バンダイナムコエンターテインメントは3月25、26日、東京・国際展示場で開催された「AnimeJapan 2023」にて、アイドルマスターシリーズ新作アニメ合同ブースを出展。ブースでは、宣伝隊長に就任した765プロダクション「MILLIONSTARS」のアイドル・春日未来さんが、ブース内の受付に登場し、来場者を呼び込んだり、ブースの見どころを紹介したりと、元気いっぱいな姿を見せた。
アニメ合同ブースでは、2023年4月放送予定の 「アイドルマスター シンデレラガールズ U149」 、8月に劇場先行上映予定の 「アイドルマスター ミリオンライブ!」、10月に劇場先行上映予定の 「アイドルマスター シャイニーカラーズ」 という3作品を取り扱っていた 。このうち、春日未来さんが現れたのは、「アイドルマスター ミリオンライブ!」作中に登場する劇場のエントランスを模したセットの受付だった。
この春日さん自身が登場するという流れは、2022年末に発表したアイドルマスターの新戦略「PROJECT IM@S 3.0VISION」で掲げた「アイドルプロデュース体験 × 複合現実」というテーマに通じる。その一貫として展開しているのが、作中アイドルのゲーム領域だけに閉じないアイドル活動を目的とする「“MR”-MORE RE@LITY-プロジェクト」(以下、「MRプロジェクト」)だ。
MRプロジェクトには、「アイドル個人の魅力を活かしたマルチなタレント活動の強化」という企画と「xRやモーションキャプチャ技術を活用した展開の強化」という技術の2つの側面がある。今回のAnimeJapan 2023の展示に関しても、春日さんの活発に動く様子をモーションキャプチャー技術で表現している。
イベント会場でモーションキャプチャーを使ってキャラクターを登場させる施策は、VTuberをはじめ近年各所で見られるようになってきているが、アイマスのファンにとっては、日々スマートフォンゲームの中で見ているアイドルが、目の前で等身大で動く姿を見ると、あらためて感慨深いものがあった。
ゲーム領域だけに閉じないアイドル活動といえば、最近は日本各地でアイドルのお仕事という形で、「アイドルマスター」と企業・自治体とのコラボが活発に行われている。
例えば3月11、12日に東京都・豊洲で開催された防災イベント「豊洲ぼうさいFestiv@l 2023」では元・看護師の豊川風花さんがビデオ出演でAED講習のアシスタントを勤めた。
また、大阪府・高槻市の観光大使を勤める高槻やよいさんは、3月25日に安満遺跡公園で開催された自身のバースデーイベントや大阪駅で「たかつき観光アプリ」の宣伝を動画で行った。
作中アイドルが各地域での地に足のついたお仕事をしている様子を、モーションキャプチャーによる動きのある姿で表現され、その姿を見ているほかの人の反応を見ると、アイドルに対して作品内のキャラクターを超えた実在感、そしてより強いアイドルプロデュース体験を感じることができると思うのは筆者だけではないだろう。
MRプロジェクトとしては2023年中、ライバー活動を行うアイドル候補生をプロデュースするライブストリーミングを起点とした新規プロジェクト「PROJECT IM@S vα-liv」や、「アイドルマスター ミリオンライブ!」 のアイドルがMR技術を用いて登場する興行イベント「THE IDOLM@STER 765 MILLIONSTARS ”MR”フェスティバル(仮称)」といった、リアルタイムでアイドルが活躍する企画も予定されている。今後の複合現実でのアイドルの活躍にも期待したい。
©窪岡俊之 THE IDOLM@STER™& ©Bandai Namco Entertainment Inc.
(TEXT by Tabata Hideki)