VTuber／バーチャルライバーグループ「にじさんじ」は14〜16日、野球ゲーム「パワフルプロ野球2020」を利用したコラボ企画「にじさんじ甲子園〜2020・夏〜」の本戦を開催中だ。6チームが出場し、14日はAリーグ3チーム、15日はBリーグ3チームがリーグ戦でぶつかりあい、16日に1、3、5位決定戦を行う（ニュース記事）。
100名を超える「にじさんじ」の所属のメンバーが選手名で登場するのが特徴だ。7月26日にドラフト会議を行い、指名した選手を鍛えた上で、本戦はCPUのオートプレイに任せて見守るという流れだ。
14日に開催したAリーグでは、樋口楓監督率いる「VR関西圏立高校」（ばーちゃるかんさいけんりつこうこう）、舞元啓介監督の「にじさんじ農業高校」、リゼ・ヘルエスタ監督の「王立ヘルエスタ高校」の3チームで熱線を繰り広げた結果、「VR関西」が1位通過。「にじ農」が2位、「王立ヘルエスタ」が3位という結果だった。VTuber・にじさんじファンからの注目度も高く、YouTube Liveの同時接続者数が15万を超えるという、VTuber業界で過去最高の数値を達成したのもトピックとなる。
一試合目の「王立ヘルエスタ」と「にじ農」は、「にじ農」の鈴原るる選手が4打点を挙げるなどの活躍を見せて3対10で「にじ農」が勝利。「王立ヘルエスタ」と「VR関西」の二試合目は、戌亥とこ選手の活躍などで5対4で「王立ヘルエスタ」が勝ち星をあげた。
3位の劣勢で三試合目を迎えた「VR関西」。次の「にじ農」を5点差以上で下せば1位通過できるという厳しい条件の中、1回裏、2回裏にそれぞれ2点を入れるという好スタートを切る。
勝敗の分かれ目となったのは6回で、表に「にじ農」に1点を返されて「5点差」の勝利条件が遠のいたものの、その裏に猛攻を見せた。9番ラトナプティが三遊間を抜くヒットで出塁したうえで、1番・静凛が2塁打で2、3塁にランナーを置く。
ピンチとなった「にじ農」だが、ここで底力を見せて2番・ましろを見逃し三振でワンアウト。さらにピッチャーを星川から田角に変更し、3番・えるからも見逃し三振を取って2アウトに。
しかし「VR関西」も負けていない。迎えた4番・ギバラが2ストライク・3ボールから、一、二塁間を鮮やかに抜けるヒットを放って1点追加。さらに5番・明那、6番・ちひろ、7番・シェリンと連続ヒットを決めて田角を追い込み3点を加え、この回で7点差をつける。残る7回表の「にじ農」の攻撃も見事0点で抑えて1位通過を達成していた。この奇跡の逆転劇に樋口監督もたまらず「キター！ヤッターー！！ウ”ォラ”ーー！」と雄叫びを上げていた。
試合後のインタビューで樋口監督は「リゼさんの試合が終わったあとに、もう勝ち目がないなと思っていた。凛（静凛さん）を1番にするか6番にするか配信のコメント欄と私がもめていて、コメント欄を参考にしてみるかとやってみて、みんなで（勝利を）勝ち取った。ありがとうございます」とコメント。
一方、舞元監督は「一試合目が出来過ぎだった。二試合目もチャンスはあったけど、潮目を変えてしまったのがバントですかね。まさかの代打の切り札がバントでゲッツーをするという。まぁでも取れ高的には面白かったです」と語っていた。
明日15日はBリーグの試合で、剣持刀也監督の「聖シャープネス学院」、椎名唯華監督の「にじさんじ高校」、社築監督の「横須賀流星高校」が激闘を繰り広げる予定だ。
（TEXT by Minoru Hirota）
●関連リンク
・にじさんじ（公式サイト）
・にじさんじ（Twitter）