※2023年1月20日に米国本社のブログサイトに掲載された記事の日本語抄訳版です。
https://blog.zoom.us/work-predictions-2023/
2023 年 1 月 20 日 米カリフォルニア州サンノゼ — Zoom Video Communications, Inc.(NASDAQ : ZM)は、「4 predictions for work in 2023(2023 年の働き方に関する4 つの予測)」を公開しました。
今年に入り、ビジネスリーダーたちは非常に大きなプレッシャーにさらされています。高金利に伴う経済的影響、長引く世界的な不安など、ビジネス環境はきわめて不安定な状態にあります。
先行き不透明な経済環境をどうやって乗り越えていくのか、予算やリソースが削減される中でいかにして継続的にイノベーションを起こしていくのかが、当社の既存ならびに将来のお客様の最重要課題となっています。
私たちは、2023 年は「フォーカス」と「アジリティ」の年になると予想しています。つながり、コミュニケーション、コラボレーションを通じて、共通のゴールに向かってチームが団結することに重点が置かれるでしょう。新たな収入源をいちはやく確保するためのクリエイティブな市場拡大方法や、既存顧客へのプレミアムな体験の提供の倍増に注力することになると思われます。
これからの働き方に関する予測
昨年、 Zoom の CIO 室スタッフらが、総合的なエクスペリエンス、スキルアップ、AI によるミーティング翻訳および文字起こし、業界全体のイノベーション( https://blog.zoom.us/ja/2022-total-experience-mass-reinvention-workforce-upskilling/ )などの重要性を伝える記事を投稿しました。フレキシブルな職場環境がますます一般的になるなか、その記事の内容は現在でも当てはまるでしょう。
・ 組織は総合的なエクスペリエンスの向上を目指して、従業員と顧客両方のエクスペリエンスをバランスよく高めることに注力します。つまり「従業員満足なくして顧客満足なし」ということです。
・ 私たちはスキルセットへの投資を継続的に高め、採用した人材があらゆるワークスタイルに対応するツールを使いこなせるようにします。
・ 仕事のデジタル化が進むにつれ AI や機械学習がより重要な役割を果たすようになり、日常業務を行う上でもこれらのツールの活用が定着することになるでしょう。
・ ヘルスケア、官公庁、金融サービスなど、多くの業界がテクノロジーを導入してサービスの在り方を刷新しています。
今後の課題は、人々がどこにいても、より良く協働できるより多くの方法を提供することです。その中核が「効果的なつながり」です。
1. 真のハイブリッド エクスペリエンスを組織に浸透
「ハイブリッド」はある種バズワードにもなりました。組織は近年、ハイブリッド ワーク環境やハイブリッド イベントなど、あらゆるものをハイブリッド化しようと取り組んでいますが、それはまだハイブリッドの可能性の表層に過ぎません。
ハイブリッド エクスペリエンスを実現するには、バーチャルと対面のイベント体験をより密接に連携する必要があります。そうすることで、バーチャルと対面の両方で、シームレスなコミュニケーションやコラボレーションが実現します。
ハイブリッドを言葉だけで終わらせるのではなく、大きく前進させ、現実のものとするためにはどうすればいいのでしょうか。
その第一歩は、真のハイブリッド エクスペリエンスの実現について経営陣の全面的な賛同を得ることです。これは、出社の本当の理由を明確化することから始まり、どこからでも仕事ができて、どのような職種であっても仕事で成果を発揮できるようにテクノロジーやツールを提供することが含まれます。
さらに、近くにいる者、つまり出社する従業員が優遇される「近接性バイアス」を認識し、排除することにもつながります。もう2023年です。オンサイト、リモート、ハイブリッド、どのような環境においても従業員に成長のチャンスが平等に提供されなければなりません。
2. デジタル ネイティブのワークスペースが標準化
最適な人材を雇うことは今後も重要ですが、企業はどのようにして適切な人材を集めているのでしょうか。現在、求めている特性は、ほんの数年前に求めていたものとは大きく異なります。問題は、デジタル ネイティブに適した職場環境の設計がいまだに進んでいないことです。
労働者の多くは、ハイブリッド環境で仕事をするスキルをここ数年で習得しました。Z 世代や若年層のミレニアル世代はそういう環境で育ってきたため、ほとんど指導しなくてもリモートやハイブリッドといった環境で仕事をこなすことができます。とはいえ、企業が採用しようと躍起になっている Z 世代の人材が求めるテクノロジーと、企業のテクノロジーにはギャップがあります。
どうすればデジタル ネイティブに適したテクノロジーを提供できるのでしょうか。バッジをかざしてドアを開けたりワークステーションにアクセスしたりするのはもう時代遅れです。音声認識を使ったり、どこでも(文字通りどこでも)迅速にシームレスなコラボレーションを展開できること、タッチレスなワークフローなどが標準となります。
その一方で、デジタル ネイティブでない従業員のスキルアップも継続して、仕事ができるように、さらに重要なこととして、より包括的なコラボレーションが実現できるようにする必要があります。
3. ミーティング インテリジェンスでより多くの実用的なインサイトを獲得
テクノロジーはどのようにして人々を単純作業から解放するのでしょうか。AI や機械学習は年々進化しており、そろそろこのようなソリューションを活用した実用的な価値が提供されてもいいころです。優れた企業は本格的にAIを導入しており、多くの企業が追随するものと思われます。
単にカメラが自動的に話者に焦点を合わせるといった話ではなく、会話インテリジェンスを導入すれば、顧客とのやり取りにおいて有意義で実用的なインサイトを提供し、メモ取りや生産性の向上をサポートします。普通の従業員が日常の雑務からどれだけ解放され、どれだけ生産性が向上するのかわかれば、驚かれることでしょう。空いた時間やリソースを新製品の開発や顧客対応の向上など、より価値のある仕事に割り当てることができたらと考えてみてください。
4. 理想のワークスペースを実現
これは毎年「改善項目」フォルダには入っているようですが、今こそ本気で取り組みましょう。現代のチームには、よりふさわしい環境が必要です。従来の会議室は時代遅れであり、次世代のミーティング スペースが求められているのです。
想像してみてください。全面ガラス張りの会議室に入っていってテーブルのまわりの席に着き、1 つのスクリーンを見つめ、1 台のカメラで撮影され、どこにあるかも分からないマイクに向かって身を乗り出して話さなくていいとしたらどうでしょうか。
知識を十分に持った組織は、従業員がそこに入っていけば、テクノロジーをどう使うのかなど意識せずにコラボレーションできるような新たな体験を提供することを考えています。ワンタッチでスタートできる最新のスマートなセットアップとデジタル ホワイトボードを導入し、自動的にリモート参加者に最適なミーティング ビューを表示するインテリジェント カメラ システムを追加して、指定席をなくせば、ほとんど完成です。
その他、抜本的変革が必要な分野
他に、お客様にとって重要なトレンドは次のとおりです。
「井戸端会議」を再現する
私たちの日常は、バーチャル ミーティングを中心にかなりスケジュール化されています。では、セレンディビティ(思いがけない発見)の瞬間やちょっとした雑談をどうやって再現すればいいのでしょうか。スティーブ・ジョブズ( Steve Jobs )は「セレンディビティは重要であり、それをつくりだすことは可能だ」と考えました。多くの経営者がこの考え方を支持し、ハイブリッドの世界で新たなイノベーションの源泉を模索しています。2023 年初頭に発表を予定している Zoom Spots は一種のバーチャル コワーキング スペースで、まさしくそのような考えを実現するものです。Zoom Spots を導入すれば、仲間と「ともに仕事をする」空間を確保し、予定されたミーティング以外の自由なビデオ会話を行えるようになります。
メタバース
そしてメタバースです。仮想現実(VR)は私たちの日常に浸透しつつありますが、メタバースという概念、すなわち物理的世界と平行するデジタル世界の実現はまだ到来していません。しかし、その兆しは見えています。先進のテクノロジー企業によるメタバース イノベーションが期待される一方で、他者や世界とのつながりを高めていくことが求められる中、市場に新たな変革の波が押し寄せるのではないかと考えます。
興味深いのは、専門的な職業訓練のほか、デートアプリやソーシャル メディアなど、没入感のあるデジタル空間でもユースケースは増えていることです。こうした体験は、デジタル プロフィールに個々の音声やパーソナリティを追加することで、拡張の機会があると思います。
ハードウェア
現在使用しているハードウェアは 3 年前からオフィスにあったものとほとんど変わっていません。モニター、ノート PC、キーボードなど、いずれも 25 年前から同じようなものを使用しています。モニターは、中央にカメラを内蔵し、テレプロンプターなどの機能も標準的に装備する必要があります。
どのような経済環境でも成功する
最高のリーダー、特に先進的な CIO は一日の計画など立てたりしません。どのような経済状況でも価値を生み出し、組織が長期的に成長できるよう、すぐに行動を起こしているのです。
Zoom は、より少ないリソースで成長を推進するオペレーションのヒント、テクノロジーのベスト プラクティス、最前線のインサイトを紹介する、インパクトのあるセッションを開催しました。最近実施した「働き方改革サミット – 日本」( https://explore.zoom.us/ja/event/wts/work-transformation-summit-lp/?utm_source=web&utm_medium=blog&utm_campaign=wtsjan&utm_id=9576 )オンデマンド版では、さまざまな業界リーダーが不確実な時代にどのようにテクノロジーを活用しているのか、また、従業員や顧客をよりよくサポートするためのインサイトなどがご覧いただけます。
■Zoomについて
Zoomは意見の共有や人々とのつながりなど、お客様の想像力が許す限りの未来の実現をサポートします。Zoomは、ビデオを中心として設立された唯一のシームレスなプラットフォームであり、これまでイノベーションをリードしてきました。Zoomは、個人、中小企業、大企業のいずれにとっても、使いやすくかつ安全なツールです。 Zoom Video Communications, Inc は2011年創業、米NASDAQに上場している株式公開企業で(ティッカーシンボル: ZM)、本社は米国カリフォルニア州サンノゼにあります。詳細は zoom.com をご覧ください。Twitterでのフォローもお待ちしています(@zoom)。