ラティス、大容量3Dによる遠隔間のVR検証を実現する 「XVL VR」の新バージョンを11日にリリース

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ラティス・テクノロジーは2日、大容量3Dデータの実寸大でのVR検証を実現する「XVL Studio VRオプション」(以下、XVL VR)を拡張し、遠隔間のVR検証を実現した新バージョンVer.19.0.1を11日にリリースすることを発表した。

新バージョンでの代表的な機能拡張は以下となる。

・VR体験者の体験情報を第三者の視点での共有
若手が行うVR検証を、遠隔地で熟練者が確認し客観的評価をすることで、リモートワークでの若手指導を支援する。

・治具や工具の3Dモデルとコントローラーを連動して操作可能に
さらに、直感的なコントローラー操作だけで、VR空間を移動できるので、限られた空間内でVR検証を実施可能。

・3D操作に慣れたメンバーがPC上で表示切り替えや移動部品指定などのVR操作が可能に
この結果、作業知見を持つ熟練者はVR検証に専念できるので、試作機による実機検証に近いレベルで、VR検証を進められる。

従来のVRシステムでは、大規模3Dデータを扱えないため、VR用に3Dモデルの簡略化業が必要となり、その作業に手間暇を取られるという課題が存在した。XVL VRでは、超軽量3D XVLの性能を最大限利用しているため、VR用のデータ準備や加工は必要ない。既にあるXVLデータをそのまま、実機完成前にVR検証に利用が可能だ。

XVL VRは、可能な限り少ない準備でVR検証できること、実機を待って行ってきた検証を3Dモデルで行うことでフロントローディングを実現すること、設計モデルの品質が上がり設計変更が激減することの3点を、より高いレベルで実現すべく開発してきたという。

新バージョンにおいても、準備レス・実機レス・設変レスを加速し、VRを利用してのデジタル検証の領域を拡大するべく機能を実装した。

昨今、新型コロナ感染拡大の影響もあり、製造業においても在宅でのリモートワークを実施する企業が増えている。今回の新バージョンによる機能拡張で、リモートワーク環境下におけるバーチャル検証の実施がより簡単に、そして高い精度で実施することが可能となるとのことだ。

●XVL Studio VRオプション製品情報
・リリースバージョン:Ver.19.0.1
・リリース日:2020年12月11日
製品紹介ページ
・提供方法:XVL Studio Standard、Pro、Hybridのオプション
・価格(税別):1ライセンス 250万円/年間保守50万円(年間保守は初年度より発生)
・対応VR機器:VIVE、VIVE Pro、VIVE Cosmos、VIVE Cosmos Elite*
・動作環境:VIVE READY PCで動作

*対応VR機器とVIVE READY PCはユーザー自身で用意が必要。VIVE READY PCの詳細はこちらを確認。グラフィックスカードはXVL製品が対応しているものを利用すること。詳細はXVL製品の販売代理店または、ラティスまで問い合わせること。

(TEXT by Shuto Uchimura)

●関連リンク
プレスリリース
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