ラジオ発、事務所をまたいだ夢のユニットも登場! 「Life Like a Live!」21日夜公演レポート

LINEで送る
Pocket

9月19~22日に開催したバーチャルアイドルのオンラインライブフェス「Life Like a Live!」(えるすりー)。このフェスに向けて新設したメインの屋外ステージでは、20~22日の3日間で全5公演の音楽ライブを実施し、総勢20組67名のバーチャルアイドルが出演した。今回は、4公演目となる21日(日)の夜公演をレポートしていこう。

●えるすりー全レポート
32人同時パフォーマンスのOPに一撃で魅了された! 「Life Like a Live!」20日昼公演レポート
AZKiや「ユイしあ」、VALISなどバラエティーに富んだ出演者にも注目 「Life Like a Live!」20日夜公演レポート
Palette Project全員集合に全ファンが感涙「Life Like a Live!」21日昼公演レポート
ラジオ発、事務所をまたいだ夢のユニットも登場! 「Life Like a Live!」21日夜公演レポート
最後はやっぱり32人集合で完全燃焼! 「Life Like a Live!」22日夜公演レポート


「まりなす(仮)」の鉄板ユーロビートで熱く開幕

最初にステージに登場したのは、奏天まひろさん、燈舞りんさん、音葉なほさん、鈴鳴すばるさん「まりなす(仮)」。まずは、前日のステージで披露したばかりの新衣装の進化前バージョンで、定番曲「POLYFULL!」を披露。

2曲目はパチスロ「獣王-王者の帰還-」のテーマソング「オーエ・ニャーモ」のアレンジカバー。ユーロビートの2連発で開幕からテンション全開にしていく。3曲目の初披露曲「My Venus」は、強気で前向きな歌詞も印象に残るロックテイストの楽曲だった。

 
2組目は、20日(日)の夜公演で話題を集めたバーチャルサーカス団「VALIS」(ヴァリス)から、MYU(ミュー)さん、RARA(ララ)さん、VITTE(ヴィッテ)さんが登場。

前日出演したCHINO(チノ)さん、NEFFY(ネフィ)さん、NINA(ニナ)さんと同じく、オリジナル曲の「真夜中コンツェルト」と「残響ヴァンデラー」で、キレキレのダンスと表現力豊かな歌声を披露した。「VALIS」のショーを観た人は、獣耳少女が好きなら100%。そうでなくとも、かなりの高確率でこのミステリアスなサーカス団の虜になるだろう。

 
MCもないままステージを去った獣耳少女たちと入れ替わりで登場したのも獣耳の美女。「GEMS COMPANY」の水科葵さんがソロ曲「鮮紅の花」を熱唱し、力強いボーカルでステージの広さを感じさせない存在感を見せる。しかし、その後のMCパートでは歌唱中の雰囲気から一変して、柔らかな関西弁でトーク。視聴者に「推してな」とお願いする姿も可愛かった。

さらに星菜日向夏さん、奈日抽ねねさん、有栖川レイカさん、音羽雫さん、城乃柚希さん、長谷みことさん、赤羽ユキノさん、一文字マヤさんが合流した後は、全員曲「ゴールデンスパイス」。衣装も含めてゴージャスな雰囲気の9人によるアゲアゲ曲のパフォーマンスは圧巻だった。


ラジオから生まれた豪華メンバーのユニットも!

「世界征服をもくろむ戦闘型のサイボーグ、ユイちゃんでーす」という物騒な自己紹介とともに登場したのは、ミクチャのオーディションイベントで「えるすりー」の出場権を獲得したユイF-022さん。

オリジナルソングの「詐欺師」をクールに歌い、ボーカル力の高さを見せつけた後のMCでは、可愛い笑顔全開で夢の舞台に立てたことを喜び、「ユイは、歌で世界征服をしていくことが目標なので。これからもたくさんの歌を皆さんに届けていけるように頑張っていきたいと思います」とさらなる夢も宣言した。

 
続いて登場したのは、ユイさんと同じイベントで「えるすりー」への出場権を獲得した月宮雫さん。軍服モチーフの制服も可愛い妹系VTuberで、初めてのオリジナルソング「笑っていこう」を初披露した。

さまざまな経験を経て、初めての大きなステージに立つことができた月宮さん自身が「どんな夢でもかなうんだよ。起こすよ奇跡を」と歌う応援歌には有無を言わせぬ説得力がある。また、ステージを楽しそうに動き回るが可愛すぎたせいか、「妹」ではなく「孫」を見守っているようなコメントが増えていった。

 
6組目は、文化放送のラジオ「すばるあずきみずしーの3コードミラクル!」から生まれたユニット「Shotgun Rose」の鈴鳴すばるさん、AZKiさん、水科葵さん。

「まりなす(仮)」、「イノナカミュージック」、「GEMS COMPANY」と所属が異なり、ステージパフォーマンスから想像する限り、性格もバラバラそうな3人だが、登場直後から息の合ったトークでユニットの活動を紹介。11月1日に発売されるオリジナルソングCDの中から激しいドラムが印象的なロック曲「Million stars for you」を披露すると、三人三様の魅力的な歌声を響かせた。


アイドルフェスで「蝋人形の館」を聴くという初の体験

7組目に登場したのは、「Palette Project」のグループ内ユニットで、主にメタル系の曲を歌う「REGALILIA」(レガリリア)。メンバーは、遠坂ユラさん、江波キョウカさん、鬼多見アユムさんの3人。筆者は、このユニットのライブは初見だったのだが、3人の歌声の音圧と声量には驚いた。

1曲目の「想像」はソロパートも多いのだが、3人がまるで競い合うように力強いボーカルを響かせていく。2曲目は聖飢魔IIの「蝋人形の館」をカバー。この曲をこんなにも力強く、かつ魅力的に歌う女性ボーカリストを初めて観た。

MCでは、さっきまでの歌声を幻聴かと疑うような可愛い声で「こんばんわー」とアイドルらしく挨拶や自己紹介。しかし、短いMCの後の初披露曲「キライラ」では、また力強いボーカルを披露。声量や音圧がどこまで増しても綺麗に響き続ける歌声は、もっと聴いてみたいと強く思ったた。

 
8組目は、中国と日本で活動している6人組バーチャルアイドルグループ「ReVdol!」(リブドル!)。メンバーは、李清歌さん、モーシィさん、カティア・ウラーノヴァさん、ローズ・バレットさん、神宮司玉藻さん、イザベラ・ホリーさん。

筆者は、「えるすりー」の最初のメインステージ公演で初めてライブを観たのだが、3公演目となるこのステージでは、「リブドル」の出番を楽しみに待っていた。

今回の衣装は、中国風のデザインも可愛いミニドレス。しっとりしてオリエンタルな曲調にもぴったりだった(ライブ後に知ったが、「HEROINE」用の衣装らしい)。流暢な日本語でのMCの後は、2曲目「Pre-STAR」。練度の高いダンスと、力強いボーカルで盛り上がるサビから始まる構成。筆者が「ReVdol!」を知らない誰かに紹介するなら、まずはこの曲を薦めるだろう。

 
9組目は、個人VTuberやクリエイターが集まるアパート「ブイアパ」の住人、杏戸ゆげさんと季咲あんこさん。「今日はアイドルになりにきたんだから」と楽しそうな季咲さんに対して、「やばいところに来ちゃったよ」「場違いじゃないかな」と帰りたがる杏戸さん。

しかし、二人で一緒に「ハッピーシンセサイザー」と曲紹介した後は、杏戸さんも可愛い声で楽しく歌い出す。歌い終えた後は、疲れてステージに膝を付いた杏戸さんだが、季咲さんに励まされると、「もう1曲くらい歌えるよ」と復活。「おじゃま虫」を可愛くデュエットした。


シャッフルユニットのオリジナル4曲目も名曲

10組目に鈴木あんずさん、白藤環さん、日向奈央さん、夏目ハルさんの4人で登場した「えのぐ」は、若手女優を起用した実写MVも話題になった新曲「Original Color Girls!!!!」を披露。パフォーマンスが始まるとすぐに、フェスのステージが「えのぐ」のワンマンライブのような空気に変わるのは、4人がこれまでの活動で培ったアイドル力なのか。

可愛く楽しい曲の後は、力強いメッセージを感じさせる「」。メンバーとファンの物語をテーマにした曲ということもあってか、間奏などでメンバーが「もっとコメントが欲しい」と煽ると、コメント欄の投稿もさらに勢いを増していた。

 
11組目は、昼の公演で「えのぐ」との夢の共演も果たした「にじさんじ」所属のファイアードレイクのドーラさんが再登場。いきなりカメラに向けて投げキッスでアピールすると、アイドルフェスの中では希少な大人の色気を感じる歌声で、ボカロ曲の「虎視眈々」をカバーした。

ソロでのパフォーマンスの後は、「えのぐ」と同じくドーラさんが大好きな「まりなす(仮)」の奏天さん、鈴鳴さんがゲストとして登場。奏天さんに対しては「はじめまして」と挨拶し会えたことを大喜びするドーラさん。しかし、以前、別の収録でも会っている鈴鳴さんのことはわざとスルー。「すばるも仲間に入れてよ!」と構って欲しがる鈴鳴さんも可愛い。

3人で仲良くはしゃいだ後は、一緒に「JUST IN MY HEART」を熱唱。さすがに、「まりなす(仮)」の高難度ダンスを完コピとはいかなかったが、「ドーラ様」は歌って踊れるファイアードレイクだった。

 
この公演も最後を締めくくったのは、「えるすりー」のために結成されたシャッフルユニット。「GEMS COMPANY」の一文字さん、「Palette Project」の神菜さん、「まりなす(仮)」の鈴鳴さん、「えのぐ」の日向さんによるユニット「麒麟さん連合」がまず歌ったのは、オリジナル曲「Chain The World」。4人のパワフルなボーカルやラップを堪能できるメタル曲で、鈴鳴さんが振り付けたというダンスも曲にぴったりと合っていた。

MCでは、順番にシャッフルユニットでの活動に関する感想を語っていくが、神菜さん、一文字さん、日向さんの思いのこもった良コメントを聞き、鈴鳴さんは「まとめられる自信が無いから、次の曲へ行って良いですか?」と逃げ宣言し、3人から総ツッコミを受ける。しかし、その後は「このメンバーでまた活動したい」という思いをしっかりと語った。

ラストの曲は、「えるすりー」のテーマ曲「Life Like a Live!」。1曲目の「Chain The World」とはガラリと変えた可愛さ強めの歌声を披露し、短いステージの中でもさまざまな魅力を見せてくれた。

 
●9月21日(月)夜公演セットリスト
M1.POLYFULL!/まりなす(仮)
M2.オーエ・ニャーモ 無法地帯ver.(獣王カバー)/まりなす(仮)
M3.My Venus/まりなす(仮)
M4.真夜中コンツェルト/MYU・RARA・VITTE(VALIS)
M5.残響ヴァンデラー/MYU・RARA・VITTE(VALIS)
M6.鮮紅の花/水科葵
M7.ゴールデンスパイス/GEMS COMPANY
M8.詐欺師/ユイF-022
M9.一緒に笑っていこう/月宮雫
M10.Million stars for you/Shotgun Rose
M11.創造/REGALILIA(Palette Project)
M12.蝋人形の館(聖飢魔IIカバー)/REGALILIA(Palette Project)
M13.キライラ/REGALILIA(Palette Project)
M14.HEROINE/リブドル!
M15.Pre-STAR/リブドル!
M16.ハッピーシンセサイザ(初音ミクカバー)/杏戸ゆげ・季咲あんこ(ブイアパ)
M17.おじゃま虫(初音ミクカバー)/杏戸ゆげ・季咲あんこ(ブイアパ)
M18.Original Color Girls!!/えのぐ
M19.栞/えのぐ
M20.虎視淡々(巡音ルカ・初音ミク・GUMI・IA・鏡音リンカバー)/ドーラ
M21.JUST IN MY HEART/ドーラ・奏天まひろ・鈴鳴すばる
M22.Chain the World/麒麟さん連合
M23.Life Like a Live!/麒麟さん連合

(TEXT by Daisuke Marumoto

*22日目夜公演のレポートはこちら

●関連リンク
Life Like a Live!(Twitter)
Life Like a Live!(公式サイト)
チケット販売ページ(niconico)