ゲームエイジ総研、「メタバース」という言葉の認知度を調査 半年前より浸透度は大幅に上昇するも体験度は向上せず

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ゲームエイジ総研は、ゲーマーに対して行った「メタバース」という言葉の認知度調査の結果を発表。「メタバース」の浸透度が大きく上昇したと報告した。

同社では昨年7月にも、ゲーマーに対し「メタバース」というワードの認知度、そして内容理解や体験したことがあるかという調査を実施。その際は「メタバース」の認知度は4.6%と低い結果だった(関連記事)。半年を経過した現在、「メタバース」の認知度に変化が見られるかどうか改めて調査を実施したところ、下記のような結果が得られたという。

「メタバース」を聞いたことがあるゲーマーは32.1%

「メタバース」というワードを聞いたことがあると答えたゲーマーは全体の32.1%と、昨年7月に実施した調査の4.6%から大きく増加。ゲーマーの約3人に1人は「メタバース」という単語を認知しており、Meta社の話題をはじめ、昨年のさまざまなメディアでの情報露出により身近なワードになってきていることがうかがえる。

メタバースを知るゲーマーのうち29.5%は理解・5.9%は体験

「メタバース」というワードを聞いたことがあると答えたゲーマーの中で、「メタバースを説明できる」と答えたゲーマーは29.5%、「なんらかのメタバースを体験したことがある」と答えたゲーマーは5.9%だった。

昨年7月に実施した調査では、「理解者」の比率は33.6%で今回とほぼ横ばいであるのに対し、「体験者」の比率は20.7%から5.9%へと減少。普段からゲームに関する最新情報に触れているゲーマーにおいては、「メタバース」が何であるかを理解している人が増加した一方で、実際に体験している人は限定的という結果となった。これは、メタバースを体験するには特別な機器が必要になることが多く、物理的・金銭的な障壁があるためと考えられる。

「現実社会のように生活できる場所」に期待する声も

最後に「メタバース」に期待することをゲーマーに質問。まず「機器の販売価格が廉価になればうれしい」(59歳/男性)、「高性能な機器がなくても誰でも体験できるものになってほしい」(28歳/男性)といった内容が多く見られた。メタバースが普及するためには、誰もが気軽に「メタバース」を体験できる技術や環境が求められるが、現在のハードやサービスなどの環境では、魅力度や満足度は不十分と言える。

また、仮想世界としての「メタバース」の進化に期待する声も多かった。「現実社会のように人々が日常を生活できるような世界になると良いと思う」(50歳/女性)、「身近に体験できるようになり、仮想空間がもっと一般的になれればいいと思う」(36歳/女性)といった声が聞かれ、「公共機関への申請などが出来れば便利だと思う。」(56歳/男性)、「気軽にショッピングできるようになればと思います」(54歳/女性)、「仮想空間で商品を購入できたものが実際に現実として同じものが手元に届くようなサービス」(31歳/女性)など、現実の世界とメタバースの世界がつながり、シームレスに生活するイメージを持つ人が多いことがわかった。

今後、高性能な機器が手頃な価格で入手できる、もしくは機器を必要とせず気軽にメタバースを体験できる技術が開発されるといったハード面の課題と、移動や時間といった制約を気にすることなく、現実社会とシームレスに行き来できる利便性の高いサービスが提供されるなど、ソフト面の課題を解決することにより、一般ユーザーの認知・関心や受容性も飛躍的に高まると考えられる。

●関連リンク
株式会社ゲームエイジ総研