株式会社MESON(東京都渋谷区、代表取締役社長:小林佑樹、以下MESON)は、株式会社博報堂DYホールディングス(東京都港区、代表取締役社長:水島正幸、以下博報堂DYホールディングス)と、生活者発想でメタバースおよび空間コンピューティング(*1)領域における研究調査・情報発信を行う「Helix Lab(ヘリックス・ラボ)」(*2)を発足いたしました。活動の第1弾として、メタバースが世の中に与える影響や変化について、生活者の視点から考察したレポート「Metaverse as Possible Futures」を発表しましたのでお知らせいたします。
新型コロナウィルスの世界的流行による生活様式の変化を地球規模で人類が経験する中、メタバース・Web3・Spatial Web(実空間ウェブ)など次世代インターネット空間に関する議論がますます活発化し、今後の生活も大きく変化していくことが予測されています。一方で法制度やルール・ガイドラインの整備をはじめ、そうしたテクノロジーが生活者一人ひとりに何をもたらすのかについていまだ明確な答えは出ていません。
MESONと博報堂DYホールディングスは、2019年からサイバー空間と実空間が融合した「サイバーフィジカル空間」をテーマに「AR City」をはじめ、「Spatial Message」「GIBSON」など、生活者の新たな体験およびコミュニケーションに関する研究をこれまでも行ってまいりました。このたび、生活者を起点としたメタバース・空間コンピューティング領域の社会実装をさらに促すため、両社の強みを掛け合わせて、未来の生活者に関する研究・調査を共に実施し情報発信を行う「Helix Lab」を発足いたしました。
今回発表したレポート「Metaverse as Possible Futures」は「メタバース」によってわれわれ生活者一人ひとりがどのような影響を受け、変化を経験するのかに主眼を置いて構成しています。様々な定義や考えによる「メタバース」によって描き出される複数の世界線における新たな生活体験の可能性を予測しました。未来をデザインするためのヒント、そしてその未来に生きる新たな生活者像をイメージするための手がかりをこのレポートの中に1つでも見つけていただければ幸いです。
Helix Labは生活者発想を起点とし、今後もメタバース領域および空間コンピューティングに関連した未来の生活体験に関する予兆を予測・発見し、起こり得る未来の可能性について発信してまいります。
レポートはこちらからご覧いただけます。
https://drive.google.com/file/d/1_LrVR_Q4s5WaEyHHu6_IjMImXjLTPFQK/view?usp=sharin
<参考資料>
(*1) 空間コンピューティングとは、カメラやセンサーによって実空間における人やモノ・環境を認識し、デジタルによって拡張する技術。この技術によって実空間とサイバー空間とを融合させ、複合現実(MR)体験が可能となります。
(*2) Helixは「螺旋」の意味。社会やテクノロジーの進化は同じパターンの繰り返しに見えて少しずつ変化する。それは一平面上に留まる2次元の渦巻ではなく、DNAの二重螺旋のように、サイバーとフィジカルとが絡み合いながら3次元的に新たな高みへと進化していく、という期待を込めています。タグラインの「Decoding New Realities」は、XRやメタバースなどのテクノロジーにより生まれる新たな生活を、「新しい現実」と置き、それらを紐解く活動を推進するチームであることを表しています。
■これまでの取り組み
「AR City」 https://www.meson.tokyo/works/ar-city
「Spatial Message」 https://www.meson.tokyo/works/spatial-message
「mirr」 https://www.meson.tokyo/works/mirr/
「GIBSON」 https://www.meson.tokyo/articles/meson-gibson-siggraph-asia-2021
■参考:「Metaverse as Possible Futures」目次
Introduction ― はじめに
Scenarios ― 15のシナリオ
1. Travelportation ― メタバース観光が喚起する実世界旅行
2. Meta Commerce ― メタバースとリテールの融合
3. Meeting Technologies ― 「会う」技術の進化
4. Out of Loneliness ― 孤立、孤独対策としてのメタバース
5. Gamification on Gaming Platforms ― メタバースにおけるゲーム的社会デザイン
6. Emerging New Architect ― 新しい建築家の出現
7. Metaverse as Testing Ground ― メタバースという試験場
8. Remote Work, Remote Life ― メタバースによる生活のリモート化が実現するもの
9. Avatar Community ― “着飾る”ことから生まれる社会的交流
10. Company to Collective ― メタバース時代の集団組織のあり方
11. Post “Advertisement” ― 世界の創造行為と融け合う広告
12. Itemgraph ― 紡がれるモノの価値
13. Avatarized Personality ― 分人化するパーソナリティ
14. Certificate & Reliability ― メタバースにおける証明書の使い方
15. Embodied in the Metaverse ― 身体性とメタバース
Editors’ Note ― あなたと考えるメタバース
■ 株式会社MESONについて
2017年9月設立。XR時代のユースケースとUXを作るクリエイティブスタジオ。デバイス・技術インフラ・コンテンツなど様々なアセットを持つパートナー企業と共に研究するクリエイティブスタジオ事業を展開しています。世界最大のARカンファレンスAWEのアワードで、MESONが企画・開発した2つのサービス「PORTAL」「AR City in Kobe」がともにファイナリストにノミネートした実績があります。ARのソフトウェアプロダクトとしてファイナリストにノミネートされたのは日本初で、MagicleapやSnapchatと並んでノミネートされました。
https://meson.tokyo/