京セラが1月19日にVRChat上のワールド「Kyocera Mobile World」を新たにオープン。同ワールドにて京セラの「高耐久スマートフォン」という一般的には聞き慣れないスマートフォン端末のガイドツアーを開催。ツアーでは端末を実際にどのように使用するのか、VRChat上で物流倉庫のピッキング作業をガイドの案内で体験できた。
1月24日(水)〜26日(金)までに東京ビッグサイトで開催される展示会「スマート物流EXPO」ではリアル展示とともにバーチャル展示エリアとして同ワールドを活用した物流倉庫での作業を体験できるようになっている。
実際にワールドを訪れて感じたのは、VRChatのワールドを活用し、リアルの展示スペースでは実現が難しい倉庫をVRで出現させることで、物流の現場でいかにスマートフォンが役立つかイメージしやすい体験を提供できていたということだ。
VRChatで倉庫バイトを体験!
「Kyocera Mobile World」は二つのエリアに分かれて京セラの高耐久スマートフォンを展示している。ひとつは体験エリアで、「物流倉庫での業務体験」をVRChat上のアクティビティーとして体験できるもの。もうひとつのパビリオンエリアでは、高耐久スマートフォンの新製品の紹介や実際にどのように使うのかをジオラマを用いて展示していた。
物流倉庫の業務体験では、エントランスエリアに置かれているスマートフォンを一人ずつ持つことになるのだが、このスマートフォンをトランシーバーにしたり、ピッキング時にバーコードを読み取ったりと、実際の作業と同じ様に使えるところが面白かった。
「物流倉庫での業務体験」を楽しめるエリアは、広々とした倉庫そのもの。筆者は過去に倉庫アルバイトの経験があるのだが、棚と棚の間に作業台があったりするスペースの作りなどはかなりリアルだと感じた。「スマート物流EXPO」でのバーチャル展示を想定して作られているだけあると感心してしまう。
ツアーではスタッフによる作業の説明が行われた。しっかりと工程表があるので、実際のアルバイトのよう。
作業は大まかに入荷と出荷に分かれており、入荷作業が始まると外に止まっているトラックからドローンが荷物を運んでくる。VRだからといって、いきなり荷物が現れないところが妙にリアルだ。
この一連の作業をトランシーバー機能を使って報告すれば完了という流れになっている。
このトランシーバー機能がかなりリアルだ。具体的には、まずワールド自体で声の広がり方がリアル寄りに作られており、トランシーバー機能を使用しない場合は結構近くにいないと話せない。そのため、倉庫作業の報告にリアルさが感じられて楽しい。
出庫作業は、ほとんど入荷作業と逆の手順で行う。スマートフォンに表示されるピッキングリストを元に所定の棚の段ボールをピッキングして台に持ってくれば完了だ。積まれた段ボールが高くなってくると、まっすぐ積むのが難しかった。
筆者もふくめ、高耐久スマートフォンが物流倉庫でどのように使われているのか知らなかったVRChatユーザーにとっては「ピッキング作業ができて、丈夫で、しかもトランシーバーにもなるものなんだ!」ということが体験できて面白いツアーだった。
パビリオンエリアのジオラマ展示は必見!
もう一つのエリアは、高耐久スマートフォンの新製品の展示やジオラマを見学できるパビリオンだ。
パビリオンエリアでは、倉庫バイトで使った高耐久スマートフォンがそれぞれ展示されており、手に取ってみる事ができる。また、バッテリーや雲台といった付属品のモデルも展示されているので見ていて楽しい。
本物のモデルが展示されているのは企業公式ワールドならではの良いところだが、Kyocera Mobile Worldが凄いと思ったポイントはこの奥にあるのでぜひ体験して欲しい。
「利用シーンをジオラマ化した展示が奥にございます」という案内についていく。
ここに展示されているのはガードマン等が着用するというチェストハーネス。ボディカメラとして高耐久スマートフォンを装着するためのアタッチメントが付いていたり、カラビナでぶら下げるといった使用方法が展示されている。
そして、ジオラマ展示はこれだけでは終わらない。
一度、部屋の中に戻るように言われて戻り、スイッチを押すと別のジオラマが出現するという大がかりなギミックになっていた。
ジオラマ展示にはチェストハーネスが展示されているだけではなく、物流トラックでの利用を想定した端末やウォーターアクティビティに強い端末といった、高耐久スマートフォンならではの様々な環境で利用するシーンごとのジオラマが複数用意されている。空間ごと高耐久スマートフォンの利用シーンを体験できるのは、画像や動画で紹介する以上の分かりやすさを感じた。
これまでもVRChatを活用した自社製品の展示・紹介をしてきた京セラだけに、VRChatで同ワールドを訪れたユーザーが楽しみながら興味を持つきっかけとなるようなワールドになっている。
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(TEXT by ササニシキ)
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