Lenovo、Daydream対応の一体型VRゴーグル「Mirage Solo」発表 400ドル以下がターゲット
Lenovoは米国時間の9日、GoogleのDaydreamプラットフォームに対応した一体型VRゴーグル「Mirage Solo」、および正面180度範囲を撮れるGoogleの規格「VR180」に対応したカメラ「Mirage Camera」を発表した。発売は今年の上半期(6月まで)。価格は未定だが、ターゲットとしている価格帯はMirage Soloが400ドル以下、Mirage Cameraが300ドル以下。Lenovo広報によれば、日本での販売は検討中で、価格は未定。
*Mirage Cameraのニュースについてはこちらの記事を参照。
位置追跡できる一体型の「Mirage Solo」
昨年5月、Googleが開発者向けイベント「Google I/O」でお披露目したもので、今回、Mirage Soloとして具体的な製品が登場した。
従来VRゴーグルは、PCやゲーム機に有線で接続して使うハイエンド型と、スマートフォンをはめ込むモバイル型に大別できた。一体型のVRゴーグルはこの2種とは異なり、駆動部がゴーグルに組み込まれているため、かぶるだけですぐに体験できる、ケーブルなしで単体で動く、持ち運びやすいというのが利点になる。
他社では、国内ではクリーク・アンド・リバーの子会社・VR Japanが発売している「IDEALENS K2+」をはじめ、HTCが中国向けに発表した「VIVE Focus」、Oculusが発売を控えている「Oculus Go」や、開発中の「Santa Cruz」などが一体型のVRゴーグルにあたる。
Mirage Soloは、Daydreamの特徴のひとつである「WorldSense」に対応し、外部センサーを使わずに位置追跡(ポジショントラッキング)できるのが大きなメリットだ。正面にある2つのカメラで周囲をスキャンし、空間を認識して、プレイヤーが実際に体を動かした距離や方向をバーチャル空間に反映してくれる。例えば、前から飛んできた球を体を左右に動かして避けるといった直感的な操作が可能だ。
飛んだり。
マトリックスばりに避けたり。
従来、持ち運びしやすいモバイル型のVRゴーグルは、大半がこの位置追跡ができなかった。そのためバーチャル空間を動いたり、何かに近いたりするVRコンテンツを体験してもらうためには、PCとVRゴーグルを持ち運んで準備するという手間がかかっていた。一体型かつ、位置追跡が可能なMirage Soloが出てきたことで、家庭やアミューズメント施設でも、モバイル型よりも没入感の高いVRコンテンツが「かぶってすぐプレイ」できるようになる。
ディスプレーの解像度は2560×1440ドット、視野角は110度。プロセッサーにSnapdragon 835を採用。1回の充電で最大7時間、連続2時間の動作が可能。トラックパッドなどを備えた片手用のコントローラーが付属する。
●スペック
・ディスプレー:5.5インチ液晶(2560×1440ドット)/75Hz
・視野角:110度
・プロセッサー:Snapdragon 835
・メモリー:4GB
・ストレージ:64GB UFS
・オーディオ:Android N プロオーディオ、3.5mmヘッドホン端子
・カメラ:デュアル6DoF トラッキングカメラ
・コントローラー:3DoF ワイヤレスDaydreamモーションコントローラー×1基
・メモリーカード:microSDカード(256GBまで)
・無線:IEEE 802.11 ac/n、Bluetooth 5.0 + BLE
・バッテリー:4000mAhリチウムイオン
・駆動時間:最長7時間、連続2時間
・OS:Daydream OS
・本体サイズ:幅204.01×奥行き269.5×高さ179.86mm
・重量:645g
*お詫びと訂正:Lenovoより訂正があったため価格を修正しました(2018年1月9日11時40分)