能を含む、ペアレンタルコントロールツールの初期セットも開始する予定だ。
ペアレンタルコントロールツールの第1弾では、保護者がOculusモバイルアプリの「ペアレントダッシュボード」からアクセスし、そこから子供のアカウントにリンクし、管理することが可能となる。リンクする際は、子供のほうからの申請を行い、保護者と子供の双方の同意が必要。
まずは保護者に向けて、Oculusモバイルアプリの「ペアレントダッシュボード」より、下記のサポート機能を提供する。
- IARCによるレーティングに従って、デフォルトでブロックされているタイトルのダウンロードまたは購入を保護者が承認できる
- 13歳以上の子供の利用者が「購入希望」のリクエストを申請すると、保護者にその旨の通知が届く
- 保護者は、Oculusモバイルアプリからそのリクエストを承認または拒否することができる
- 保護者は、子供の利用者にとって不適切であると判断する特定のアプリをブロックし、そのアプリを起動できないように設定できる(ブロックできるアプリは、WebブラウザーやQuestストアでダウンロードまたは購入できるアプリが対象)
- 保護者は、子供の利用者が所有するすべてのアプリを見ることができる
- 保護者は、子供の利用者がVR内で購入する度に「購入通知」を受け取ることができる
- 保護者は、Oculusモバイルアプリから子供の利用者がヘッドセットを利用しているスクリーンタイム(=VRにどれくらいの時間を費やしているか)を確認できる
- 保護者は、子供の利用者がOculusフレンドリストを見ることができる
- 保護者は、子供の利用者がPC上のコンテンツにQuestからアクセスすることを防ぐために、LinkやAir Linkをブロックできる
- アカウントをリンクした子供の利用者は、Oculusモバイルアプリから「ペアレントダッシュボード」を読み取り専用で閲覧できる
なお、Questの対象年齢は13歳以上であり、13歳に満たない年齢の子供の利用は想定していない。また、ペアレンタルコントロールとして提供する機能についても、13歳以上の子供の利用を想定した上で設計されている。
●関連リンク
・Oculus Blog