木村情報技術株式会社
- 2024年3月31日から4月2日、CMC GROUP、中京大学、自治体(岡崎市・大府市)が連携して開催した世界自閉症啓発デーのイベントに、木村情報技術はメタバース空間「KIMULAND(キムランド)」(※1)を提供。380名を超える参加と高い評価を得た。
- アバターで参加した参加者からは、心理的安心感が高く、自閉症啓発の手段としてメタバースの活用は良いという意見が大半を占めた。
- 木村情報技術は今後も、「社会の中でメタバースを活用する」をテーマに、メタバースの社会への貢献についての可能性を広げる。
(※1)4月17日、「KIMULAND」をメタバースのトータルコーディネートサービス「KIMULAND+(キムランドプラス)」にアップデートしました。
新サービスサイト:https://www.k-idea.jp/product/kimuland+/
イベントの様子
毎年4月2日は、2007年に国連が制定した「世界自閉症啓発デー」です。日本ではこの日から8日までを「発達障がい啓発週間」と位置付け、自治体など各種団体が自閉症をはじめとする発達障がいへの理解促進のために集中啓発を行っています。
木村情報技術は社会貢献の一環として、CMC GROUP、中京大学、岡崎市、大府市が産官学で連携し開催した、自閉症啓発を目的としたイベントにおいて、自社オリジナルのメタバース空間「KIMULAND」を提供しました。
参加者の方々に、自閉症についての講演や自閉症の理解を深めるクイズ、自閉症当事者の創作物の展示などの多彩なプログラムを、メタバース上でアバターを操作しながら体験していただきました。
参加者アンケートの結果、メタバース上での参加は心理的安心感の面で良かったという意見が大半を占め、自閉症啓発の手段として、メタバースの活用は良いことであるという声が多く寄せられました。具体的には、アンケートに回答した参加者の全員が安心感を評価しました(「アバターでイベントに参加することに安心(73%)、やや安心(27%))」。また、「メタバースの活用は、自閉症啓発にとって良いことだった」という回答は、95%を占めました(「自閉症啓発にメタバース空間を活用することは良いこと(77%)、やや良いこと(18%))」。
本イベントは、自閉症についての理解を深め、誰もが幸せに暮らすことができる社会の実現への一助となりました。木村情報技術は今後も、「社会の中でメタバースを活用する」をテーマに、メタバースの社会への貢献についての可能性を広げてまいります。
自閉症啓発メタバースイベント実施概要
- タイトル:LIUB2024「Light It Up Blue in The Metaverse」
- 日時:2024年3月31日(日)~ 4月2日(火) 9:00~19:00
- 開催形式:メタバース空間「KIMULAND」でのイベント開催
- 参加者:3日間で合計385名が本イベントを体験
・149名がメタバース空間「KIMULAND」 にアバターで参加
・236名が動画配信サイトの同時中継でメタバース空間「KIMULAND」を視聴 - 主催:LIUB2024あいち実行委員会
(学校法人梅村学園 中京大学 現代社会学部 辻井正次研究室:愛知県豊田市貝津町床立101) - 共催:CMC GROUP
(株式会社シイエム・シイ 本社:愛知県名古屋市中区平和1-1-19、代表取締役:佐々 幸恭) - 後援:岡崎市・大府市
- 協力:木村情報技術株式会社
(本社:佐賀県佐賀市卸本町6-1、代表取締役:木村 隆夫)
イベントの内容
メタバース空間「KIMULAND」内での開催イベント「ふれよう!自閉症啓発の森」(※2)
“見て”、“聞いて”、“体験して”、自閉症について学ぶことができる企画が開催されました。
- “見て”学ぶ:アート展、自閉症ドラマ放映、ブルーライトアップイベント(懇親会)(※3)
- “聞いて”学ぶ:自閉症啓発セミナー
- “体験して”学ぶ:4つの部屋(クイズコーナー)、島内かくれんぼ、宝探し
(※2)メタバース空間でのイベントの他に、「岡崎市役所西庁舎(岡崎市)」/「大府市歴史民俗資料館(大府市)」にてアート展を実施予定。
(※3)ブルーライトアップイベント(懇親会)は、4月2日(火)のみの開催予定。
参加者アンケートの結果
[参加者の属性]
1.参加者の年代 (n=22)
2.参加者の現在地 (n=22)
3.参加者の職業 (n=22)
[メタバース活用への評価]
Q1.自分の顔を現すことなく、アバターでイベントに参加することについて、あなたの安心感を教えてください。(n=22)
Q2. Q1でお答えになった理由を教えてください。(n=15)
- 匿名で参加すれば、他の人との交流もしやすい。
- 自分の感情を素直に表現できるから。
- 多くの人が参加するイベントに、自宅からアバターで参加できることはかなりの安心感がある。
- 参加への緊張感が軽減される気がするから。
- いつどんな時も参加をしたいと思ったら参加ができるから。
- どのような方が参加しているのかわからないので、アバターだと安心できる。操作方法には少し困惑し、何度か体験しないと慣れないと思った。
- 直接のイベントよりも話しかけやすく、安心感があるから。
- ネット上で顔を公開することに抵抗があり、対面での会話よりも気が楽だから。
- リアルよりも気持ちが楽だから。
- 自分の顔をうつしたくないから。
- 障がいがある方でも気軽に参加できる環境だと感じた。
Q3.自閉症啓発にメタバース空間を活用することについて、あなたの意見を教えてください。(n=22)
Q4. Q3でお答えになった理由を教えてください。(n=17)
【良い】【やや良い】
- 自閉症の人とのコミュニケーションがよくなる事もあっていいと思う。
- きれいな画面でよかった。
- 硬くなり過ぎず、気楽に参加できる点がいいと思った。
- 自宅から参加できること、また家族で参加できるなど、可能性がたくさんありそうだと感じたから。
- 他の通話ツールより遊び心があり、参加者同士で交流もできるので、可能性を感じる。
- 新しい時代に向けてのすてきなチャレンジだと思う。
- どの地域からでも参加しやすいから。
- なかなか面白かったが、参加者は少ないように感じた。他の通話・動画配信ツールに比べていろんな事が出来る反面、動画視聴等の操作性には課題があるように感じた。
- ワクワクと出会いを感じたから。
- 操作に慣れは必要だと思いますが、遠方からも参加できて良いと思う。
- 誰でも参加出来るというところに魅力を感じたから。
- 楽しみながら参加することができたから。
- どこからでもパソコンがあれば参加できる点で便利だから。
- 直接イベントに行けない方でも参加可能だと感じたから。
【やや悪い】
- 操作は直感的な部分も多く、使っていて興味深いところもあるが、場所の移動やチャットの操作など、やや分かりづらいかなとも思う。
[メタバース活用へのご感想やご意見]
Q5.今回のメタバースイベントのご感想やご意見を教えてください。(n=14)
- とても面白い、楽しいです。ぜひこのメタバースを広めてください、応援しております。
- 運営のバタバタもふくめて、新しいことにチャレンジしている臨場感があり、楽しいです。運営のみなさま、おつかれさまです!
- さまざまな企画など準備からお疲れ様です。
- オンラインでのセミナーよりライブ感があってよいと思いました。
- メタバースは以前から興味があったので楽しいひと時でありましたが、スマホゲームに慣れているせいか操作はやりにくさを感じてしまいました。アバターのカスタマイズは色々できるのが興味深かったです。今回で少し経験できたのでハードルが下がり、またメタバースイベントがあったら参加にチャレンジしたいと感じました。本日はありがとうございました。
- とてもステキだと思いました。ぜひ続けていただけるとうれしいです。
- 回線が不安定になるところは、サービスとしてやや不満があった。
- 色々勉強になる話を聞けてよかった。
- パソコンの動作に少々不安があった。
- 様々なイベントを通して自閉症についての理解を深められて良かったです。
- とても楽しかったです。セミナーでは学生さんたちの奮闘が伝わってきました。
- 最終日まで大変なこともあるかと思いますが、がんばってくださいね!
世界自閉症啓発デーとは?
自閉症のことを知るための日をつくろうと、世界の国の代表が国連の会議で毎年4月2日を「世界自閉症啓発デー」に決めました。それから、いやし・希望・平穏を表す「青」をシンボルカラーにして、世界各地でイベントやライトアップが行われるようになりました。
4月2日は、青色のものを身に付けて、自閉症をはじめとする発達障がいの人たちを応援している世界中の人たちとつながりましょう。
発達障がい啓発週間とは?
日本では、毎年、世界自閉症啓発デーの4月2日から8日を発達障がい啓発週間として、シンポジウムの開催やランドマークのブルーライトアップ等の活動を行っています。自閉症をはじめとする発達障がいについて知っていただくこと、理解をしていただくことは、発達障がいのある人だけでなく、誰もが幸せに暮らすことができる社会の実現につながります。
イベント開催の社会的意義
2022年12月に、文部科学省は発達障がいの可能性があり特別な支援が必要な小中学生は、「通常の学級に“11人に1人程度”在籍していると推計される」との調査結果を発表し、社会的な注目を集めています。
一方で、「発達障がい」は、身近にあるけれども、社会の中で十分に知られていない障がいでした。また、「発達障がい」のある人は、特性に応じた支援を受けることができれば十分に力を発揮できる可能性がありますが、従来はその支援体制が十分ではありませんでした。
このような背景を踏まえ、発達障がいについて社会全体で理解して支援を行っていくために、2005年4月から「発達障がい者支援法」が施行されています。
イベント共催のきっかけ
今回のイベント共催者であるCMC GROUPの担当者は、学生時代に中京大学に在籍し、在学中に取り組んでいた発達障がいに関する啓発について、当時新聞社から取材を受け、記事になった経験があります。その後、CMC GROUPに入社し、業務提携関係にある木村情報技術のメタバース空間「KIMULAND」の活用企画を担当することになりました。
メタバース空間であれば、発達障がいの方にとってもコミュニケーションのハードルが低く、親和性が高いと考え、今回のイベントの企画に至りました。
参考画像
[中京大学による過去の自閉症啓発イベントの様子]
[KIMULAND]
メタバースのトータルコーディネートサービス「KIMULAND+」に関するお問合せ先
木村情報技術株式会社
お問い合わせフォーム:https://www.k-idea.jp/contact/kimuland+/