ミライアカリ4周年ライブ・Mi:LIVE 2021レポート 「5年目は航海の年にしたい」

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VTuberのミライアカリ(敬称略、以下同)は6日、日清食品 POWER STATION [REBOOT]にてオンラインライブ「Mi:LIVE 2021」(ミライブ2021)を開催。活動4周年という節目において、アンコール含めて約1時間半、今まで積み重ねてきたオリジナル曲を全10曲を熱唱して、コメントで参加したファンを熱狂させていた。チケット価格は3300円からで、11月13日の23時59分までアーカイブ視聴可能だ(チケット販売ページ)。

笑顔あり、涙ありで大いに盛り上がったライブの様子をスクリーンショットとともにレポートしていこう。


VTuber業界とともに生きてきた4年

ミライアカリといえば、2017年10月末にYouTubeでの動画投稿をスタートし、2018年初頭に起こったVTuberムーブメントの初期から人気を獲得して、キズナアイ・電脳少女シロ・輝夜月とともに「四天王」と呼ばれた存在だ。

その活動はオンラインにとどまらず、DJVTuber初のグラビア、SUPER GTとのタイアップなど様々なことに挑戦して、バーチャルタレントの可能性を広げてきた。

一方、所属していたVTuber事務所「ENTUM」の解散に伴ってフリーランスになり、その後2020年9月からバンダイナムコアーツが新設したレーベル「GOOM STUDIO」に所属して再始動するという、波乱の人生も歩んできた。

最近では、テレビ番組のMCやイベント参加などで精力的に活動しつつ、今年10月27日にはメジャー1stアルバム「未来」をリリース。新曲3曲を用意し、満を持して今回の4周年記念ライブを迎えたという流れだ。

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ジャンルとして注目を集めてきたVTuber業界の4年は、そのままミライアカリの4年に当てはまる。

まだ4年、もう4年──。

VTuberは生きているキャラクターで、活動1年を迎えずに卒業する存在も少なくない。だからこそミライアカリが4年も手探りで色々なことに挑戦し続け、様々な困難も乗り越えて、今なお業界に立っていることは貴重で、今、ライブで歌い上げる歌詞の重みが違う。この深い説得力がとてもいい。


ふたつの「スタートの曲」で開幕ダッシュ

ライブの1曲目に選んだのは、GOOM STUDIOで再始動した際につくられた「Fly to NEW WORLD」。MVに由来する華やかな蝶の演出が目を引くことに加えて、「キミと一緒に夢叶えよう 澄み切った空より高く高くはばたいていけ Fly to new world」といった未来への決意が込められた歌詞も心に響く。

続く「アクセル」は、彼女の初のオリジナル曲。ギターソロからの「何度も何度も 遠く離れても会いにいくから 声の鳴る方へ新しい物語がここから」という落ちサビが印象に残った。

MCでは、「このふたつの曲はどちらもスタートの曲だけど、意味が全然違っています。『アクセル』の方は世界のこと何にもわかってなくて、楽しーって始まった曲だったんですが、『Fly to NEW WORLD』は4年間いろんなことがあって、いいこともあれば、ちょっとしゅんとすることもあって、挫折とかも経験した上でスタートをまた切るというリスタートの曲。同じスタートの曲だけど全然違うから、あかりにとってとても分岐点とも言える曲」と紹介していた。

3曲目のバンドサウンドが激しい「Zero」、4曲目のインディーの1stアルバム「すっぴん」で初出しした「トキメキ☆シャトルラン」のアコースティックバージョンに続き、5曲目の「抜け駆けマーメイド」では、夏の曲ということもあって大胆な水着衣装にチェンジ。スタイルの良さを改めてファンに知らしめていた。

MCでは、背景のスクリーンに日清食品から突然のメッセージが現れて「日清焼そばU.F.O.」がプレゼントされた上で、彼女自身の口から4周年の思いと、ファンへの感謝が語られた。

「最初は実感が湧かなかったんだけど、最近久しぶりに会うスタッフさんが多くて、今日とかもそうだったんだけど、『実はアカリさんとどこどこの現場で一緒だったんですよ』、『お会いしてないんですが、実はあの現場にいたんです』と。そういうのを聞くと、4年立ったんだなぁ、と。そういうひとつひとつの出会いがあって、イベントとか、ライブとか、YouTubeの撮影とか、アカリは自分一人じゃできない子だから、出会った人たちのおかげでここまでこれたし、こうして応援してくれるみんながいるからMi:LIVEも開催することができました。改めて、みんなありがとー!」


みんなの「ありがとう」に涙

6曲目の「ILLUMINATE」に次ぐ、7曲目の「ありがとうの歌」では、歌ったあとに「ありがとうでいっぱいですね……」と胸を詰まらせて涙ぐんでしまう。さらに

「泣かないって決めてたんだけどな。みんなからのありがとうのコメとでダメだった。みんなにありがとうの気持ちがちゃんと届いてたらいいな」

「この4年間って、ダメだなーってところもあったり、自分が傷つくこともあったし、きっと知らないうちに誰かを傷つけていることもあったと思うんだ。それでもこうやって活動を続けさせていただいて、みんなと触れ合う時間があって、最近はちょっとずつ増えてきているから、本当にありがとうしかないよ。ありがとう以上の言葉があったらいいなけどね、ないんだよなぁ日本語で。本当にみんな、4年間ありがとうねー。消えません。5年目もあるから!」

とユーモアを交えながら感謝の言葉を重ねて、本編ラストの「ミライノセカイ」を歌い上げた。特に感情がこもった「足跡を残していこう 消しても消えないもの まだ見ぬ君の手を探して 扉開けて飛び立つNEW WORLD」という歌詞が、彼女の今に重なって心に響いた。


アンコール一発目は、ボカロP・ナユタン星人によるポップな「ミライトミライ」。続くMCでは、5年目について「航海の年にしたい」と意思表明した。

「5年目のテーマはもう決めてまして、航海の年にしたいと思います。『うわー!』の方じゃなくて、ボヤージュですね。こないだまでの1年は革命の年だったのですが、次の1年はボヤージュ、航海の年。触れたことのないこととか、行ったことのない新しい場所とかに、怖いとか不安とかもあるけど、どんどん足を踏み入れて、みんなと一緒に新しいところを旅して、冒険できたらというのが目標です」

そして「みんな、今日は本当にありがとうー。みんなと迎える4周年、ありがとうしかないよー! みんなの未来、バーチャルの未来、世界の未来がより明るくなるように、一緒に歌おう、はしゃごう、今日は宴じゃー!」と煽って、ラストは「シャイニン!」を熱唱。

ポジティブな歌詞でファンを元気付けた上で、最後は「本日はMi:LIVE 2021にお越しくださり、本当にありがとうございましたー! 5年目のミライアカリプロジェクトも何卒よろしくお願いします! また未来のこの時間に会いましょう! 愛してるよりも、愛してるー!」と感謝を伝えて、ステージを去っていった。

 
自分を支えてくれるファンとスタッフへの「ありがとう」が詰まった4周年ライブ。見逃してしまったというVTuberファンは、11月13日の23時59分まで視聴可能なのでぜひチェックしておこう(チケット販売ページ)。

 
●セットリスト
M1.Fly to NEW WORLD
M2.アクセル
M3.Zero
M4.トキメキ☆シャトルラン
M5.抜け駆けマーメイド
M6.ILLUMINATE
M7.ありがとうの歌
M8.ミライノセカイ

*アンコール
M9.ミライトミライ
M10.シャイニン!

 
 
(TEXT by Minoru Hirota

 
 
●関連リンク
Mi:LIVE 2021(チケット販売サイト)
ミライアカリ(Twitter)
ミライアカリ(YouTube)
ミライアカリ(公式サイト)