「10周年まで走り続けるぞ!」にじさんじ WORLD TOUR 2025、東京公演ライブレポート

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2025年5月にスタートしたバーチャルライバーグループ「にじさんじ」の7周年を記念したライブツアー「にじさんじ WORLD TOUR 2025 Singin’ in the Rainbow!」もついにフィナーレ。1月18日(日)に、「TOYOTA ARENA TOKYO」で、最後の東京公演が開催された。

出演者は、月ノ美兎さん家長むぎさん剣持刀也さん伏見ガクさん夕陽リリさん笹木咲さん椎名唯華さんの7名。元にじさんじ1、2期生と、元にじさんじゲーマーズという経験豊富なライバーばかりが揃ったツアー最終公演をレポートする。

なお、ニコニコ生放送のアーカイブ(タイムシフト)視聴チケットの販売期間は、2026年2月1日(日)の23時59分までとなっている。


月ノ委員長のアカペラで開演!

会場の「TOYOTA ARENA TOKYO」は、2025年10月にオープンした最新鋭の多目的アリーナ。プロバスケットボールクラブ・アルバルク東京のホームアリーナで、スタンド席には適度な傾斜があり、どの席からも見やすそう。初めて訪れた会場だったが、中に入ってすぐに、ここでバスケットボールの試合も観てみたいと思うほど好印象だった。天井付近には周囲をグルリと囲んだ横長のLEDビジョン(リボンビジョン)もあり、ライブ会場としてのスペックも高そうだ。

開演時間の少し前、出演者たちの影ナレが始まった。月ノさんから順番にお決まりの注意事項を読み上げていくと、ライバーに合わせて、会場のファンのペンライトの色が切り替わっていく。また、ライブ初出演の夕陽さんが話し始めた時には、女性たちの一際大きな声援が聞こえてきた。その後の剣持さん、伏見さんと比較しても、負けてなかったくらいの熱量のこもった声が印象に残る。

ステージ奥から伏見さんの円陣の肉声が聞こえてきて、会場がさらに沸いた数分後、お馴染みの音楽と共に、ついにワールドツアー最終公演のオープニング映像が始まった。カウントダウンの後の「Let’s Singing!」という文字に続いて聴こえてきたのは、月ノさんの歌声。にじさんじ共通衣装姿でステージの中央に1人立ち、スポットライトに照らされながら、アカペラで今ツアーのテーマソングとも言える「Arc goes ON」を歌っていく。

一瞬ざわめいた後は、静かに聴き入る観客たち。伸びやかな声で歌っていた月ノさんは、間奏になると可愛い声で元気に呼びかける。

「みなさーん、ついにライブツアー終着点! ラスト東京、最高の時間にしましょう!」

その声に応えるように、共通衣装を着て歌いながら上手から登場したのは伏見さん。すると、頭部が金色に輝きオールバックにヘアチェンジ。ここでも大歓声が上がった。続いて登場した剣持さんも同じくヘアチェンジ……したのか一瞬分からなかったのだが、よく見ると、毛先などが少しラフな感じに。剣持さんの髪型の変化が小さいことは、後のMCでもネタになっていた。

さらに、椎名さんと笹木さんも順番に登場し、2人ともロングヘアを初披露。5人で「夢に見てた、きらめき」と歌っていると、左右から黒いシルエットが2人登場。夕陽さん、家長さんの順番で明るくなり、同期の2人が、同じステージでにじさんじ共通衣装姿を初披露した。ライブ初出演の夕陽さんは、立ち姿から美しく凛々しい。一方、家長さんは、猫耳、猫尻尾という飛び道具も標準装備しており、可愛さにパッシブなバフがかかった状態だ。

ツアー最終公演の幕開けに相応しい見どころだらけの1曲を終えた後は、6人でのMC。一人ずつ意気込みを語る中、ベテラン揃いの東京公演メンバーの間でライブ開演前からネタとして使われていた「古代人」という言葉で会場を笑わせたのが笹木さん。

「今日は、たくさんの古代人と一緒に。みんなも一緒に古代人になって楽しんでもらえたらなって思います。幸せな1日にしましょー」


家長さん、夕陽さんが初のソロステージ

MCに続く2曲目は、家長さんのソロ。「にじさんじ Music Festival~Powered by DMM music~」以来、約5年ぶり2度目のライブ出演、初めてのソロのパフォーマンスで選んだ曲は、星野源の「恋」。左右に並ぶ6人のダンサーと一緒に恋ダンスを踊りながら、持ち前の甘く可愛い歌声を響かせていく。現役大学生で学ぶことが好きな才女という印象が強く、頻繁に音楽活動を行ってきたタイプでもないため、想像以上に綺麗だったダンスの動きと身体の切れに少し驚いた。

「さくゆい」(椎名さん&笹木さん)のシャウトがホールに響いた「絶絶絶絶対聖域」の後の4曲目は、剣持さんがソロで、ボカロ曲「バッド・ダンス・ホール」を披露。超人気ユニット「ROF-MAO」の一員で、2度のソロイベントも成功させている虚空教の教祖でもある元・2期生は、さすがの掌握力で会場の熱量をさらに上昇させていった。ロングシャウトでカッコ良く締めた後の「はい! ありがとうございました~」が、若干、ベテラン芸人風なのも逆に落ち着く。

ステージ上に並んでいる姿を見るだけで古代人なファンは感涙しそうなトリガーの3人(剣持さん、伏見さん、夕陽さん)のMCの後は、伏見さんと夕陽さんが緑黄色社会の「Party!!」をカバー。冒頭から超高音で綺麗にハモる2人の歌声に抜群の相性を感じていると、間奏ではステージ中央でハイタッチ。ミラーボールに照らされながら歌う2人の一挙手一投足に会場から歓声が上がる。

暗転したステージが明るくなると同時にTVアニメ「推しの子」の主題歌「ファタール」を歌い始めたのは、通常衣装姿の夕陽さん。開演前の影ナレの時から多くの黄色い声援を浴び続けてきたが、エモーショナルな歌声とダンスやふとした仕草で、その歓声はさらに増えていく。

途中からは、半透明になった夕陽さんの分身も登場。バーチャルライブらしい演出に驚いていると、一緒に踊っていた分身を払いのけるように消去。すると今度は、夕陽さんの両隣に半透明の笹木さんと椎名さんが現れた。ダンサーとして踊る2人は、途中で剣持さんと伏見さんにチェンジ。さらに、2人が消えた後は、夕陽さんが3人に分身し、再度、1つになると同時に共通衣装に早着替えと、未来人らしい目を引く演出が山盛りのステージだった。

剣持さんと椎名さんのラブバラードという選曲と、曲の雰囲気に沿ったステージングで二重に驚いた「点描の歌」を挟んで、8曲目もまたソロのパフォーマンス。1人、ステージに登場した月ノさんは、まず選曲の理由を解説する。

「2018年に『美兎の夏休み(月ノ美兎の夏休み〜課外授業編〜)』というイベントがあって。美兎に歌って欲しい曲を募るだけ募って、別に歌わないということがありました。その時に多数頂いた曲を歌わせて頂こうと思います」

ワールドツアーファイナルの貴重なソロ枠を使って、古代のイベントの禊ぎをすること自体が、月ノさんらしくて面白い。歌ったのは、東京事変の「閃光少女」。ライブで歌う月ノさんを観る度に「また上手くなった」と思い続けて幾年月。筆者は「美兎の夏休み」の会場にもいたのだが、7年半前ではなく今聴けて良かった。そう思うほど、伸びやかであふれんばかりの熱量も感じる歌声だった。

続いて、天使コスの月ノさんと悪魔コスの家長さんという倒錯気味のキャスティングが逆にハマって中毒性抜群だった「天天天国地獄国」

そして、10曲目は、笹木さんがソロでボカロ曲「テレパシ」を披露。歌声はもちろん、運動量豊富なダンスも可愛い。ステージや照明もポップでカラフルな可愛さ全振りのパフォーマンスの中、数度ある「は??」のフレーズでだけは、心の底から冷めている雰囲気を放つ。笹木さん、意外と演技派なのか?

続いては、相方の椎名さんがナナヲアカリの「完全放棄宣言」をカバー。曲名も歌詞も普段の椎名さんのイメージにぴったり過ぎる選曲で、4曲前の剣持さんとのデュエットは何だったのかと思うほどの変貌ぶりだ。とはいえ、物語性が強く曲へのシンクロ度も高いダンスや、巧みなラップパートなど、練習を放棄していては絶対に見せられないパフォーマンスだった。そして、これまで意識したことは無かったが滑舌も良すぎる。途中、椎名さんを乗せたステージが空中に浮くバーチャルライブならではの演出も楽しかった。


令和8年に「ハレ晴レユカイ」を披露

12曲目からの3曲は、デュエットが続く。力強く綺麗なハモリと、不思議なほどのバディ感で会場をフィーバーさせた伏見さんと椎名さんの「不死鳥のフランメ」

お互いのファンの多くが長年待っていたであろう「リリむぎ」のライブ初デュエット曲は、「ロウワー」。活動初期から仲良しな2人だが、ぎこちなく切ない曲や歌詞と、つかず離れずの距離感を見せるダンスが妙にマッチしている。傘を持っていた家長さんが、傘だけを残して消えたり、夕陽さんが差す傘の下に復活したりというミュージカルのような演出もインパクト抜群。最後は、傘も捨て見つめ合って踊る中、ステージから満開の花が広がっていき、花畑の中でようやく2人は手を繋いだ。

14曲目は、にじさんじの中でも最古クラスのユニットの1つ、剣持さんと伏見さんの咎人がBLUE ENCOUNTの「ポラリス」を熱唱。すれ違いざま、相手の肩に手を置くだけでも盛り上がる観客席。レーザー光メインの比較的シンプルなステージ演出が、この2人のパフォーマンスには逆に刺さる。

続いては、このライブ最後のソロステージ。米津玄師の「BOW AND ARROW」のイントロが流れる中、登場した伏見さんがファンに優しく語りかける。

「まだまだ東京公演は終わりません。会場のみんなも画面の前の君も俺の演目を盛り上げてくれますか?」

大歓声の中 、氷面のようにキラキラ輝くステージで、アニメ「メダリスト」のオープニング主題歌を歌う伏見さん。途中、「まだまだ付いてきてくれるっすよねー」「付いてきてくれてありがとう。クライマックス、思い切り盛り上げてくれ!」などと呼びかけて、会場をさらに沸かせる。最後は「最高のプログラムにしてくれてありがとう」と何度目かの感謝を告げてステージを終えた。

女性陣5人が 「学園アイドルマスター」のバレンタインソング「ハッピーミルフィーユ」をハートのエフェクトと共に可愛く披露した後は、月ノさんと剣持さんのMC。

剣持さん曰く、「この2人で歌うとエモくなりがち」ということで、「そういうのじゃなくやってみよう」ということで選んだ17曲目は、ヤバイTシャツ屋さんの「ヤバみ」。おしゃれなタイポグラフィを背に、疾走感あふれる曲を元気一杯に熱く楽しく歌う2人。会場も2人の勢いと煽りに乗せられてさらに熱狂していく。しかし、どんなパフォーマンスであろうと、この2人が歌う姿からは「エモさ」を感じてしまうのは、筆者も古代人だからだろうか。

そんな古代人たちを一瞬で熱狂させたのが、18曲目。月ノさん、家長さん、剣持さん、伏見さん、笹木さんの5人が歌うアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」のエンディング「ハレ晴レユカイ」。平成オタクの歌とダンスの必修課題が、まさかの登場だ。おそらく、にじさんじ好きな古代人の大半は、逆に未来人と霊能力者だけがいない人選に突っ込んだはず。しかし、そんなことは関係なく、会場の盛り上がりは、最高潮を更新した。


冬の曲「ファミリア」もライブ初披露

SOS団だった5人がステージを去り、未来人の夕陽さんと、霊能力者の椎名さんが2人でMCをしていると、家長さんたち5人がバースデーケーキと一緒に登場。ライブ3日後の1月21日は、夕陽さんの誕生日ということで、サプライズのお祝いが行われた。そして、ライブが残り2曲と発表した後は、告知タイム。グッズ販売などいつもの内容に続いて、今回は、国内全公演のライブBlu-ray発売や、府中の森芸術劇場でのアンコール公演開催決定なども発表。全公演の中でも特に盛り上がった告知コーナーとなった。

そして、一人ずつ本公演の感想をコメント。

伏見さん「終わりたくないっすよ。本当にたくさん練習してきたから、あと2曲やったら終わりなわけでしょ。でも、そんな中でも、みんなの思い出に残ってくれるように、最後までやっていきたいと思うので。最後まで応援お願いしまーす」

月ノさん「いやー、とても楽しかったですね。前にソロライブをやったんですけど。やっぱり、みんながいるライブって、もっとすごく楽しみに振れるというか。すごいパーティーって感じでしたね。皆さんの熱気もめちゃくちゃ伝わってきて。とっても高揚感に包まれていて、一瞬の出来事でした。また楽しいライブさせて下さい。観て下さい。ありがとうございました」

椎名さん「めちゃくちゃ、本当に楽しかったです。いつも配信でみんなとやりとりしてると、友達みたいな感じなんですけど。実際、ライブで応援してもらっているのを感じると、本当に好きでいてくれてるんだって。愛をめちゃくちゃ感じることができました。本当にいつもありがとうございます。最後まで楽しんでいきましょう」

剣持さん「やっぱりVTuberってキャラクターと違って、相互のやりとりで作り上がっていく面白さあるってことで、広がっていったと思うんですけど。そういう意味で、このボルテージをもらって、それがそのまま力になって発散して。また盛り上がってくれてっていうこのループ。これこそがVTuberの良いところが詰まっている形の一つなんだろうなって。8年経ってもVTuberの良いところを見つけられて良い気持ちになりました。今日はありがとうございました」

笹木さん「今回、この古代メンバーでやらせてもらったんですけど。やっぱり、にじさんじも8年目になって、本当に人が増えたじゃん。その中で、このメンバーでできることは、逆に奇跡なんじゃないかなと思って。今、このメンバーでやれていることに感謝しています。ふと、初心に戻って初期の頃を思い出したら。運営さんに『にじさんじって、共通衣装ないんですか?』って聞いたら、「いや、にじさんじは、そういうのないっす」みたいに言われて(笑)。だから、にじさんじって、そういうのないんだって、がっかりしたんだけど。そんなことも変わってね。こうやって、古代メンバーで共通衣装で並べていることは、すごく奇跡だって感じています。本当にたくさんの人に感謝したいです。ありがとうございます」

夕陽さん「考えてませんでした(笑)。いや、考えたんですけど、言葉がまとまらなくて、ちょっとうまく言えないなって感じなんですけど。今回、未来人、初めてライブに立ちました。皆さんの前に立つことができて、まず、それがすごく嬉しいです。1年ぐらいですかね。もっと長いかな? 練習期間があって。やっぱり、すでにライブを経験されている先輩方の背中が皆さんすごく格好良くて。頑張ろうって思いました。残り2曲なのが、すごく寂しいんですけど、最後までにじさんじを楽しんでいって頂ければと思います。ありがとうございました」

家長さん「うおー楽しいねー! むぎはすごく久しぶりのライブだったんですけれど。進化してるところをいっぱい見つけられたし、自分も大きくなれたし。でも、変わらない同期や、ちょっと後輩や、ちょっと先輩のみんながいて。本当、夢みたいな時間だなと思って。今日を迎えることができて、とっても楽しかったです。これからもたくさん頑張ります。観ててねー。ありがとう!」

そして、19曲目の曲振りは剣持さんが担当。

「このにじさんじのツアーですが、春から行われて1年くらいかけて、やっと終幕になるわけでございますが。にじさんじには、春夏秋冬を歌った曲が、それぞれ1曲ずつあります。春から始まって、まだ歌ってない季節の曲があるのでね。それをもって、このツアーを上手く締めくくれるんじゃないかなということで。次は、この曲を歌わせて頂きたいと思います。それでは聴いて下さい。『ファミリア』」

冬の曲らしく静かで荘厳なメロディーは、終わりの曲にも、旅立ちの曲にも聴こえる。まるで雪のようにシャボン玉が舞う中、冬の空気のように澄み切った歌声がホールを包んでいき、ステージは暗転。予告を信じるなら、残り1曲あるはずだが、まるで公演がフィナーレを迎えたような空気も漂った。


まさかの「にじさんじ組曲」が初披露!

月ノさんの咳払いと共に、ステージが明るくなると、他の6人が客席に背を向けて立つ中、中央の月ノさんだけがこちらを向いて立っている。

「あと、1曲と言いましたね。あれは嘘です」

両手を腰に当て、嘘の告白にしては、まったく悪びれない態度の月ノさん。観客の驚きの声を聴き、さらに続ける。「残り25曲! 行くぞ、『にじさんじ組曲』!」古代ニコニコ時代の文化が、にじさんじ楽曲で復活。時報の後、月ノさんが自身とにじさんじの最初のオリジナル曲である「Moon!!」を歌うと、女性陣5人が2024年デビューのユニット「いずれ菖蒲か杜若」の「どきどきキュン!で大暴走♡」をカバー。その後も、さまざまなユニットやライバーなどのオリジナル曲をメドレーしていく。グループを代表する25曲の中に、卯月コウさんの「鍋ラップ」もラインナップされているところが、さすが「にじさんじ」。組曲の最後を飾る25曲目は、当然、にじさんじの国歌「Virtual to LIVE」だ。ワールドツアーのファイナル公演に相応しい、超豪華で密度ぎっしりの1曲で、ライブの本編を締めくくった。

観客のアンコールに応えて、まず登場したのは、月ノさん、笹木さん、椎名さんの3人。定番の全員登場を予想していたため、少し驚いていると、3人は聴いたことがない曲を歌い始める。自分の知らない曲のカバーかなと考えながら聴いていると、「委員長」「えにから」などのワードが聴こえてきて、ようやく「てんやわんや、夏」を歌ったレゲエ組の新曲という可能性に思い至った。歌い終えた月ノさんが発表した曲名は、「なんやかんや、冬」。MVも制作予定と発表されると、会場はさらに沸いた。

3人が退場した後、暗転したステージが明るくなると、ステージ上には、ハッピートリガーの4人。ライブ前半、トリガーの3人がMCをした時、なぜこの3人で歌わないのかと思ったのだが、家長さんを加えた4人でのステージが最後に控えていたのだ。歌うのは、ボカロ曲「アンノウン・マザーグース」。2021年4月に、ハピトリ初めての歌ってみた動画を公開した曲だ。ライブでは、4人の綺麗なハーモニーがより強く印象に残った。

ハピトリが初ステージを終えて暗くなったステージが「Virtual to LIVE」のイントロと共に明るくなると、そこには巨大なスマホが7台並び、画面には初期衣装のLive2Dの7人が映っている。元・1期生や元・2期生がデビューした頃は、にじさんじのライバーも利用していたMirrativでの配信のような絵面だ。

そして、Aメロを歌い終えると、スマホの中から3Dの身体で飛び出てきた。歌う7人の背後には、仙台公演から始まったワールドツアー各公演のステージの模様も映し出されていく。さらにサビに入ると衣装も共通衣装にチェンジ。スタンド上のリボンビジョンも虹色の光を放っていた。そして、一歩、二歩、三歩と前に踏み出した月ノさんが笑顔で呼びかける。

「行きましょう!」

会場中の観客も一緒に「ラララ」と声を合わせながら手を振りフィニッシュ。そして、にじさんじライブのお約束、ARカメラでの記念撮影も終わると、「にじさんじ組曲」を覚えることの大変さで盛り上がった後、月ノさんが古の時代の思い出を語り始めた。

「いや、覚えてるわ。まだ、1、2期生しかいない時に、会社の上の方の人が『君たちを配信だけで食べていけるようにします』と言ってて。できるわけねーだろって(笑)。でも、むぎちゃんは『素敵~』って。それを今でもよく覚えています。食うどころか、こんな素敵なライブに立たせて頂いて。本当に皆さんのおかげです。ありがとうございます! 『まさか、こんなにでっかくなるとは』って、まだまだ私たちに言わせてください! 10周年まで走り続けるぞ! おー!!」 

最後は全員で、深々とお辞儀をしながら「ありがとうございました!」と改めて感謝を伝えて、「にじさんじ WORLD TOUR 2025 Singin’ in the Rainbow!」の全公演は終了した。


最初の仙台公演から、すべての公演で今のにじさんじの最高到達点を見せ続けてきた「にじさんじ WORLD TOUR 2025 Singin’ in the Rainbow!」。最後の東京公演は、単独のライブとしてだけではなく、ツアーを締めくくるファイナル公演として、にじさんじ愛に満ちた+αの魅力も感じられるものだった。いつか、この東京公演が古参ファンの思い出に変わる頃、最新のにじさんじのライブは、どんなものになっているのか? 遠い未来を想像もしながら、これからのにじさんじの日々の変化や進化を楽しんでいきたい。


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(TEXT by Daisuke Marumoto

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