ソニーが8月にリリースしたスポーツファンコミュニティー向けアプリ「FavoriteSpace」に、11月15日から3日間限定で、オアシスのファーストアルバム「Definitely Maybe」のジャケットを再現したブースが出現。これは11月1日から23日までオアシスのデビュー30周年を記念して六本木ミュージアムにて開催している「リヴ・フォーエヴァー: Oasis 30周年特別展」とのコラボレーションになっている。
イギリスを代表するロックバンドとサッカークラブのコラボレーションと聞いても一見無関係に感じるかもしれないが、オアシスのギャラガー兄弟といえば昔からマンチェスター・シティの熱狂的なファンであることが有名。2024-25年シーズンのマンチェスター・シティはオアシスのバンド結成30周年を記念して、4thユニフォームにノエル・ギャラガーとの共同デザインのユニフォームが採用されるなど、両者は切っても切れない関係だ。
そしてなんとこのコラボを記念して、ノエル・ギャラガーのサイン入りマンチェスター・シティのユニフォームが抽選で当たるキャンペーンが行われる。
オアシスファンはもちろん、長年プレミアリーグを追っているサッカーファンにとってもノエルのサイン入りマンチェスター・シティのユニフォームは、かなり興味がそそるのではないだろうか。
この記事では、そんなコラボレーションや、「FavoriteSpace」の面白い機能について紹介する。
スマホでエティハド・スタジアムに行ける! メタバースアプリ「FavoriteSpace」とは
「FavoriteSpace」はスポーツファンコミュニティーの活性化を目指したサービスで、現在はバーチャルに再現したマンチェスター・シティの拠点エティハド・スタジアムをベースに、日本、アメリカ、イギリスのファンとの交流を楽しめるようになっている。
注目なのは、マンチェスター・シティとオフィシャル契約を結んでいるのでスタジアムの外観やロッカールームの作りが本物なことはもちろん、エティハド・スタジアムで開催されたホーム戦のうち、ゴールシーン等のハイライトを自由視点での3Dで楽しめる「Immersive Highlights」。
対象となるハイライトは試合ごとのハイライトだけでなく、選手ごとのシーンや月間ゴール集もある。ホーム開催の試合であれば、カップ戦でもチャンピオンズリーグでも対象なのはなかなか熱い。試合のハイライトは、試合後2、3日ほどで反映されるという。
「Immersive Hightlights」がおもしろい点は、スマホをタップして視点を自由に変えたり、ゴールする選手やゴールキーパーの目線などを選んで、ある選手目線で決定機を楽しめる。
ゴールする選手がどのようにゴールに向かって走っているのか、ドリブラーはどのようにフェイントをかけて選手を抜いてパスを出すのか、テレビや動画で観るのとは違う視点で楽しめる。
イチオシなのが「Avatar」モード。
このモードの時だけ、選手たちの動きが全体的にスローになり、アバターで動き回りながらシティの選手たちの動きを近くで観ることができる。キレキレのドリブルを間近で見放題というわけだ。なんてこった。
パスを受ける選手がいつから走り出しているのか、スマホのタップ操作で直接視点を変えながら観られるのはかなり画期的だと思った。サッカーファンなら、マンチェスター・シティのファンでなくても楽しめるだろう。私は実際、最近イギリスにサッカー観戦しに行ったくらいのサッカーファンなのだが、この記事を書くためにアプリを触っていたら、Avatarモードでピッチを移動しながら何度も早戻ししてパスが出る前の動きだしを繰り返し見て30分ほど唸っていた。毎試合、好きなチームのImmersive Hightlightsを楽しめるマンチェスター・シティのファンが羨ましいと思った。
このImmersive Hightlightsは、ソニーのホークアイというスポーツ用のトラッキングシステムを用いている。ホークアイは、サッカーだけでなく、野球やバスケットボールほか、あらゆるスポーツの現場にてIT技術を用いた審判システムにも活用されており、エティハド・スタジアムに常設。これを用いて、ボールや選手の位置を3D空間上にCGとして反映することで、リアルな位置関係で、実際の選手やボールの動きを再現している。
冒頭でも書いた通り、15日からの3日間は「Definitely Maybe」のジャケットを再現したブースが出現。この期間にユーザー5人で写真を撮影してアプリ内で投稿することで、抽選でノエル・ギャラガー直筆サイン入りマンチェスター・シティユニフォームプレゼントするというキャンペーンが行われる。
「5人で写っていること」が条件とのことなので、ぜひ友人を誘ったり居合わせたファンとなんとかコミュニケーションを図って写真を撮ってみたいところ。「ノエル・ギャラガー直筆サイン入りマンチェスター・シティのユニフォーム」って、かなりそそりませんか?
特別展でオアシスを振り返る
会場の展示も紹介しよう。会場ではオアシスの30周年を振り返る展示が行われている。
ファーストアルバムからのアートワークや、来日公演時の手書きのセットリストなど、過去から現在のオアシスを貴重な展示品を元に楽しめる。
オアシスマンチェスター・シティにまつわる展示があるほか、会場にもファーストアルバムの場所に入れるフォトスポットがある。ジャケットと同様に五人で行って写真を撮るのはなかなか難しいかもしれないが、せっかくなのでリアムかノエルの位置で写真を撮りたいと思い、床に寝そべってきた。
この場所のプロップアイテムは自由に触れるとのことなので、ノエルと同じようにソファに座ってギターを持って写真を撮ることも可能(*ここの写真はアプリのキャンペーンとは無関係です)。
お土産コーナーを眺めていると、まるでシティのユニフォームのようなシャツが売られており、さながらシティのお土産コーナーのようでもあるところが面白かった。
(TEXT by ササニシキ)