春の訪れとともに待望の「2nd Season」開幕! 「Cinderella switch ~ふたりでみるホロライブ~」 vol.4徹底レポート

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昨年の9月から11月までバーチャルライブプラットフォーム「VARK」のステージにて月に1回のペースで開催した「VARK Presents. hololive Virtual LIVE series in VARK『Cinderella switch ~ふたりでみるホロライブ~』」。ホロライブのVTuberによるバーチャルライブを目の前で観ることができると同時に、自分のすぐ隣に立つ別のホロメンがステージの仲間に声援を送りながら、デート感覚でこちらにも話しかけてくれる「連番ライブ」という斬新なスタイルが大きな話題を集めた。

11月の公演で予告されていた「2nd Season」がついに開幕。3月27日に、ホロライブ1期生の夏色まつりさんと、4期生の姫森ルーナさんが出演する通算第4回目の「Cinderella switch ~ふたりでみるホロライブ~」が開催された。「フェスティバルーナ」のユニット名でコラボ配信もしている仲良し先輩後輩ペアによるライブの模様をレポートする。 

「Cinderella switch ~ふたりでみるホロライブ~」への参加方法は、VRゴーグル(Oculus Quest、Oculus Quest2、PlayStation VRのみ対応)、VARKのスマホアプリ、ニコニコ生放送と3種類あるが、筆者はOculus Quest2で参加した。


「今日は息切れしないのら」 歌って踊る「ワイワイワールド」

1部と2部、そして通し券購入特典のアフタートークで構成される「Cinderella switch ~ふたりでみるホロライブ~」。1部が開幕すると、客席の最前列に立つ筆者のすぐ左隣にピンク色のペンライトを持ったまつりさんが登場。「まつり、こういうライブ、久しぶりだからすごいドキドキしてて、緊張してるんだけど。一緒に観てくれる? 楽しもうね!」と笑顔で話しかけてくれる。さすがVR空間。ソーシャルディスタンスもお構いなしの距離感だ。

楽しみでワクワクしているまつりさんを眺めていると、ステージ奥のスクリーンに「10」という数字が表示。音と数字の変化に合わせて、まつりさんも大きな声でカウントダウンしていく。ゼロと同時に周囲が真っ暗になり、再び明るくなるとステージの中央には、お馴染みピンクのミニドレスを着たルーナ姫の姿が。登場した直後からハイテンションで、ぴょんぴょんと飛び跳ねて手を振りながら、「みんな~! まつりちゃ先輩~見てる~?」と客席に声をかける。

お菓子の国のお姫様だけに箱入り娘なのか、昨年7月の3Dお披露目配信では1曲歌っただけで息切れし、体力のなさはファンにお馴染みのルーナ姫。「今日は息切れしないのら」と力強く語るが、まつりさんにリハーサルですでに息切れしていたと暴露され、「本番は息切れ一切しないから、見てて欲しいのらよ」と慌てて釈明。微笑ましいやりとりからも、先輩後輩ながら気の置けない関係であることが伝わってくる。

「今日はね。精一杯、歌って踊って!みんなを盛り上げていくのだよ~」と宣言した後の1曲目は、テレビアニメ「Dr.スランプ アラレちゃん」のオープニングテーマ「ワイワイワールド」。曲に合わせて左右にステップしたり、お尻を降ったりしながら独特の甘く可愛い声で歌っていく。「んちゃ! ルーナだよ」というセリフで歌い終えた瞬間、隣のまつりさんが「ルーナ~最高だ~」と心の声を代弁。さらに「可愛かったよ~。最高だった」と絶賛していたと思ったら、急にこちらを振り向き、「ね!」と同意を求めてくる。思わず、VRヘッドセットを被ったまま、頷きそうになってしまった。

「ワイワイワールド」は大好きな曲で、「明るく、元気になれる歌だから、ずっとライブで歌いたかったのら」と話すルーナ姫。歌っているときは分からなかったが、どうやら緊張気味の様子。歌い終わった後のMCで説明するはずの内容を忘れてしまい、まつりさんが客席からフォローしていた。さらに、2曲目に入ろうとするルーナ姫に「ちょっと水飲む?」と声をかけ、給水している間はフリートークでつなぐなど、後輩を優しく見守るまつりさん。これまでの「Cinderella switch ~ふたりでみるホロライブ~」に出演したペアもみんな仲良しだったが、姉妹感を感じるペアは初めてだ。

また、VARKの特設ステージは、このライブを前にパワーアップした模様。ステージを照らす照明や、ペンライトなどの光がより自然で輝きを増しているようだ。異なる色の光が交差したときの色の変化や、床やステージ奥の階段が照らされた際の反射もさらに美しくなっている。


ルーナ姫がセクシーアダルトなステージを披露

2曲目にテレビアニメ「少女終末旅行」のオープニングテーマ「動く、動く」、3曲目にボカロ曲「ドレミファロンド」を歌いおえたところで、ルーナ姫がステージを下りて目の前に。頭の王冠も含めて150cmと小柄なため、少し見上げるようにこちらを見て話しかけてくれる。

「みんな、目線をルーナに合わせて欲しいのらけど」と言いながらぴょんぴょんと飛び跳ねる姿を見ながら、ここまでの3曲のステージも含めて「まるで、子供みたいに可愛いな」などと思っていると、まつりさんが「ルーナ、子供みたいだねえ。さっきの『ドレミファロンド』もお遊戯会を見てるみたいだった」と、こちらの心を見透かしているかのような発言。まつりさんの言葉にご立腹の姫様は、「そんなことないよね? セクシーアダルト、ルーナにドキドキしたよね」と同意を求めてくるが、肯定はしてあげられなかった。

まつりさんに挑発され「セクシーなところ、見せてやるのら」と歌いはじめた4曲目は、「パプリカ」。「セクシーアダルト」どころか、米津玄師がこどもにより結成されたユニットのために作った曲だ。

「セクシールーナ、みんなにお届けできたかな?」

「いい、お遊戯会だったね~」

「セクシーでアダルトでキュートでビューティフルなルーナだったのらね」

「すごい赤ちゃんだったね」

歌の後にも続く、ふたりの可愛い会話。まつりさんが「ここで夫婦で見守ってた」と話すと、「パパとママだったのら?」と驚くルーナ姫。すぐ隣に立つまつりさんに、こっちを見ながら「ねえ、パパ」と話しかけられると、夫婦だったのかもしれないと記憶が混乱してくる。多くの「まつりす」(まつりさんのファンネーム)にとっては、きっとこの瞬間が今日のハイライトだろう。

客席で自分のライブを観ていたはずのルーナイト(ルーナ姫のファンネーム)を先輩に取られそうになり、「そこで、イチャイチャしないで」「そこは、ルーナのことを見てるルーナイトたちがいるのに」「ルーナに忠誠を誓うのら!」と焼きもちを焼くルーナ姫も本当の子供のように可愛く、また客席まで下りてきて、まつりさんとじゃれあいはじめる。

楽しい親子ごっこの後は、リズミカルなボカロ曲「ルカルカ★ナイトフィーバー」を披露。ライブの最後を今日のセトリの中で一番激しい曲で締めくくり、応援するまつりさんもテンション最高潮で「ルーナー!」と絶叫。最後のMCでは、ステージに立つルーナ姫よりも激しく息切れしていることをツッコまれていた。

ルーナ姫は、5曲だけではまだまだ歌い足りない様子で、自由なコメントを送れるニコニコ生放送視聴勢からのアンコールに答えて、楽しそうに即興のオリジナルソングも歌った後、名残惜しそうにステージを去った。

「最高だったね! ルーナに負けないくらい、まつりも頑張るから、次もちゃんと観ててよね。分かった? 約束だよ! 破ったら、後でデコピンするから!」

最後に、まつりさんから可愛く圧をかけられて、1部が終了した。


いきなりの「Shiny Smily Story」で2部が開幕!

1時間の休憩を挟んで、2部が開演。ふと気が付くと、すぐ左隣にルーナ姫が。

「今日は、まつりちゃ先輩のお歌とキレのあるダンスが観れるのらよ。楽しみなのらね。ルーナもドキドキしてきた。今日は一緒に盛り上がっていくなのらよ」

1部と同じくカウントダウンの後に、まつりさんが登場。さっそく、隣にいるルーナ姫と仲良く話し出す。

「今度は、ルーナにガチ恋する番なのらね」

「そこ、あんまり近寄らないでくださいね。可愛いからって盗らないで」

1部でルーナイトを誘惑された仕返しとばかりに、ギリギリまで近付きハイタッチをしてくるルーナ姫。1部でステージから下りてきたときよりも、さらに近い距離感だ。

楽しい掛け合いの後は、まつりさんの1曲目。「盛り上がる曲といったら、みんな知ってるあの曲かなと思って準備してきました。『Shiny Smily Story』」と、鉄板で盛り上がるホロライブ最初の全体曲を出し惜しみせず披露。グループの全体フェスで、2回連続ソロパートのトップバッターを務めたホロライブの切り込み隊長は、1曲目から最大限にライブを盛り上げ、隣のルーナ姫も楽しそうにコールを入れていく。

1部のMCでは、ルーナ姫が緊張のあまり進行を忘れていたが、まつりさんもステージにひとりで立つのは久しぶりらしく、「緊張するね。こっち側」と少し不安げ。しかし、ルーナ姫は忘れてしまった説明を完璧にやり遂げ、先輩の貫禄を見せた。

2曲目、「アイドルマスターシンデレラガールズ」のキュートなアイドル島村卯月の代表曲「S(mile)ING!」では、普段の配信活動では隠れ気味なアイドル力の高さを全開で見せつけ、曲終わりにはステージを下りて、目の前にまで来てくれた。1部では横からこちらを見て話しかけてくれていたが、「真っ正面で対面するのはドキドキしちゃう」と照れ気味なところも可愛い。ルーナ姫も「みんな、もっとまつりちゃ先輩を褒めてあげて」「まつりちゃ先輩。もっとファンサービスをよろしくなのら」と嬉しそうに冷やかす。そんな流れから、なぜか、まつりさんがルーナ姫の頭をよしよしする流れになり、目の前の光景ににやにやしてしまう。


ステージからも隣からも「大好き」のサービス

3曲目に歌ったテレビアニメ「けいおん!!」の挿入歌「U&I」は、主人公の平沢唯が妹の憂への思いを歌った曲。妹みたいに思っているルーナ姫への思いだけでなく、間奏ではガチ恋距離に近づいて、まつりすへの思いを語ってくれた。曲が終わると、改めてその思いを言葉にするまつりさん。

「まつりは、そこにいるキミ、まつりすがいないとね、何もできないというか、何もしたくなくなっちゃうようなわがままなところがありますので、いつもの感謝の気持ちをこめて。なにもできない、まつりですがみたいなね……」

「やばーい。まつりちゃ先輩、泣かせにきてるのら。これ、なんなのらー(笑)」

まつりさんの気持ちを受け取った全まつりすの心をルーナ姫が代弁してくれた。

「ルーナもみんなも、声を出していきましょう!」と煽った後の4曲目は、ボカロ曲「おじゃま虫」。軽やかなダンスとともに、曲のイメージにぴったりの可愛く華やかな歌声を披露、溺愛する後輩やまつりすに「好き、大好き」と心のこもった言葉を届ける。隣で大興奮しながら「好きー」とコールを入れていたルーナ姫は、曲が終わると、「可愛すぎて、悶え死んだのら」とこちらも可愛い反応。

しかし、まつりさんが「私は、今、『好き』って歌ったけど、せっかく隣にいるのだから、ルーナからの『好き』も聞きたいよね~」と突然、無茶振りすると、「変な無茶ぶり、来たのら」「こんなのリハになかったのら。急に来たのら」と激しく動揺。最終的にまつりさんが客席に下りて、手本を見せたら、ルーナ姫も挑戦するというファンにとっては美味しいだけの展開に。まつりさんの照れながらの「大好きだよ」も、ルーナ姫の「大好きなのらよ」もVR空間ならではの距離感バフもかかって、破壊力抜群だった。

最後は、まつりさんの十八番「ファンサ」。新人アイドルのファンに対する気持ちを歌った曲で、VTuber界でもカバーされる機会の多い曲だが、個人的にまつりさんとこの曲の親和性は非常に高く感じる。今回もまつりすへの思いを強く感じるパフォーマンスだった。

客席から見守ったルーナ姫やファンへのお礼を伝えた後は、再びステージを下りてガチ恋距離モードに。アフタートークの紹介をした後、二人揃って「バイバーイ」と手を振り、2部が終了した。


「フブミオ」が出演する次回公演も発表!

30分の休憩を挟んで開演したアフタートーク。ステージに登場した二人を1部、2部と同じように、有料ギフトのバズーカやくす玉が祝福。二人は、遠くにいるのはもったいないと、ガチ恋距離に来て感想を話し始める。

ルーナ姫は「恥ずかしかったけど、最高に楽しくて。これも一生の思い出なのら」と振り返り、まつりさんは「何よりね。隣で一緒に観られたっていうのが最高だったよね。キミはどうだった?」と問いかけてくる。コメントが可能なニコニコ勢とは異なり、VR視聴の場合、事前に用意された定型文でしかこちらの思いを伝えることができないのだが、二人はそんなことお構いなしに、終始、こちらに話しかけてくれるため、同じ空間に存在する感覚がよりリアリティを増していた。

さらに、ファンサの鬼であるまつりさんは、ルーナ姫も巻き込んで三人でハグをしようと提案。「何言ってるのら、この人」と動揺するルーナ姫を「ハグくらいいいじゃん!」と、強引に説得。アイドルVTuberのバーチャルライブだからこそできるファンサを実行してくれた。

調子にのったまつりさんは、ルーナ姫に「なにしたい? キス?」とさらなる無茶振りを提案していた。

改めてライブの感想を話した後、また、じゃれ合う二人。並んで両手を前に出し、「どっちとタッチする? まつりだよね」「ルーナなのらー」と、ファンに究極の選択を出題。さらに、二人で頭を突き出し、「どっちの頭を撫でる?」という問いかけも。振り返ってみると、楽しみながらも「どっちが好きなの?」という選択を何度も迫られるライブだった。

アフタートークの最後は、「Cinderella switch ~ふたりでみるホロライブ~」の「vol.5」の発表。4月24日に、ホロライブのリーダー的存在の白上フブキさんと、ホロライブのママと言われる大神ミオさんによる「連番ライブ」が開催されるそうだ。

グループ全体が仲良しのため、第1回からすべての公演で仲良しペアの共演が楽しめた「Cinderella switch ~ふたりでみるホロライブ~」。第4回のこの公演ではコラボ頻度も多い「フェスティバルーナ」での開催ということで、これまで以上に濃い、まるで姉妹のようなやり取りを間近で楽しむことができた。次回出演者の「フブミオ」も、どのような仲良し空間をつくってくれるのか楽しみだ。

(TEXT by Daisuke Marumoto

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