ぼっち専用メタバース!? 10×10kmの個人開発ソーシャルVR「Unmetaverse」が登場

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ソーシャルVR最大の楽しみは人とのコミュニケーションである。「ソーシャル」と付くからには誰でもそう考えるだろう。大勢のフレンドに囲まれて、毎日いろんなイベントに参加したり、ときには自分でイベントを開いたり。多かれ少なかれ、ソーシャルVRユーザーは仮想空間での出会いを期待しているはずだ。

そんな常識とは真逆の発想のソーシャルVRが「Unmetaverse」だ。キャッチフレーズで堂々と「友達がいない人のためのVRSNS」とうたっている、新しいコンセプトのVRSNS/ソーシャルVRである。

「Unmetaverse」は10月21日に、個人開発者のMito MemelさんによりBOOTHにて無料リリースされた。うたい文句どおり、ボイスチャットなし、10×10kmの巨大なオープンワールド、何も作らなくていいなど、従来のソーシャルVRあらゆる面で逆を行く。ソフトはSteamVR専用のため、PC接続型のVRゴーグルが必須だ。果たしてこのソーシャルVRは楽しいのか? さっそく、この「Unmetaverse」を体験してみた。

DMM VR Connect連携で簡単にVRMアバターを導入!

ソーシャルVR系のサービスでまず気になるのは、アバターの自由度だろう。自分のアバターを簡単にアップロードできるのか。普段からソーシャルVRを利用しているユーザーなら、自分自身の姿でいられることは特に重要だ。

「Unmetaverse」は、DMM VR Connectと連携しているため、簡単にアバターアップロードができる。まず、指示通りDMM VR Connectにアカウントを登録。あとは、ブラウザー上で自身の使用したいモデルのVRMファイルをドラッグ&ドロップするだけだ。

DMM VR Connectアバターアップロード画面 VRMファイルをD&Dするのみで完了する

特に厳しいアバター制限があるわけでもないようで、VRoidアバターのみならず、「京狐」「ヨール」などVRChat向けにBoothで販売されているアバターも問題なく導入できた。


筆者VRoidアバター(髪/メガネは非VRoid製)
筆者VRoidアバター
なっふな堂販売「ヨール -Yawl-」オリジナル3Dモデル(BOOTH)
ひゅうがなつみかん販売【VRC向けアバター】京狐

ゲームで暇つぶし 「徳」を貯めてスローライフを満喫

弓矢でリンゴを狙う

「Unmetaverse」は既存のソーシャルVRと違って、ユーザーに開発能力や創造力を求めず、世界を楽しむために必要なものはすでに用意されている。この世界では、ユーザー全員が等しく「開拓者」と位置づけられていて、ゲームをこなしていくことで「徳」を貯めてスキルを獲得するというコンセプトだ。

「徳」ポイントは、他人の家をピンポンダッシュしたり、弓矢でリンゴを採集したり、畑で農作物を育てたりすることでピンポンダッシュなら1回30ポイント、リンゴなら1個3ポイントといった具合に獲得できる。こうしたゲーム要素で適度にタスクを用意してくれるため手持ち無沙汰になることも少ない。稼いだ「徳」でまずは拠点となる家を購入し、家の周りを開発していく。家を購入すると、「徳」に応じたスキルを購入できるため、効率よく「徳」を稼げるようになる。

このように他プレイヤーの家に1日1回ピンポンダッシュができる
手元のメニューに「徳」ポイントが表示される これを貯めるのがこのゲームの目的となる
貯めた「徳」で売地を購入して家を建てることもできる
まだサービス開始直後のため広大な敷地のほとんどは売地だ。好きな場所に家を建てよう
家を建てるとそこを拠点に活動できる。技術習得もここから可能だ

「徳」を貯めると、自分の駅を建てたり、通貨を発行して市場を作ったりできるほか、最終的には5万ポイントを貯めることで自分自身の公園を作り、そこに自身のアバターを像として設置できる。現状は、これがこのゲームの到達地点となる。

公式の「Unmetaverse」記念公園。今のところユーザーが作った公園はないようだ

他プレイヤーと無言の手振り身振りでコミュニケーションをとるもよし、ローポリの田舎風景をのんびり眺めながら町の発展を見守るもよし、積極的にゲームをこなしていき、自分の像の建造を目指すもよし。普段の喧騒から少し離れて、肩の力を抜いてのんびりスローライフが楽しめる。心が落ち着くひと時が過ごせるソーシャルVR「Unmetaverse」。無料なので、VRゴーグルを持っている人は一度試してはいかがだろうか。

(TEXT by アシュトン

●関連リンク
「Unmetaverse」Booth販売ページ
Mito Memel(Twitter)