XRコンテンツのクラウドレンダリングおよびストリーミング技術のパイオニアMawari Corp.(米カリフォルニア州)はこのたび、SAFEとSAFTによる650万ドルのシードラウンドの資金調達を完了したことをお知らせします。今回の調達を受けてMawari社は研究開発体制を一気に拡大し、「200 億ドルのコーデック」(Forbes)、「AR の MP3」、「メタバースのアカマイ」(AR Insider)とも称される自社技術をスケーラブルな形で商用展開する「Mawari Network」サービスの立ち上げに向けた開発を一層加速してまいります。
なおこのラウンドには当初想定の2倍以上の応募があり、Blockchange VenturesとDecasonicがリード、Abies Ventures, Accord Ventures, Anfield, Primal Capital, Outlier Venturesやその他この分野の有名投資家がフォローしました。
「Mawari Network」は、3Dコンテンツの配信におけるスピード、クオリティ、データ容量などの課題すべてを解決する独自ソリューションを提供することにより、XR/メタバースサービスの最大のボトルネックである「拡張性」を解消、現時点では「絵に描いた餅」であることの多いメタバース領域の様々な実用可能性を具現化します。これは、自社独自の3Dグラフィック圧縮技術および分割レンダリング技術と、GPUノードのネットワークによる分散型の3Dコンテンツ配信プラットフォームによって構成されます。
投資家からのコメントDecasonic ファウンダー&CEO Paul Hsu氏
Mawariは、Web3/メタバース時代に向けた最高品質のARコンテンツを提供し、コミュニティの環境と体験を大きく進化させる基幹技術を開発しました。
Blockchange Ventures マネージング・パートナー Ken Seiff氏
Mawariが開発している技術は、単に優れているだけではありません。より速く、より安価です。 私たちはまず、分散型コンピューティングを活用して技術を広く普及させ、より大きな市場へのアクセスを可能にするというMawariチームのビジョンに惹かれました。そしてその後、Mawariの既存顧客やパートナーから、単にMawariの技術が優れているからそれを使っているのだということを学びました。私たちは、Mawariの先進的なビジョンと目の前の問題を解決する実用性の共存を高く評価しています。
Abies Ventures株式会社 マネージング・パートナー 山口冬樹 氏
XR/メタバースサービスが本格的に普及するためには、モバイル機器で、データ処理能力、バッテリ、発熱等の制約なく、リアルタイムでインタラクティブな3Dコンテンツ体験を実現することが不可欠です。Mawari社は、それを実現する独自開発の技術と、日本および世界で数多くのXRプロジェクトのプロデュース・開発を手掛けたノウハウを有しており、分散型3Dコンテンツ配信プラットフォームサービスにより、「メタバースのアカマイ」となりうる会社であると考えています。「日本発で世界市場展開を目指す高度な技術を有するスタートアップを支援する」というAbies Venturesの使命にMawari社が合致したため、投資を実行させて頂きました。
Mawari Corpについて
2017年に東京・渋谷にて設立されたMawari社は、KDDI、T-Mobile、Qualcommなどの革新的な企業との提携の下、すでに世界中で40以上のXR体験の実装を成功裏に実現してきました。その中核となる3Dストリーミング技術と分割レンダリング技術(いずれも特許申請中)は、XR/メタバース業界の主要プレイヤーおよび投資家コミュニティから大きな注目を集めています。
またこのような3Dコンテンツの拡張性のある配信プラットフォームの必要性は、Google、Microsoft、Meta、Apple、Qualcommといった業界の主要企業にも認識されています。これらの会社は既に関連技術の開発およびコンテンツ制作に多額の投資を行っていますが、それらのプロジェクトが共通して直面しているボトルネックは、大容量の3Dグラフィックデータを不特定多数のモバイルデバイスに同時配信できる、スケーラブルで高品質な配信システムの欠如です。 Mawari社の画期的な技術とネットワークは、このボトルネックを解消し、現在業界内で活発に進んでいる実証実験レベルの活用例を実用レベルに落とし込み、ビジネスとして収益化できる道筋を整えることに焦点をあてています。
米国本社の経営陣はLuis Oscar Ramirez Solorzano(創業者兼CEO)、Aleksandr Borisov(共同創業者兼CTO)、Frederick Speckeen(COO)で構成され、日本国内でも谷田部丈夫(CBDO)を代表とする事業開発チームがユースケース開発やパートナー開拓を進めてまいります。