2022年9月15日(木)~18日(日)、3年ぶりにリアル会場の幕張メッセで実施する「東京ゲームショウ2022」。昨年、大好評だったバーチャル会場は今年もオープン。リアル会場と同じ4日間、「東京ゲームショウ VR 2022」が開催される(関連ニュース)。
今年のVR会場はダンジョンとなっており、さまざまなクエストに挑戦し、装備アイテムを集るながらゲーム感覚でも楽しめるという。開催を間近に控えて実施されたメディア向け体験会で、幕張メッセの地下に広がるダンジョン(という設定の)会場を最深部近くまで探索できたので、その模様をレポートしていく。ちなみに、すべての情報と写真は開発中のもので、変更の可能性もある。
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幕張メッセの地下から広大なダンジョンへ
Windows PCか、VRヘッドマウントディスプレイさえあれば、自宅にいながら入場無料で楽しめる「東京ゲームショウ VR 2022」。体験会では、Meta Quest 2をPCに接続して使用したが、 Meta Quest 2単体でも参加可能。また、Oculus Rift、Oculus Rift S、HTC Vive、HTC Vive Proシリーズ、Valve Indexにも対応しているそうだ。
去年のバーチャル会場は空に浮かぶ近未来的な空間だったが、今年の会場は地下深くまで広がるダンジョン。幕張メッセの床に開いた大きな穴をエレベーターで下りていくと、メインエリアのコア空間(ベースキャンプ)に到着。ここから、出展社や協賛社の展示がある3つの横穴や、中央の巨大な縦穴の探索に出発することになる。
頭上に色鮮やかな光を放つイベントロゴが浮かび、巨大なソニックやスライムなどの人気キャラクターがお出迎えしてくれる光景は、いかにも「東京ゲームショウ」の会場だが、エリアの地面や外壁は岩肌が剥き出しで、まさにダンジョンな雰囲気。中央にある大きな縦穴は、底が見えないくらいまで深く、高所恐怖症気味の筆者は穴の上に掛かった橋を渡るとき、若干、尻込みしてしまったほど。しかし、現実空間では絶対に体験したくないことも、100%安全な状況で体験しスリルだけを楽しめるのもVR空間の魅力。歩いている間、怖いもの見たさで何度も縦穴を覗き込んでしまった。
コア空間の通路は全体的に適度なアップダウンがあり、このスタートのエリアを歩くだけでも、ダンジョン探索の楽しさの一端を体感。最近、毎日ログインしている某オープンワールドRPGの世界に来たようで、テンションも高まる。
クエストをクリアして、装備アイテムをゲット!
続いて、出展社と協賛社のブースやモニュメントが展示される横穴を探検。残念ながら体験会の時点では、実際の企業ブースなどを見ることはできなかったが、異なる特色を持った3つのエリア、砂の洞窟が広がる「DESERT AREA」、鮮やかな緑の広がる「FOREST AREA」、鉱石も輝くダンジョンの「QUARTZ AREA」を巡り、いくつかの装備アイテムをゲットした。
展示ブースを巡りながら、各所で発生するクエストをクリアし、装備アイテムを集めて、自分のアバターをコーディネートしていくのが「東京ゲームショウ VR 2022」のもう一つの楽しみ方。
クエストの種類は、アイテムを拾う、クイズを解く、動画を観る、指定されたキャラクターを撮影するなど多彩。全部で72個のクエストがあり、すべての報酬アイテムは一つ一つ異なっている。ゲーム要素への力の入れっぷりは、さすが世界の「東京ゲームショウ」。この体験会では見つけられなかったのだが、報酬アイテムの中には、出展企業とのコラボアイテムもあるそうだ。
装備アイテムは、頭、体、足の3か所を個別に変更可能。しかも、アバターの素体自体は、アイテムを集める必要もなく、アカウント作成直後からいつでも自由に変更可能。髪型と目の形が各8パターン、髪の色と肌の色は各10色あるため、その組み合わせはなんと6400通り。装備アイテムも含めたカスタマイズのバリエーションが何種類あるのか、筆者には計算不可能だ。
また、クエストの一覧は、メニューUIから確認できて、ソート機能により未達成クエストのみ表示したり、エリア別に表示したりすることも可能。アイテムコンプリートを目指したい人には嬉しい親切機能も充実している。
わずか4日間の期間限定ダンジョン
コア空間の中央にある縦穴は「ゲームの地層」と呼ばれるエリア。体験会では、展示を見ることはできなかったものの、縦穴に沿った坂道を螺旋状に下りていった中層には、ゲームの歴史を巡るギャラリーが展開。「ゲームの地層」は深く進めば進むほど、過去へと遡っていくそうだ。そして、最下層は、会期中もSNSのシェアが一部禁止というシークレットエリア。縦穴を下りていくという体験自体が楽しかったこともあり、会期中、再度、最下層を訪れて、その秘密を知りたい。
体験会でも、案内係のスタッフや同行した編集者とあれこれ喋ったり、騒いだりしながら探検していたのだが、複数人で参加すればますます楽しめそうだ。一つのチャンネル(インスタンス)には、最大12名が参加可能(予定)。メニューから確認できるチャンネルIDを共有すれば、簡単に友人と同じチャンネルに入ることもできる。専用アプリには、もちろんボイスチャット機能も搭載。リアルの展示会とは違い、周りを気にすることなく、好きなだけ内緒の内輪話で盛り上がることもできる。
出展社、協賛社の展示物は一切見られなかったものの、会場を歩くだけでも楽しかった「東京ゲームショウ VR 2022」。9月15日(木)の朝10時に正式オープンした後は、どんな体験ができるのか。展示物の内容も、昨年以上にパワーアップしているそうで、楽しみな気持ちは、ますます高まっている。
しかし、この「東京ゲームショウ VR 2022」の会場を探検できるのは、会期中のわずか4日間だけ。超短期の期間限定ミッションなのだ。WindowsPCさえあれば参加可能と、要求されるハードルは高くないだけに、ゲームやメタバースに少しでも興味のある人は、「東京ゲームショウ VR 2022」の公式サイトを訪れて、詳しい参加方法(9月15日(木)の朝10時に更新予定)をぜひチェックして欲しい。
●イベント概要
・主催 :一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)
・共催 :株式会社日経BP、株式会社電通
・会期 :2022年9月15日(木)10:00 ~ 2022年9月18日(日)24:00
・参加料 :無料
・参加方法:Windows、Meta Quest 2(App Lab / Link機能)、Oculus Rift、Oculus Rift S、 HTC Vive、HTC Vive Proシリーズ、Valve Index
*Windows PC単体でも利用可能
・アプリ対応言語:日本語、英語
・出展社一覧(五十音順):
イマクリエイト、カバー、カプコン、環境省、CharacterBank、Gugenka、コーエーテクモゲームス、コジマプロダクション、KONAMI、サビオス、スクウェア・エニックス、セガ、アトラス、ディスクロニア: CA、VARK、バンダイナムコエンターテインメント、ポールトゥウィン、マジック:ザ・ギャザリング、Metaani
・プロモーション協賛社一覧(五十音順):
ZONe エナジー、BOAT RACE振興会、UCC
・アパレル協賛社一覧:
ラルフ ローレン
(Text by Daisuke Marumoto)