VRカルチャーを全力リスペクト！「MOSAIC.WAV」VRライブレポート

「MOSAIC.WAV」と聞いてビビッときた方。おそらく筆者と同年代でしょう。わかりますよ。

“AKIBA-POP”と称される、キュートでにぎやかな電波ソングを数多く手かげてきた音楽ユニット。『最強○×計画』とか『Love Cheat!』とか、それこそ『ガチャガチャきゅ～と・ふぃぎゅ@メイト』とかとか。それはもう数多くの楽曲を送り出してきただけに、どれを挙げるかでその人の生い立ちがなんとなくわかるってもんです。

そんなMOSAIC.WAV、実はVR空間でもライブ活動をやっています。しかも定期的に。アーカイブこそ期間限定公開ですが、その様子はMVとなって別個公開されています。とはいえ、せっかくのVRライブ、できればVR現地で見たいもの……

そんなことを思っていたら、なんと2月4日に開催されたVRライブ「Avatar Showcase MOSAIC.LIVE」の現地観覧にご招待いただきました！本記事ではライブの様子や、MOSAIC.WAVのVRでの取り組みについてご紹介いたします。

ド派手でテンションMAX！往年の名曲から最新曲まで満載のステージ

『VRChat』で定期的に開催されてきたMOSAIC.WAVのVRライブですが、配信メインだったため、有観客開催は今回が初めての試み。筆者含め、少数の関係者が現地に招かれました。

会場となったのは、渋谷のガード下がモチーフになったワールド「Pepiement」の、本ライブ向けの特別仕様版（一般非公開）。ガード下を抜けると、幻想的な雰囲気の海辺が現れる人気ワールドのひとつで、制作者の協力を得て収録向けに細かな音声や描画設定が行えるようになっていました。

会場はもちろん、ガード下を抜けた先。海辺の建物を中心に行うライブとなりました。

19時にライブがスタート！ 1曲目の『Love Cheat!』からテンションMAX。動きも全力。空間中にパーティクル演出が飛び交い、とにかくド派手です。

ボーカルのみ～こさん、キーボードの柏森進さんは、ともにVRChatで人気のアバター「桔梗」ちゃんの改変モデル。み～こさんはもちろんですが、柏森進さんもアイドルなお衣装で登場し、アクティブな演奏を披露していました。

中央にはダンサーも1名登場。MOSAIC.WAVのお二人よりも一回り大きな姿で踊っており、なんならステージ上のもう一人の主役のような存在感を発揮していました。

そして、ダンサーは曲の合間にまばゆいエフェクトとともに早着替えを行っていました。というのも、ライブのタイトルに”Avatar Showcase”とあるように、このVRライブは市販アバターのカスタマイズ文化「アバター改変」に焦点を当てたショウケースライブでもあるのです。MOSAIC.WAVのお二人が改変モデルを使っているのもこのためです。

ライブは全1時間。往年の名曲が惜しげもなく連発されつつ、先日活動を終了した「にじさんじEN」のPomu Rainpuffさんへの提供楽曲『Fairy of AKIBerse』や、『VRおじさんの初恋』イメージソング『VRおじさんの初恋～Accept me～』など、バーチャル文化に向けて発信された最新楽曲も披露されました。

み～こさんも柏森進さんもとにかくアクティブに動きまくり、ダンサーもエフェクト付きで舞うため、とにかくまぶしく感じるほどに派手なステージとなりました。そのてんこもりすぎるにぎやかさも、不思議と合っているように思えたのは、とことんアッパーでアクセル全開なMOSAIC.WAVだからこそ、と言えるでしょう。

MOSAIC.WAVがVRの世界へ込めるリスペクト

いまや電波ソングでは右に出る者はいない”大物”と言えるMOSAIC.WAVですが、このVRライブは彼らだけでなく、様々なクリエイターが関わっています。VRガイドのおきゅたんbotさんや、VRアイドル「ジビエーズ」のお二人（ドコカノうさぎさん、オノッチ|沙影さん）など、VRChat業界ではだいぶ名の知れた面々も参加しています。クレジットを見ればわかりますが、実はみ～こさんと柏森進さんのアバターはアクターによって動かされています。

お話を聞くと、数年前MOSAIC.WAV側からおきゅたんbotさんへ接触したことがきっかけとなり、VRライブ開催時には様々なツテで、VRChat方面のコミュニティからクリエイターを招いてチームを編成するようになったそう。そして、MOSAIC.WAVのディレクターの方もVRChatにどっぷりハマり、今回のような「アバター改変」にフォーカスしたショウケースライブの開催に至った、とのことです。

ライブ配信自体も、視点スイッチングができるTwitchと、全天球映像が配信されるYouTubeという、かなり挑戦的な取り組みがなされていました。特に全天球映像は、擬似的なVR視点といえるもの。VRの没入感をどう伝えるか、アーティストならではの模索が感じられます。

座組はもちろんですが、ライブ配信前には1時間ほどの枠で様々なVR上の活動者のCM映像を流しており、様々な面からソーシャルVRカルチャーへのリスペクトが込められています。 “AKIBA-POP”を世に送り出してきたアーティストが、VRの世界でどんな表現を生み出していくか。MOSAIC.WAVのこれからに期待したいと思う一夜でした。

なお、上述の通り今回配信された「Avatar Showcase MOSAIC.LIVE」のアーカイブは、期間限定公開となります。どのような雰囲気か感じ取りたい方は、お早めにご覧ください！

・YouTubeアーカイブ（全天球ライブ映像）
・Twitchアーカイブ（スイッチングライブ映像）

（TEXT by 浅田カズラ）

「Avatar Showcase MOSAIC.LIVE」クレジット

出演

・MOSAIC.WAV

使用ワールド

・Pepiement／制作者：ぷり♪

ド派手でテンションMAX！ 往年の名曲から最新曲まで満載のステージ

MOSAIC.WAVがVRの世界へ込めるリスペクト

「Avatar Showcase MOSAIC.LIVE」クレジット

出演

使用ワールド

アクター

Twitch配信・配信カメラ

YouTube配信

配信カメラ

アセット制作・スチル

演出

アバター改変

観客対応

配信サポート

イベント総合ディレクター

使用アセット

ド派手でテンションMAX！往年の名曲から最新曲まで満載のステージ