マイクロソフト、障碍のあるスタッフの業務をMRで支援する取り組みを紹介

LINEで送る
Pocket

日本マイクロソフトは、障碍のあるスタッフがMR(複合現実)を活用して、3Dプリンター出力などの新しい業務に取り組む、バンダイナムコウィルの事例を公開した。

●事例紹介ページ https://aka.ms/BNW-MR-JP

障碍のある人の雇用促進を目的とした、バンダイナムコグループの特例子会社であるバンダイナムコウィルは、グループ各社の玩具などの開発や制作のサポート、メールルームやオフィスクリーニングなどの幅広い仕事を受託している。

同社では、障碍のある人の業務の担当範囲を拡げる、業務領域の拡大に注力してきたが、特に機械操作のような複雑な作業が伴う場合、その利用マニュアルを理解すること自体が大きなハードルになることもあり、機械操作を行えるのが一部のスタッフだけに限られてしまうという課題を持っていた。

障碍の度合いによって作業ができるスタッフとできないスタッフに分けるのではなく、全員がチームとして作業を行うことで、自信とやりがいを感じてほしいという同社の思いと、HoloLensを障碍者支援に活用したいと考えていた日本支援技術協会の提案が結びついたことで、MRを活用した3Dプリンター操作ガイドの検討を2020年12月に開始。Microsoft Mixed Realityパートナーの認定企業である南国アールスタジオ株式会社がその開発を担い、2021年3月末にHoloLens 2とDynamics 365 Guidesを活用したガイダンス コンテンツの最初のバージョンが完成し、同年5月からスタッフが3Dプリンター本体の材料交換作業で利用を始めた。

スタッフがHoloLens 2を装着すると、デジタル化された作業マニュアルが空間上に表示され、作業手順を確認できるほか、3Dプリンター本体に材料が入った容器やスイッチの場所が矢印で表示されたり、次の動作を案内する作業ガイドが表示されたりすることで、安全で円滑な作業を支援する。今後バンダイナムコウィルでは、プリントされたモデルの切り出し作業など、ほかの業務にも本システムの活用を広げていく予定だ。

●関連リンク
日本マイクロソフト ブログ記事
HoloLens 2
Dynamics 365 Guides
障害者雇用支援月間について
株式会社バンダイナムコウィル