アイマス越境ライブ「IDOL WORLD SUPER FESTIVAL 2026」day2レポート バンド・ストリングスの生演奏のもと、歌姫とロックアイドルの歌がぶつかり、光と闇の声が響き渡る

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2026年7月24日(金)、7月25日(土)、26日(日)に、東京都調布市の「京王アリーナ TOKYO」とライブ配信プラットフォーム・ASOBI STAGEで「アイドルマスター」シリーズ初のシリーズ越境によるxRライブイベント、「THE IDOLM@STER 20th Anniversary MORE RE@LITY LIVE IDOL WORLD SUPER FESTIVAL 2026」(以下、IWSF2026)が開催された。 

今回のライブでは、3公演でそれぞれ異なるテーマが設定されている。2日目である7月25日には、「ALL生バンド」をテーマに、「-ZESSYOU-」と題する公演が行われ、歌唱面で実力派と言われる14名のアイドルが出演。そしてアイドルたちの表現を、バンド「IWSF BAND」と弦楽四重奏団「IWSF STRINGS」による生演奏が解像度の高いものにしていた(冒頭部分の無料配信はこちら)。

本稿では、14名のアイドルが、互いに声を重ね合わせ、時に声をぶつけ合いながら披露したライブの模様をレポートする。


多様な歌唱を魅せる出演アイドル

ゲームやアニメなどをベースに様々に紡がれる「アイドルマスター」の世界の各芸能事務所などから、歌唱力に秀でたアイドル14名が出演したこの日のライブ。歌唱力に秀でたといっても、歌姫と称されるアイドルやオペラティックな歌唱を得意とするアイドル、バンドボーカルとして活動をしてきたアイドル、繊細かつアンニュイな歌い方をするアイドル、楽曲に応じて多彩な表現を見せることができるアイドル、先輩アイドルに喰らいつこうと必死に歌うアイドルなど、その姿は十人十色……十四人十四色だ。

この日出演したアイドルは以下の14名。

如月 千早さん (765プロダクション – 765PRO ALLSTARS)
三浦 あずささん (765プロダクション – 765PRO ALLSTARS)

木村 夏樹さん (シンデレラガールズ)
望月 聖さん (シンデレラガールズ)

最上 静香さん (765プロダクション – MILLIONSTARS)
ジュリアさん (765プロダクション – MILLIONSTARS)

都築 圭さん (315プロダクション – Altessimo)
アスラン=ベルゼビュートⅡ世さん (315プロダクション – Café Parade)

斑鳩 ルカさん (283プロダクション – コメティック)
樋口 円香さん (283プロダクション – ノクチル)

雨夜 燕さん (初星学園)
月村 手毬さん (初星学園)

レトラさん (876プロダクション – ヴイアライヴ)

詩花さん (961プロダクション)

そして、「IWSF BAND」として、村田 一弘さん(Drums)、二家本 亮介さん(Bass)、清水”カルロス”宥人さん(Guitar)、滝澤 俊輔さん(Keyboard/Bandmaster)が、「IWSF STRINGS」として、伊藤 友馬さん(1st Violin)、山本 理紗さん(2nd Violin)、島岡 智子さん(Viola)、遠藤益民さん(Cello)が参加。歌の祭典を盛り上げた。


初手から珠玉のバラードを響かせる三浦あずさと如月千早

開演前のアナウンスは、出演者を代表して如月 千早さんが担当。ナレーション形式で話題を進めるのに不慣れな様子をみせていた如月さん。公演中の諸注意だけでなく、「私たちがステージから降りた後、皆さんの絶唱も聞かせていただければと」「私はそれでこの-ZESSYOU-公演は完成すると思っています。約束してくれますか」と、公演後のお願いを、少し弾んだ声でしていた。

歌詞が分からない人は「ラララ」でいいので歌ってほしいとお願いをする如月さん

この日の公演は、弦楽四重奏団「IWSF STRINGS」による演奏から始まった。

伊藤 友馬さん(1st Violin)、山本 理紗さん(2nd Violin)、島岡 智子さん(Viola)、遠藤益民さん(Cello)

聞きほれていた弦の響きが聞き覚えのあるイントロに変化したところで、ステージのスポットライトを浴びて現れたのは、三浦 あずささん。三浦さんが歌うのは、彼女の楽曲の中でも屈指のバラード、「隣に…」。この曲がついにストリングスの生演奏とともに歌われる日が来たのだ。

弦の演奏と、大切な人との別れを歌う三浦さんの声だけが聞こえる会場。「もし神様がいるとしたら あの人を帰して」という詞から続く大サビ前の展開を歌い上げ、コーラスが流れる中ロングトーンで叶わぬ願望を伝える。「側にいると約束したあなたは嘘つきだね」と歌いきり、弦楽器の演奏の終わりとともに三浦さんが頭を下げると、会場からは公演の1曲目だというのに鳴りやまない拍手が響いた。

三浦 あずささん (765プロダクション – 765PRO ALLSTARS)

ストリングスにキーボードの演奏が加わって始まったのは、如月 千早さんの、これまた至極のバラード、「細氷」。

暗い絶望に打ちひしがれるように静かに歌いだし、細氷…ダイヤモンドダストの輝きに希望を見出し、明日への一歩を進めると誓うように高らかに歌い上げる。1月に開催された如月さんの武道館公演「OathONE」(記事1記事2)で披露された楽曲を、この日の観客も青いコンサートライトを静かに揺らし見届け、そしてこれまた大きな拍手で想いを伝えた。

如月 千早さん (765プロダクション – 765PRO ALLSTARS)

弦楽器メインの演奏の中での三浦さんと如月さんの絶唱に観客が圧倒……圧倒的に聞き惚れた後、ギターのソロプレイが鳴り響く……。ここでようやくオーバチュアと出演者紹介の映像が流れ出した。オーバチュアもIWSF BANDによる生演奏だということで、本公演のテーマが「生バンド」であることをここでも示してくる。


特別なアイドルの組み合わせと生バンドが作り出す楽曲の色は

村田 一弘さん(Drums)
二家本 亮介さん(Bass)
清水”カルロス”宥人さん(Guitar)
滝澤 俊輔さん(Keyboard/Bandmaster)   

映像が流され、ステージが真っ赤に染まったところでバンドは次の曲のイントロを演奏する。この曲は「CRIMSON LOVERS」、もともとは765プロの如月さんと同事務所の天海春香さん(翌日の公演に出演)による、プログレッシブ・ロックナンバーだが、マイクスタンドの後ろに立つのは283プロの樋口 円香さんと斑鳩ルカさんだ。

樋口 円香さん (283プロダクション – ノクチル)
斑鳩 ルカさん (283プロダクション – コメティック)

同事務所内プロジェクトではユニット「∑ Desire」などで一緒になることもある2名だが、デュオの披露となると珍しい。今回の歌唱では、Aメロから感情を敢えて抑え気味に歌う樋口さんと、最初から衝動を隠さずに歌に込める斑鳩さん。そんな樋口さんがBメロ、サビと進むにつれ少しずつ熱を入れていき、歌唱の螺旋が絡んでいく様は、2名がひとつひとつどのような手を打っていくかの立ち合いにも見えた。前2曲とは違う意味で、聞いているこちらも緊張感があった。

MCコーナーでは、樋口さんと斑鳩さん、そして1曲目を歌唱した三浦さんが担当。簡潔な表現で観客へ問いかけを行う樋口さんに対し、三浦さんは笑みを振りまきながら「大役だったけど、素敵な弦の音色が背中を押してくれました」と、ストリングスと歌という形での特別な形の「隣に…」の披露の感想を述べ、樋口さんは「なんというか、圧倒されました」とそのインパクトを伝える。

斑鳩さんは「全力で歌った。それだけ」「今日は歌で全部伝えるから」と短い言葉で確実にこの日のステージへの決意を述べる。次の歌を歌いアーティストとして紹介されたレトラさんも「私の歌を絶対刻み付けるんだって、届けるんだって、という気持ちで来ました」と、まっすぐな言葉で意気込みを語る。

レトラさん (876プロダクション – ヴイアライヴ)

「お前ら、全員さいごまでやれるよな」と斑鳩さんが檄を飛ばした後に始まったのはレトラさんの最初のソロ曲「群青イニシエーション」。くすんだ今は静かに、目指した色づいた未来は力強く。レトラさんと樋口さんは、歌詞を分け、あるいは声を重ねて、歌声で表現していく。

2番からは樋口さんに代わりジュリアさんが参加。笑みを見せながら韻を聞かせた詞をジュリアさんが歌い上げたところで、レトラさんがハモりながらあわせていく。複数人の歌唱で歌の世界に奥行きが生まれたところで、最後の「群青イニシエーション」と歌うレトラさんの表情が少し明るく見えた。

ジュリアさん (765プロダクション – MILLIONSTARS)

「息も忘れて仕舞う位に」という歌い出しから始まる、月村 手毬さんの「アイヴイ」。彼女の激情型の歌唱に聞くものが痺れ、1番終わりの間奏ではさらに煽りたてるべくバンドの演奏も激しさをみせる。

月村 手毬さん (初星学園)

そこで登場したのは、先述の武道館公演で月村さんのこの楽曲をカバーした如月さん。その登場に、観客席からは大きな歓声が沸き起こった。リズムの取り方まで前のめりの月村さんと、俯瞰的に表現する如月さんが並び歌う姿は、お互いの歌う道を信じるボーカリストの競演であった。

ジュリアさんが歌ったのは、彼女のソロ楽曲「流星群」。普段は本人がギターをかき鳴らしながら披露しているが、この日は演奏はIWSF BANDに任せ、スタンドマイクを握り、客席も意識した振りを入れながらのパフォーマンスを見せた。

2番からは、ユニット「D/Zeal」でも共に活動する最上 静香さんと、先ほども共演した、元バンドボーカルという共通点を持つレトラさんも参加。最上さんはジュリアさんとのセッションに満面の笑顔で歌唱を行い、レトラさんはきっちり客席への煽りを入れていく。大サビ前では、3名で見事なハモりをみせ、観客の盛り上がりに応えていた。

最上 静香さん (765プロダクション – MILLIONSTARS)

続いてロックナンバーが続く。ロックなアイドル、木村 夏樹さんが歌うのは「Rockin’ Emotion」。こちらもギターをマイクに変え、クラップを交えながら、ステージ全体を動き回り観客のコールとコンサートライトに応えていく。

木村 夏樹さん (シンデレラガールズ)

2番からは、サイドステージに雨夜 燕さんと斑鳩さんが登場。力強さは同じでも木村さんの歌唱と別のは違う、重みのあるシャウトで今回のセッションを支える。最終的に2名も笑みをこぼしながらこの曲の披露を終えた。

雨夜 燕さん (初星学園)

283プロのアイドルが歌う「Dye the sky.」を、この日は三浦さん、望月 聖さん、都築 圭さんという他の事務所のアイドルが歌唱した。

望月 聖さん (シンデレラガールズ)
都築 圭さん (315プロダクション – Altessimo)

過去の自分を打ち破って今の自分らしい色に空を染めよと歌うこの楽曲。どちらかというと283プロのアイドルが歌う時よりも穏やかな表情と声で歌う3名であるが、それは確かに三浦さん、望月さん、都築さんの色であるし、3名らしい空が染めあがったのではないだろうか。

続くMCパートでは、木村さん、ジュリアさん、雨夜さんが登場。対バン経験もある木村さんとジュリアさんは、互いの楽曲「流星群」と「Rockin’ Emotion」が続く流れが熱かったといい、また普段はギターを演奏する2名が歌唱のみであったことを新鮮であったと述べた。この日の演奏をIWSF BANDに任せられたことに木村さんが感謝を告げると、バンドメンバーも演奏で応えた。

雨夜さんは、名だたるアイドルと共演できる機会に緊張をしていたというが、それでも堂々とパフォーマンスする様に、木村さんは「ロックだな」と評した。そんな雨夜さんが「お前たち、準備はいいか!」と観客を煽り立てると、次のブロックが始まった。

ジュリアさんは雨夜さんのノリに同調しながら、同時に共演者への丁寧さと観客への煽りの荒々しさのギャップに驚いていた


ストリングスと共に作りあげる、光の歌と闇の詠唱、明日への一歩

ここからはバンドだけではなく改めてストリングスも参加し、シンフォニックな楽曲の披露が続く。

都築さんの楽曲「Sanctuary World」を共に歌うのは、アスラン=ベルゼビュートⅡ世さん。

アスラン=ベルゼビュートⅡ世さん (315プロダクション – Café Parade)
アスランさんの右肩にいるのは、常に彼といる堕天使サタンさん

圧倒的な歌唱力を持つ2名だが、透き通るような声の都築さんと、重厚な声のアスランさんがそれぞれに歌い、時にハーモニーを効かせたこの日の「Sanctuary World」は、さらに新しい世界を開いたであろう。

続く「我が混沌のサバト・マリアージュ」は、アスランさんのソロ曲に都築さんが参加する形で披露。堕天使サタンに仕えし者を名乗り、シェフでもある彼が、音圧のある声でオペラのような楽曲に、光の声を持つ都築さんが加わることで、歌唱面でもまさに「光と闇が混沌と満ちるマリアージュ」を作り上げる、新しい体験が生まれた。

さらに、2名による「出でよ、我がグリモワール!」との召喚の声に導かれ現れたのは、なんと三浦さんと望月さん。

もともとはアスランさんのソロ曲であったが、都築さんだけでなく女声コーラスも加わることで、荘厳で甘美なオペラがこの日新たに生まれた。これには観客も大きな拍手を送り続けていた。

聖歌隊に所属していたこともある望月さんは、讃美歌のような祈りの歌「メサイア」を歌う。雪降る静かな聖夜、キャンドルに火を灯し、祈りが世界に届くように願っていく。そんな様を、演奏する楽器が増え、照明が増え、13歳の少女の歌唱が広がっていくことで表現していく。

2番からは如月さんと詩花さんも歌唱に参加。さらに音色が増え、ハーモニーやコーラスが重なっていくことで、祈りの力もより強くなっていくように聞こえた。

詩花さん (961プロダクション)

SING MY SONG」は、歌手としての想いを歌にのせた最上さんのミディアムナンバー。なぜ歌を歌うのか、どんな歌を歌いたいのか、どんな想いを届けたいのか。静かな歌いだしから始まり、サビでは熱く訴えるように歌う。

2番からは月村さんも歌唱に加わる。歌手として同じ思いを持っているのだろうか、2名のハーモニーは聞いていて応援したくなる。

樋口さんは、自身のソロ曲「夢見鳥」を歌う。少し引いた感じで毎日を見て、夢が砕けた時の怖さを覚えながら、でも夢を見ることで感じるあたたかさも悪くないと歌うこの楽曲。

樋口さん(17歳)が持つ静かな歌唱から始まる感じが、筆者的には青春の日を思い出してウルっときてしまうのだが、今回はそこに木村さん(18歳)が、そしてジュリアさん(16歳)の歌唱も加わる。育ちも年齢も違う3名がそれぞれに、「夢見鳥」に描かれた世界を歌う姿は、この情景はいろんな人が通過するものだと、よりエモく感じてしまった。

斑鳩さんは、一部からは「カミサマ」とも呼ばれる、シャウトも交え感情むき出しで荒々しく歌唱する姿が特徴的なシンガーである。そんな彼女が優しく歌うバラード、それが「1/3」だ。

苦悩した過去にも先が見えない未来にもとらわれず、今を大切にしてを先に進もう。そんな気持ちを、斑鳩さんの歌唱を強く、優しい方向に割り振り、聞くものに、あるいは歌うものに語り掛けるように伝える。

斑鳩さんに同調するように優しく歌うのは、月村さんとレトラさん。間奏の間、斑鳩さんは下を向きながらリズムをとり、月村さんは天井を見上げたり目を閉じたりして、レトラさんは何度も頷きながら、大サビの歌唱へ思いを溜めていく。そして、最後のロングトーンに3名それぞれの形で思いの丈を放っていた。

MCパートに登場したのは、衣装替えを行った詩花さんと望月さん。「メサイア」を誰かと歌うのは初めてであったという望月さんは、詩花さんと如月さんが支えてくれたことが心強かったと感謝を伝え、詩花さんも一緒に歌えて楽しかったと応える。さらに登壇したアスランさんは、望月さんとの共演を「詠唱術に長けし聖なる乙女、聖よ。我が闇の詠唱術との共鳴、見事であったぞ」と彼ならではの「ゲヘナ語」で伝え、都築さんも「みんなが奏でるハーモニーを思い返したら、MCに出遅れてしまったよ」と述べる。

そんな2名にも詩花さんが賞賛を返すと、「ケイ(都築さん)と我(アスランさん)は同じ闇の根城の一員だが、普段は異なる道を歩む者同士。あの詠唱はまさしくこの宴にふさわしい、『混沌のマリアージュ』であったと言えるだろう」と、同事務所ながらデュオは珍しく、だからこそ新しいメロディーが奏でられたと返した。

なお、アスランさんと都築さんのマイペースな回答に望月さんは戸惑っていた。


14名のアイドルが歌声で示す、アイドルとしての存在証明

MCの後に歌唱された「アライアンス・スターダスト」は、961プロの詩花さんと前日公演に出演した玲音さんによるユニット「ZWEIGLANZ」による楽曲。ストリングスによる気品とバンドサウンドの激しさが絡み合い、並び立つ強者たちだけが持ち得る輝きを描く。

「聖少女」と呼ばれる詩花さんの、可憐ながらも意志の強さも感じられる歌唱に挑んだのは、望月さん。先ほどの「メサイア」の時の清らかさを、気高さと力強さに変えた歌唱の幅の広さ。そして笑顔を見せながらも自信をもって詩花さんとやり合う胆力。

そんな望月さんに会場は驚き、そして彼女と詩花さんに称賛の声を上げた。

ガールズ・イン・ザ・フロンティア」は、「自分の足で歩け シンデレラ」という歌詞が印象的な、自分の道は自分で拓けと歌う者が誓うロックナンバーだ。この曲を、もともと歌唱しているシンデレラガールズの木村さんの「行くぜ」という合図にのせ、今回のステージでは詩花さん、樋口さん、雨夜さんも歌唱。高揚しながら、楽しみながら、静かな情熱をもちながら、必死に食らい付きながらとそれぞれの形で自分の道を表現。

「だから 拓け!」と木村さんが叫ぶと、観客のコンサートライトはオレンジに光り輝き、彼女たちの歌に歓声を上げた。

クラッシュシンバルの音から始まった「三分半の創世」は、雨夜さんが歌う、文字通り3分半の間、聞くものをその世界に引き込むハイスピードなロックナンバー。バンドの生演奏が会場を揺らす中、雨夜さんは挑発的な歌唱だけでなく動きでも観客を煽り続けた。

この曲に途中参戦したのは、三浦さんと斑鳩さん。斑鳩さんの圧のある歌声はもちろん、力強さだけでなく微笑む余裕すらある艶を持った三浦さんの歌唱が、さらに観客をこの楽曲に夢中にさせ、雨夜さんとの3分30秒のセッションはあっという間に終わった。

レトラさん所属のプロジェクト・「ヴイアライヴ」の、ロックをテーマにした活動「#ヴイアラ」の楽曲、「SHOOTING STAR」を歌ったのは、765プロの最上さん、315プロのアスランさん、初星学園の雨夜さんの3名。流星のように疾走感のあるバンドの生演奏にあわせ、3名が歌手としての高みを目指すことを歌で示す。

アスランさんは、女性陣が歌う場所では低音で支え、かと思ったら自分のソロパートを高音で歌い上げることもあり、彼の歌唱能力の幅広さが見れたのが印象的であった。最上さんと雨夜さんも、時にハーモニーを効かせ、時にフェイクで自己主張をいれと、お互い負けぬパフォーマンスを見せていた。

JOYFUL HEART MAKER」 は、315プロの高校生バンドユニット「High×Joker」の楽曲。この曲を、シンデレラガールズの木村さん、765プロのジュリアさん、876プロのレトラさんというバンドボーカル経験者3名が、エアギターの演奏からパフォーマンスを始めた。

3名揃ってのは、レトラさんは強めに勝気に、木村さんとジュリアさんは笑顔で爽やかに、IWSF BANDの演奏にのせそれぞれの形で青春を歌った。

今日のライブも終盤に近付いたところで、終演に抗おうとするが如く歌われたのは、初星学園のアイドルが歌うアッパーチューン「ENDLESS DANCE」。

初星学園所属の月村さんに加え、如月さんと最上さんが参加。センターの月村さんは圧のある歌唱で攻め、最上さんは2名と一緒に歌える楽しさを感じさせる声で、2名よりもキャリアのある如月さんは一歩引いた、それでいて要所要所は前にでるような歌い方をしていて、三者の関係性も垣間見えたパフォーマンスであった。

IWSF BANDやIWSF STRINGSのメンバーは如月さんのメンバー紹介にあわせた各パートの演奏で曲をさらに盛り上げ、観客の終わらない興奮と共に京王アリーナ TOKYOにダンスホールを作り上げた。

直前に歌唱した如月さん、最上さん、月村さんが、続くMCコーナーでも登壇。月村さんは息を切らしながら、「瞬きしたら一瞬で置いていかれそうで」という表現で共演者を評した上で、負けたくないという気持ちを込め全力で歌ったと語り、聴衆に感謝を述べた。最上さんはそんな月村さんの歌を「まっすぐで、すごく熱くて」と語り、やはり負けないように歌ったという。如月さんはそんな2名に同意しつつ、その感想に至ったのが「きっとふたりが歌に本気だから」と言うと、月村さんは静かに頷くのであった。

本公演のタイトルである「-ZESSYOU-」が、ただ歌を熱唱するだけでなく、心の全てを込めて歌うことであるという意味に思えるという如月さん。「言葉ではなくて、歌でそれぞれの魅力や輝きを放って。私も新しい刺激を、感動をたくさんもらえた、そんなステージでした」と、本日の出演者と作り上げた公演を振り返った。

互いに負けないというライバル心を見せつつ、「歌う事は、私たちがここにいる理由」「生きている証」「そして未来に進むための力です」と月村さん、最上さん、如月さんが述べると、IWSF BANDやIWSF STRINGSによる前奏により、本日ラストの楽曲「アライブファクター」のパフォーマンスが始まった。

もともとは765プロの先輩・後輩にあたる如月さんと最上さんが歌で真正面から衝突する形で対話を行い、その姿により互いに歌い手としての存在証明をするというキラーチューン。この日は、最上さん、如月さんに続いて、樋口さん、望月さん、アスランさん、ジュリアさん、木村さん、レトラさん、斑鳩さん、雨谷さん、都築さん、三浦さん、詩花さん、月村さんと、それぞれの魅力や輝きで繋げて、最終的に14名の歌唱と8名の演奏で締めた。

どのアイドルの絶唱も見るため・聞くために、目と耳が28個欲しくなる、まさに圧巻のステージでこの日のライブを終えた。

なお、アイドルとバンド・ストリングスメンバーが退場した後に流れた、出演者・スタッフのクレジット映像にあわせ、開演前の如月さんのお願いどおり、観客から「アイ NEED YOU(FOR WONDERFUL STORY)」の歌唱が(ラララという声も含めて)沸き起こっていた。

セットリストは下記画像の通り。

なお、本公演はYouTubeのアイドルマスターチャンネルにて冒頭部分の無料配信がされている。また、2026年8月17日(月)までアソビステージにてアーカイブ配信もされている。

IWSF2026の3日目公演は「ALLコール&レスポンス」をテーマで開催された。こちらも別途レポートを行う。

©窪岡俊之 THE IDOLM@STER™& ©Bandai Namco Entertainment Inc.

(TEXT by tabata hideki) 

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