米国VRChat社は4月22日、ソーシャルVRアプリ「VRChat」の最新アップデートを公開した。今回のアップデートでは、先日オープンベータ版にて先行してリリースしていた「Avatar Dynamics」の正式リリースとなっている。なお、今回のアップデートを実施するとバージョンが異なる人同士の合流はできなくなるため注意が必要だ。
「Avatar Dynamics」とは、VRChat独自のアバター干渉システムで、これに伴い、これまで使用していた「Dynamic Bone」を廃止し、独自の揺れモノ表現スクリプト「PhysBones」を導入する。VRChatコミュニティーの中でも、特に要望が多かった機能だ。
「Avatar Dynamics」により、ユーザーはフレンドとハイタッチをしたり、頭を撫でた際にしっかりと耳や髪に干渉ができたり、フレンドの自爆ボタンを押したりと、ユーザー間の干渉が自由にできるようになる。また、これまで「Dynamic Bone」が制限されていたQuest単体においても、「Avatar Dynamics」は有効だ。
また、許可システムも導入されている。クイックメニューのローンチパッドにAvatar Dynamicsボタンが追加され、そこから自分のアバターインタラクションを「誰も許可しない」「フレンドだけ許可」「全員許可」に設定できる。ユーザー同士でインタラクションが起きるには、両者ともこれを有効化しなければならない。
ほかのユーザーがインタラクションを許可しているかを見分けたいときは、クイックメニューを開いてネームプレートを確認する。黄色い手が見えたらインタラクションできる状態だ。
また、個人レベルでアバターインタラクションを有効化・無効化も可能だ。クイックメニューを開いて、ユーザーを選択。User Detailsをスクロールし、Avatar Interactions Override部分を探すと、以下のような設定が可能となる。
- Force On: 指定したユーザーが干渉できる
- Force Off: 指定したユーザーが干渉できない
- Use Current Settings: 個人設定ではなく、全体的の設定に依存。初期ではこれになっている。
「PhysBones」は、VRChatの最新SDKにて無料で入手可能だ。Dynamic Boneは、いずれ対応がなくなるため、今後新たにアバターをアップロードする際は、PhysBonesを使用することをおすすめする。現状は、どちらのシステムでもアバターのアップロードは可能だ。
VRChatの設定でそのままDynamic Bonesを読み込むか、自動的にPhysBonesに変換するか設定できる。デフォルトではこれが有効のため、既にDynamic Boneを使用してアップロードしていたアバターも、PhysBonesへ自動変換されて読み込まれる。この設定は、メニュー「SAFETY」より変更が可能だ。
(TEXT by アシュトン)
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