ミライアカリ3周年ライブ「Mi:LIVE 2020 AKARI→START」レポ 5年、10年、15年と一緒に年を取っていきましょう

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10月29日、VTuber創生期から活動してきたミライアカリさんがデビュー3周年を記念したオンラインライブ「Mi:LIVE 2020 AKARI→START」を開催した。

9月には、ビジュアルイメージを大きく変えた新衣装の姿を披露すると同時に、メジャーレーベル「GOOM STUDIO」への所属も発表したアカリさん。2年ぶりのソロライブは、ファンも本人も待ちに待ったステージであり、ミライアカリプロジェクトの新たなスタートを強く印象づけるものでもあった。

アカリさんらしい全力パフォーマンスと自由奔放なMCで大いに盛り上がったアニバーサリーライブをレポートする。

ちなみに、ライブ全編はニコニコ生放送で配信され(冒頭の1曲目までは、ニコニコ生放送とYouTubeで無料配信)、2020年11月15日の23時59分までタイムシフト視聴可能。しかし、視聴チケットが購入できるのは、2020年11月14日(土)の23時59分までとなっているので要注意だ。


最新曲「Fly to NEW WORLD」で2年ぶりのソロライブが開幕!

オープニングは、真っ暗な宇宙のような空間に光が生まれてライブのタイトルロゴへと変わった後、アカリさんのシルエットが浮かび上がるという美しい映像で幕を開けた。

直後、ステージ中央にアカリさんが登場。9月の「GOOM STUDIO」への所属発表と同時にリリースしたメジャーデビュー曲「Fly to NEW WORLD」を、長い手足を大きく使ったキレキレのダンスとともに披露した。

開幕からいきなりの最新曲でファンを驚かせた後は、「みなさん、こんばんはー。ハロー!ミライアカリだよ!」といつもの挨拶。「リモートだけど、みんなの声、しっかり届いているからね。一緒に盛り上がっていこうね」とファンに語りかけていると、突然、「いやーすばらしいスタートでした~」と男性の声が。

アカリさんが驚き動揺するのもかまわず謎の声は「わたくし、天の声です。本日はMCを担当させていただきます。よろしくお願いします」と自己紹介。最初は「誰? 聞いてない!」と慌てていたアカリさんだが、あっと言う間に打ち解けて「せっかくだから、名前をつけようよ」と提案。乗り気な天の声が大の牛乳好きだと知ると、「牛さん」という名前を付けた。

MCの牛さんに話を振られ、「Fly to NEW WORLD」に込めた思いを「生きてるだけで、オールオッケー」だと語るアカリさん。「世の中、浮かないニュースも多い中、落ち込むことはある。頑張らなきゃって思うのは良いことだけれど、頑張り過ぎてくしゃってなることもあるし、自分が自分を一番大事にして欲しい」。そんな優しい思いが込められているそうだ。

また、さまざまな事情からイベントやライブが思うように開催できなかった、この1年を振り返り、「もっともっとファンの人に会ったり。イベントとかができたらいいな」と、ファンにとっては嬉しい4年目の展望を語ってくれた。

最初のMCの時間が終わり、牛さんの「準備はいいですか?」という問いかけに「いいともー!」と元気に答えたアカリさんが披露したのは、声優であり歌手である茅原実里さんの代表曲「Paradise Lost」。イントロから激しいダンスを見せると、サビでもさらに激しく踊りながら、パワフルな歌声を響かせていく。定番アニソンの一つでカバーされる機会も多い曲だが、ここまで激しく踊りながら「Paradise Lost」を歌う姿を観たのは初めてだった。


CM曲のソロバージョンや人気ボカロ曲などを披露

3曲目は、アカリさんもアンバサダーを務めたポカリスエットのCM曲「青く駆けろ!」。オリジナル版では、初音ミクさん、MEIKOさん、YuNiさん、富士葵さん、星乃一歌さんと一緒に6人で歌っているが、レアなソロバージョンで披露。爽やかでポジティブな曲調や歌詞が、新たなスタートを切ったばかりのアカリさんにも重なる1曲で、サビでの実際に駆けているかのような振りも印象的だった。

2度目のMCタイムでは、事前に募集していたファンからの質問に回答。「これをやると元気になるみたいなことはありますか?」という質問に、「エゴサーチ」と答えると、コメント欄は「やっぱり」という反応。ファンから「エゴサの姫」とも呼ばれているアカリさんは、「ファンのみんなを監視するのがアカリの仕事でもあるんですよ。ファンのガチストーカーなので。それをやってる時が本当に幸せ」らしい。

質問コーナーの後は、ライブ開演前に食べた差し入れの話題に。以前からTwitterで交流し、昨年には案件を請けたこともあるドミノピザから発売前の新メニューが届いていたらしいのだが、その美味しさを語っているうちテンションが高まり過ぎて、うっかり未発表の情報まで話してしまったアカリさん。

最初は牛さんに責任をなすりつけようとしたが、観念して「ドミノピザさん! 今回は本当にすいませんでした!」と絶叫謝罪した。さらに、ライブ翌日にはTwitterに謝罪動画が投稿された。

4曲目は、深くシリアスな歌詞が印象的なボカロ曲の名曲「命に嫌われている。」。切なくも力強く歌うアカリさんの背後のスクリーンには、歌詞が次々と映し出されていく。また、歌い上げるようなこの曲でもサビでは激しいダンス。声と身体の両方で曲に込められた思いを表現しているようだった。

魂を削るような曲を歌い終えたアカリさんは、ステージの中央へ戻ってくると、気持ちを切り替えるように、手を横にパタパタしながら、ぴょんぴょんとその場でジャンプ。

そんな可愛い仕草の後に歌い始めたのは、HoneyWorksのアイドルソング「ファンサ」。「好きになって、もっと。私を見て、もっと」という冒頭の歌詞から、アカリさんのファンへの思いと親和性が高そうな楽曲。「お手紙も書いてください。何度も読んで宝物にします」と歌った後にも、「いつもありがとう!」と感謝の思いを叫んでいた。

MCで、それぞれの曲に込めた思いを語った後、2つの重大なお知らせを発表。

最初のお知らせは、「ミライアカリ 3周年記念 メタライズアート」の予約開始について。牛さんからの「メタライズアートって、どういうものなんですか?」という質問に、アカリさんは「一言で言うと、メタライズなアート」としか説明できず、筆者も首をひねったが。ミライアカリショップで、写真を見ると、すぐに理解できた。

二つ目のお知らせは、ONKYOからのコラボイヤホン発売決定について。アカリさんの音声ガイダンスも収録されたワイヤレスイヤホンで、「ASMRよりももっと近くからアカリを感じられる」らしい。


「愛してるよりも愛してるー!」

牛さんから、2年ぶりのソロライブも終わりの時間が近づいていることを告げられて、「寂しいな。やだなー朝までやろうよ」と名残惜しそうなアカリさん。「2年ぶりにライブをさせて頂いて、めちゃくちゃ緊張したんですけれど。生でパフォーマンスができて。ファンのみんなに伝えることができて。みんなとつながることができて。本当に楽しかったです。みんな本当にありがとうございました」と感謝。

そして、「みんな気づいてると思うんですけど、まだあの曲が歌われてないんですよ」とファンの期待を煽る一言。最後の曲は、筆者も「いつ歌うのかな」と楽しみにしていたアカリさんのオリジナル曲第2弾「ミライトミライ」。

おなじみのイントロが流れ出し「ワンツー」と合いの手を入れた後、「本日は、『Mi:LIVE 2020 AKARI→START』に来てくれてありがとう」と改めて感謝の思い伝えると、歌動画の再生数が285万回という人気曲を元気に歌い始める。ラストは「らーらーらー」と大きく手を振りながら、その合間合間に「最高」「大好き」「愛してるよりも愛してる!」とファンへの思いも挟んでいく。

最後にも「みんな、ありがとー。4年目もアカリと一緒にいきまーっしょう!」というアカリさんらしいメッセージを残し、ステージから退場した。

 
アカリさんがいなくなると、コメント欄は「アンコール!」の言葉でいっぱいに。すると、アカリさんが再びステージに現れて、「みんなありがとー」と笑顔を見せる。MCの牛さんに改めて感謝を伝えた後、「ぜひ、次のライブもよろしくお願いします」と見送り、一人になったアカリさんは次が本当に最後の曲と前置きした後、秘めた思いも語っていく。

2年前の10月に1stソロライブを開催し大成功したものの、昨年は開催できず「アカリの力が足りなかったってことを痛感させられた1年だった」と振り返るアカリさん。

「だから悔しかった2周年だったんですけれど、3周年で『Mi:LIVE』、帰ってきました。みんな本当にありがとう!」と改めてファンに感謝の言葉を伝えると、「みんなも、それぞれ大変なこともあるかと思うんですけれど。隣にはアカリがいるので、安心してください」と、これからもお互いに支え合いながら、一歩一歩、進んでいきたいという願いを語った。

「4年目もどうぞ、ミライアカリプロジェクトを応援のほど、よろしくお願いします。そして、5年、10年、15年とアカリと一緒に年を取っていきましょう! アカリは永遠に15歳だけどね(笑)」

3周年ライブを締めくくるアンコールの曲は、1曲目にも歌った最新曲「Fly to NEW WORLD」。6曲、約1時間、歌い踊った疲れを感じさせるどころか、1曲目の時よりも声量は増しているように感じるほどの熱いパフォーマンスを見せたアカリさん。歌い終えると「みんなありがとう! 愛してるよりも愛してるー!」と絶叫し、光とともにステージを去り、スクリーンには「Thank You Everybody」の文字が。

そして、カメラはライブ会場からアカリさんの直筆メッセージへと切り替わり、配信が終了した。

2年ぶりのソロライブで高い歌唱力とキレキレのダンスを披露し、改めてアーティストとしての魅力も見せつけてくれたアカリさん。1年後の開催を誓った「Mi:LIVE」だけでなく、そこまでの道のりの中でもたくさんのステージで、そのパフォーマンスを見せて欲しい。

ライブのタイムシフトは11月15日の23時59分までとなっているので、ぜひこの節目にチェックしておこう。

 ©Mirai Akari Project

 
 
(TEXT by Daisuke Marumoto

 
 
●関連リンク
「今度はアカリがみんなを元気づける番」 バーチャルタレント・ミライアカリに聞くイマの心境

●関連リンク
Mi:LIVE 2020 AKARI→START(ニコニコ生放送)
Mi:LIVE 2020 AKARI→START(物販ページ)
ミライアカリ(YouTube)
ミライアカリ(Twitter)
ミライアカリ(公式サイト)
GOOM STUDIO