リベンジライブを大成功させた、えのぐロングインタビュー「めっちゃ安心して年を越せます(笑)」

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来年の3月でグループ結成8周年を迎えるVRアイドルえのぐ鈴木あんず白藤環日向奈央)。「世界一のVRアイドルになる」という壮大な目標を目指す中、2023年には、所属事務所の廃業という大きな困難にも直面したが、メンバー自らがマネジメントを行う「えのぐ合同会社」を設立。2025年もアイドル兼経営者として、さまざまな挑戦を重ねながら、ますます積極的な活動を行っている。

12月6日(土)には、今年最後のワンマンライブ「enogu online one-man Live X-DAY 〜REVENGE〜」(以降、「X-DAY 〜REVENGE〜」)も大成功させたえのぐの3人に、12月恒例のロングインタビューを今年も実施。最新のライブである「X-DAY 〜REVENGE〜」の話題を中心に、今年も激動だった2025年を振り返ってもらった。


いつものワンマンとは違う緊張で新鮮だった

──まずは、先日の「X-DAY 〜REVENGE〜」を振り返っての率直な心境から伺えますか。

白藤環(以下、白藤) 本当に楽しかったよね!

鈴木あんず(以下、鈴木) うん!

白藤 夏に開催したライブ「XーDAY」(「enogu online one-man Live X-DAY」)でチケット販売枚数2000枚という目標が達成できなかったので、そのリベンジということで開催したライブだったんですけど。今回は当日にチケット2000枚をクリアすることができて、めっちゃ安心して年を越せるなって思いました(笑)。

日向奈央(以下、日向) ひなおも楽しかったけど、始まる前は、やっぱり「2000枚達成できるかな」とか、「1ヶ月挑戦企画もうまくできるかな」とか思っていたし。10曲連続でパフォーマンスしたから、体力や喉の消耗も心配で、結構、不安要素が多かったんです。でも、ライブが始まったら楽しすぎて、一瞬で終わってしまい、いらない心配をしていたなって思いました(笑)。

白藤 環も、きっとまた喉をやっちゃう(傷めちゃう)と思ってた。

日向 だよね。自分が持ってるすべてをぶつけてパフォーマンスしても、喉が壊れなかったことに、すごく成長を感じたし、楽しいと思えた理由の一つでもあるのかなと思います。

──MCを挟まず10曲連続で披露したり、個人個人での挑戦企画があったりとハードな内容のライブでしたし、何より2000枚という目標への再挑戦もあって。背負うものも多かったライブだと思うのですが、ライブ中から楽しかったのですね。

白藤 めっちゃ楽しかったです! 特に私は、10曲連続の時、アドレナリンが出すぎて。本当におかしくなったかと思うぐらい楽しくなっちゃって(笑)。しかも、メンバー一人一人がすごく楽しそうにパフォーマンスしているのを隣で感じるから、その楽しいも伝わってきて。「奈央ちゃん、めっちゃ楽しそう! 環も楽しい!」とか、「あんず、今のところ、良いね! 楽しそうだ~!」みたいな感じになって、ますます楽しくなっていきました。そういうことってある?

日向 あるある。ひなおはテンション上がって、歌のところをセリフにしたり、いつもと違う歌の崩し方を急にしたりして、メンバーを戸惑わせてるなって思う(笑)。でも、楽しいんだよね~。生のライブのテンションだからこそ出ちゃうパフォーマンスが好きだから楽しいし、自分以外のメンバーから、そういうパフォーマンスが出た時もすごい楽しいなって思います。

──10曲連続のパフォーマンスが終わった直後、白藤さんの給水中、鈴木さんと日向さんが2人でMCをしている時も明らかにおかしなテンションで面白かったです。

日向 終わった瞬間は楽しすぎて何も考えられなかったんですけど、「次は挑戦企画だ」って思ったら、一瞬で緊張に変わって。いつものワンマンとは違う緊張の仕方で、すごく新鮮だし面白い感覚でした。

──次の挑戦に向けての緊張もあった上での謎テンションだったのですね。

鈴木 あんずは、挑戦企画の順番が一番最後だったので、まだ緊張はしてなかったです。でも、10曲連続という初めてのことで100%以上の力を出しきり、「やった! できた!」っていうことしか頭になくて、語彙力がなくなっていました(笑)。

──今回のライブは、スタートから非常に飛ばしている印象が強いセットリストでした。夏の「X-DAY」は、少し静かに始まった印象があるのですが、ガラリと変えていこうというイメージがあったのですか?

白藤 どちらかと言えば、普段、えのぐのライブは、緩急をしっかりつけてやるセットリストを組んでいるんですけど。今回は、「緩」があまりなくて、スタートから「急、急、急!」みたいな感じでした(笑)。冒頭無料パートもあったので、そこでのつかみもしっかりしたいと思ったし、私たちの覚悟みたいなのを最初から見せたいと思って強い曲から始めたんです。

──楽しかったとはいえ、やはり体力や精神力の消耗度合は、激しかったですか?

日向 通しリハーサルの時、当日に話す感想系のMCは内容を全部飛ばして進めたのですが、それでも2時間40分あったんです。だから、今日は、絶対に3時間を超えるライブになると覚悟していたのに、なぜか本番は2時間半で終わっちゃって。覚悟していた分、「あれ、もう終わった?」って感じでケロッとしていました。

白藤 たしかにね。

日向 「本当にもう終わった?」っていう驚きの方がすごかったです。

白藤 本当に謎でした。曲数も変えたわけじゃないのに、なぜか短くなったんです。

日向 謎だったよね。だから、「こんなすぐに終わっちゃったんだ。ひなおは、まだ行けるんだけどなー」みたいな感覚でした(笑)。

目標を達成できないまま、次の目標には行けない

──リベンジライブというアイデアは、誰の発案だったのでしょうか? また、年内開催というスケジュールにも驚いたのですが、開催決定までの経緯を教えてください。

白藤 夏の「X-DAY」が終わって1ヶ月くらい経ち、チケット販売期間の終了が迫っていて、このままでは目標達成は難しいってなった時、3人で「どうしよう?」って話し合ったんです。そこでは、いろいろなアイデアが出ましたが、最終的にリベンジ公演をやろうと決めて動き始めました。だから、誰かというより、3人で決めた形です。年内開催にしたのは、目標を達成できないまま、次の目標には行けないし、その状態で年越すのもなんか違うよねってなって。年内にやりたいということで、めちゃくちゃ急ピッチで準備を進めていきました。

──悔しい気持ちを残したまま、年を越すのが嫌だったのですね。

日向 残したくなかったですね。

白藤 ファンの人たちも、目標達成のためにすごく応援してくださったんです。チケットを買ってくれるだけではなく、SNSとかでもすごく拡散してくれたりして。それなのに2000枚を達成できず、モヤモヤした気持ちをみんなにも残したまま2025年を終わらせるのは、申し訳ないという気持ちもありました。あと、普通に私たちも悔しかったので、このタイミングでリベンジライブを組ませて頂きました。

──個人的に「X-DAY」自体は、大成功のライブだったと思っているのですが、そんなライブをどうやってパワーアップさせてリベンジするのかという方針は、すぐに決まったのですか?

白藤 夏の「X-DAY」では、新曲と新衣装のお披露目もあったのですが、今回はそういうものがない。でも、リベンジはしたい。じゃあ、どうしたらリベンジができるのかというところは、かなり話し合って決めました。

鈴木 「見どころを作るのが難しいよね」といった話をしました。夏と同じようなことをしても見どころがなかったら、夏よりちょっとパワーダウンしちゃうと思うので。そうならないためにどうするのかってことをすごく話し合って。(10曲連続という)グループでの挑戦をしたり、一人一人がチャレンジをしたりするのはどうだろうか、という話になっていきました。

──最終的に、グループと個人の両方で挑戦することになるのが、すごくえのぐらしいです。

日向 どちらかだけにするって案もあったよね。

白藤 でも、「どっちもやらなきゃだめだ!」って話になって、どちらもやりました。

──1人1人が1か月間で新たなスキルの修得に挑み、ライブで生披露する「1ヶ月挑戦企画」の具体的な内容は、すぐに決まったのですか?

日向 ひなおは、結構すぐに決まりました。今回、楽曲のMIXと、普段はやらない難しいダンスに挑戦させて頂いたんですけど、ずっとダンスが大好きだったから、もっと難しいダンスを踊ってみたいという気持ちは前からあったので、挑戦企画が決まった時、すぐに「難しいダンスを踊ろうかな」って思いました。楽曲のミックスに関しては、自分でMIXができるようになれば、クリエイターさんに委託する時にも、より具体的な発注ができると思ったし、バーチャルのお友達の中にもMIXをしている方がいるので、前からすごい興味はあったんです。でも、難しいんだろうなーと思って、手を出せてなかったので、この機会にどっちもやっちゃおうと思って。「企画、何する?」って3人で話している段階で、「ひなおは、MIXとダンスでやりたい」って、すぐに決まりました。

白藤 早かったよねー。

日向 一番最初に決まりました。それで、曲は、バーチャルシンガーの松永依織ちゃん「“超”インフルエンサ→☆」という曲をお借りして。自分でワンコーラス歌ったものをミックスし、フロアダンスやフロアダンスという床に手をついて回ったりするダンスに挑戦しました。それが本当に難しくて! 

──ダンスが得意な日向さんでも難しいと感じるくらい、高難易度のダンスだったのですね。

日向 えのぐって、いつもハンドマイクを持ってるから両手を使う振りはなかなかしないんですけど。今回はマイクも置いて、両手も使う難しいダンスを選んだんです。使ってる筋肉も違うし、すごく難しかったですね。

──MIXに関しては、ゼロから始めても頑張れば1か月でできるようになることを確認してから挑戦を決めたのですか? それとも、「まずはやってみよう!」という形だったのですか?

日向 まずは、やってみようと思って。VTuberのお友達のChumuNoteちゃんMIXソフトの使い方を教えてもらう配信もして。その後も1人で黙々と作業しては、Chumuちゃんに送って、フィードバックをもらってみたいなことをずっと続けて。完成したものを皆さんに披露した形でした。

──ChumuNoteさんとのコラボ配信も観ましたが、褒めて伸ばしてくれるすごく優しい先生ですね。

日向 そうなんですよ! 本当に褒めて伸ばしてくれるのが上手な方で、ひなおが途中で行き詰まって、迷いながら(作業中の音源を)送った時も、「すっごい良いよ! でも、ここをもうちょっとこうしたら、もっと良くなると思う!」という感じで、褒めてからダメ出しをくれて、もう1回褒めてくれるんです。だから、難しかったけど、すごく楽しくて。Chumuちゃんに教えてもらったことで、MIXが大好きになりました。今後も頑張ろうと思います。

──えのぐ合同会社にMIX師が生まれたわけですね。では、次に挑戦の内容が決まった方は?

白藤 環です。

──白藤さんが挑戦したのは、口や喉などで楽器のような音を出す「ヒューマンビートボックス」でした。

白藤 私も何かをゼロから始めようと思って、いろいろな案を考えました。その中で、今後も自分の特技として、活動に活かせるものが良いなと思ったので、ヒューマンビートボックスを選んだんですけど、最初は本当にめっちゃ難しくて。目標として、本当に1か月で修得できるかできないか、ギリギリの目標を立てたんです。

─何かを参考に目標設定をしたのですか?

白藤 ヒューマンビートボクサーのmomimaruさんという方が、YouTubeで公開している動画を参考にさせて頂いて。初心者ができたら格好いいけど、初心者じゃない人もやってるというビート5選に挑戦しました。

──長く活かせる初心者向けのテクニックということですか?

白藤 はい。でも、それがすごく簡単っていうわけではなくて。YouTubeの個人チャンネルで特訓配信を6回やったんですけど、1回目の配信を観てもらったら分かるのですが、全然、コツをつかめていなくて。本当に1か月でできるのか超絶不安になりました(笑)。

──たしかに、初回の配信では、まだ口から出ている音だと感じたのですが、ライブ本番では、見事に楽器のような音が出ていて驚きました。

白藤 1回目の配信から、ヒューマンビートボックスをやっている方や、好きな方がたくさん来て下さって。「普段、えのぐの配信は観ていないけれど、ヒューマンビートボックスをやってるのが気になって来ました」という方や、「今までコメントしたことなかったけど、実は、ヒューマンビートボックス歴、20何年です」というファンの方もいらっしゃいました(笑)。そういう方からのアドバイスももらいながら練習していたら、段々、できるようになっていって。自分の中で「もしかして、環、ヒューマンビートボックスの才能あるかも?」って思えるくらいになりました(笑)。

──自信も出てきたのですね。

白藤 みんなでやるってことがすごく楽しくて、「目標を達成した後も続けたい」と思えた時、「これはいけるぞ」って成功のビジョンが見えました。孤独に1人で練習するのも楽しくはあるのですが、やっぱり、応援してくれるみんなと一緒に何かをできるってすごく良いので、今後も配信でやっていこうと思っています。

──ヒューマンビートボックスは、家庭の事情により2022年限りでアイドル活動を引退した元えのぐメンバーの夏目ハルさんも練習していたスキルでした。白藤さんは、夏目さんが担当していたハモリ担当も継承していますが、そのことも意識して選んだのですか?

白藤 ハルちゃんがアイドルとしてステージに戻って来ることはできないけれど、ハルちゃんと一緒に何かできたり、教えてもらえたりしたら嬉しいなという気持ちはあって。ヒューマンビートボックスをやると決める時も、ハルちゃんに「やってみようと思うんだけど、いろいろ聞いても良いかな?」って相談して、「もちろんだよ」と言ってもらえました。

─1ヶ月で覚えるというチャレンジについては、どのような反応でしたか?

白藤 「1ヶ月で覚えるのはけっこう大変かも」とは言ってましたね(笑)。練習を始めてからも、何回か配信を観てもらって、アドバイスをもらったりしました。

──鈴木さんは、ソロ曲「シラユキヒメ」の全編英語バージョンの歌唱に挑戦しました。どのような経緯で、この挑戦を選んだのですか?

鈴木 あんずは、何に挑戦しようかずっと迷っていて。奈央ちゃんが、ずっといろいろな案を出してくれていたんです。「あんずの得意なことや、今までやってきたものを活かす挑戦がいいんじゃない」とも言ってくれていたので、その方向で考えて。これまでずっと、表現力という部分にこだわってやってきたのですが、表現力に関する挑戦って、どうやろうと考えていた時、英語で歌うことを思いついたんです。えのぐは、日本の方だけじゃなく、海外の方からも応援して頂くことが増えていて。もし、日本語だけじゃなく英語でも歌うことができたら、海外の方にも歌の意味が伝わりやすいし、より深く曲のことを知ってもらえると思ったんです。あと、英語で歌っても、ちゃんと自分のやりたい表現ができるのか試してみたかったし、1人で全編英語で歌うことは初めてで未知のことだったので、挑戦させていただきました。

──どのように練習したのですか?

鈴木 いつも観てくださっているボイトレの先生にたくさん協力して頂きました。

日向 元々、英語圏で歌をやられていた方で、(4周年記念ライブの)「POSSIBLE」で英語バージョンの曲を歌った時もお世話になったんです。

鈴木 先生に教えて頂いたり、練習配信で(ファンの)みんなと一緒に単語を調べたりしながら、聴いてもらって練習しました。英語圏の方が観て下さっていて、「あれ? ここの単語とここの単語が逆じゃない?」ってことを教えてくれたりもして。私も先生も気づいてなかったし、すごく助かりました。あと、英語って単語同士がくっついていたりするのですが、それが本当に分からなくて、発音の仕方はかなり苦戦しました(笑)。

──英語で正確に発音することと、感情を込めることを両立させるのは、すごく難しそうです。

鈴木 そうですね。本番の2、3週間くらい前のブロックリハーサル(ブロックごとに確認しながら進めるリハーサル)で初めてちゃんと歌った時には、ただ英語で歌っているだけで、以前からずっとこだわってきた表現力が何一つ発揮されていなくて。そこから改めて原曲を聴いて、単語の意味も一つ一つ調べ直したりして理解を深め、本番までにやっと自分の表現したいものができるようになっていった感じでした。

2026年は、貪欲な向上心を忘れない年にしたい

──ここからは、「X-DAY 〜REVENGE〜」以外のお話を伺いたいと思います。去年の10月にメンバー個人のYouTubeチャンネルを開設して以来、個人個人の活動が本当に活発になっていると感じています。2025年は、個人として、どのようなことを頑張った1年でしたか?

白藤 個人的にかなり挑戦した年だったと思っていて。「X-DAY 〜REVENGE〜」の「1ヶ月挑戦企画」も挑戦だったんですけど、これは3人でやった企画ですが、5月にチャンネル登録者が777人増えるまで耐久配信(【LIVE/耐久】えのぐ7周年記念! チャンネル登録者数 “777人” 増えるまで歌って踊り狂え〜!!!)をやったり。夏の「X-DAY」の時にもチケット1000枚耐久配信(【耐久】これがアイドルの本気!!!ワンマンライブのチケット”1,000枚”売れるまで終わらない歌枠配信!!!!)をやったり。「X-DAY 〜REVENGE〜」に向けても10時間耐久トライアスロン(【耐久】絶対見て!!!ワンマンライブのチケット”2,000枚”売る『10時間耐久トライアスロン配信』!!!!)に挑戦したり。例年に比べて、高い目標を掲げて難しい課題に挑戦した年だったなとすごく思っていて。

──たしかに、今年の白藤さんは、すごくハードな耐久配信を何度もしていた印象があります。

白藤 どれも挑戦するまでは、すごく不安だったので、企画するだけして「やっぱり、やめようかな」って思った時もあったんですけど(笑)。この挑戦を乗り越えたら絶対に成長できると思えたので、全部チャレンジしました。中には、失敗しちゃったチャレンジもありましたが、できないとか、難しいとか思っていたことも、やってみたら意外とできるのかもしれないと思えるようになって。そういう気持ちになれたことが、すごく大きい変化だと思うし、そのおかげで今年が良い年になったなと思っています。

──挑戦に対して、より前向きになれたのですね。

白藤 はい。去年までは、挑戦したいとは思うけれど、難しいことだと尻込みしてしまうというか、特に個人ではあまりできていなかったんです。でも、今年の経験を通して「やればできるんだ!」と思えるようになりました。来年も何か新しいことに挑戦したいと思っている自分になれたのが、今年一番の収穫だった気がします。

日向 ひなおは、去年、YouTubeの個人チャンネルを開設してすぐに、結構たくさんコラボをしたんですけど、その時、えのぐメンバー以外とのコミュニケーション能力の無さを痛感して。だから、今年は、コミュニケーション能力の向上を目標に、アポなしの凸待ち配信を何度もやったんです。ひなおが配信しているのを見かけて、来たいと思ってくれた人は、来てくださいっていう配信ですね。

──コミュニケーション能力を鍛えるためだとすると、かなりハードな挑戦ですね。

日向 人と話すこと自体は好きだし、事前に予定が決まってない方との会話をたくさんして、力技でコミュニケーション能力不足を解消していこうと思ったんです(笑)。アポなし凸待ちは、定期的にやってるんですけど、毎回、来てくれる友達もいるし、ファンの方からもトーク力が上がったよねって褒めて頂けることも多くて。自分の配信スキルみたいものが向上したことを実感できて、今年、配信をたくさん頑張って良かったと思っています。凸待ち配信をやったおかげで、たくさんコラボに誘って頂けるようにもなったし、自分からコラボを企画して誘ったりすることも怖くなくなって、お友達がすごくたくさん増えた1年でもありました。

鈴木 私は、2人に比べると特別、個人の活動が多かったわけではないんですけれど、今年は自分の苦手なことにけっこう向き合ったりして、ちょっとは成長できたのかなと思う1年でした。でも、2人が個人でもいろいろなところで頑張っているところをすごく間近で見ているので。私ももっと何か頑張りたいなとか、挑戦したいなって気持ちが強くなりました。

──今年向き合った苦手なこととは、どのようなことだったのですか?

鈴木 例えば、私は、初めてお会いする方と話すのは苦手だったのですが、自分たちがMCを務めるラジオ番組(「#Collection」)が始まって、初めてお会いするゲストの方とお話しする機会がすごく増えたんです。

──回が進むごとに変化はありましたか?

鈴木 ゲストの皆さんは、何かを頑張っている方ばかりで、そのお話を直接、聞けたことで、私も刺激をもらったり、頑張ろうっていう気持ちになれたりして。こういう風に、いろいろな人と関わっていくのもすごく素敵なことだなって実感できました。

──では、このまま続けて鈴木さんから伺いたいのですが、すでにお話を伺ったこと以外にも、今年、特に印象深かった事があれば教えてください。

鈴木 やっぱり、すごく大きいのは、初めて舞台に出演させて頂いた事です。

──9月に行われた舞台「REAL AKIBA BOYZ~Over The Future!~」に、VTuberの涅槃堂ミコト役として出演されましたね。出演決定のニュースを読んだ時にはとても驚きました。ダンスパフォーマンスチームの「REAL AKIBA BOYZ」を題材にした舞台で、企画自体が挑戦的だと思ったのですが、鈴木さんにとっても挑戦でしたか?

鈴木 初めての舞台だったし、共演させて頂いた舞台役者さんの取り組み方などを間近で感じられて、すごく刺激になりました。私自身、「こんなすごい舞台に出て良いのかな?」とも感じていたので、ある意味、挑戦ではありましたが、すごく楽しく貴重な機会だったと思います。

──鈴木さんは、ゲームの声優などの経験もありますが、初めての舞台への出演オファーが来た時には、どのような心境でしたか?

鈴木 舞台ということもそうだったのですが、演じるキャラクターが、元気で可愛いタイプの子だったことに驚きました。この子が私なのかって(笑)。

──役柄も含めてチャレンジだったのですね。それでも挑戦したいと思えたのは、なぜですか?

鈴木 お話を頂けること自体がありがたいし、舞台にも興味があったので、ぜひやってみたいと思いました。

──白藤さんと日向さんも、今年、特に印象的だったことがあれば教えて下さい。

白藤 今年、本当にいろいろなことがあったんですけど、個人としては、1月にGEMS COMPANYの奈日抽ねねちゃん(2024年12月に活動休止)からTSUKUMOさんの「ツクモ応援大使」を引き継がせて頂き、1年継続させて頂けたことはすごく印象深いです。元々、3ヶ月だけの予定だったんですよ。

──3ヶ月の予定が1年も続いているのですね。

白藤 戦友でもあるねねちゃんがすごく大切にしてきたお仕事だったから、最初はめっちゃプレッシャーも大きかったんですけど。「環ちゃんに任せて良かった」と絶対に思ってもらいたくて。いろいろと勉強して挑んだことで、その結果を出せたかなと思っています。そのことが、個人的にすごく印象深かったです。

日向 ひなおは、音楽にすごく向き合った1年だったなと思っていて。先ほどもお話ししたのですが、コラボが増えたことで、イベントで歌ったりする機会も増えて。バーチャルで楽器を演奏してる方々とのセッションもすごく増えたんです。それで、今までと少し違う音楽の自由さや楽しさを改めて経験できたなって、すごく思っています。あと、MIXの作業の中に、ボーカルの音程を直すみたいな作業があるんですけど、それを通して自分の歌い方の癖にも、また違った向き合い方ができたし、新たな課題も見つかりました。

──では、最後に、2026年をどんな年にしたいかお一人ずつ教えてください。日向さん、白藤さん、鈴木さんの順にお願いします。

日向 ひなおは、今年チャレンジしてきたコミュニケーション能力の向上とMIXを活かして、たくさんの方とYouTubeショートで歌ってみたをやるとか、これまでと違ったコラボ企画もできたら良いなと思っています。なので、2026年は今年以上に友達の輪と音楽の世界を広げていきたいです。

白藤 2026年は、芸能活動10年目に突入する節目の年なので、応援してくれるみんなに、例年以上に感謝をたくさん伝える年にしたいです。そして、今まで「やりたいけど、どうしようかな」って、なかなかできなかったことにも一歩踏み出して、挑戦していきたいと思っています。アイドルとしても、会社経営者としても、まだまだ全力を走っていきますので、2026年もえのぐ、そして、白藤環をたくさん愛して、推して頂けると嬉しいです。

鈴木 今年は、とにかく迷走しまくった年だったんです。自分の中で完璧を求めすぎて落ち込んでしまうことがいっぱいあって、完璧を求めすぎると、楽しめなくなっちゃうことを思い知った年でした。なので、来年は楽しむ気持ちを一番大事にしていきたいし、壁にぶつかっても、向き合った分、さらに成長できるように貪欲な向上心を忘れない年にしたいと思います。あと、規則正しい生活と奇麗な部屋を心がけたいです(笑)。

日向 あはは(笑)。

白藤 大事、大事(笑)。

(TEXT by Daisuke Marumoto

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