バンダイナムコエンターテインメントは29日、オンラインにて「第3回ガンダムカンファレンス」を実施。バンダイナムコエンターテインメント常務取締役 兼 チーフガンダムオフィサー(CGO)である藤原孝史(ふじわら こうじ)氏が登壇して、大きく3つの話題の一つとして「ガンダムメタバースプロジェクト」の展望について言及した。
同社は今年2月の第3四半期決算説明会にて、グループの2022〜2024年における中期計画を公開し、メタバース分野に150億円規模の投資を行うことを明らかにしていた(関連ニュース)。
メタバースに関しては、「世界中のガンダムファンが集い、語り合い、さまざまなカテゴリーに接触する場」としており、ガンダムファンのコミュニティーを醸成して、ワールドワイド規模で話題を創出することが目的になる。
すぐに完成系を目指すのではなく、ガンプラ、ゲーム、アニメ、音楽といったガンダムに関するIPごとにメタバースを成長させていき、それらをバンダイナムコIDで繋ぐという複合的なメタバース像を提示した。
説明会ではガンダムの世界観になぞらえて、それぞれのカテゴリーごとに「スペースコロニー」としてメタバースを打ち上げて行き、最終的に「SIDE-G」という世界中のガンダムファンが集う生活圏の構築を目指すと語る。
具体的には、ガンプラに わるさまざまな体験を提供する「ガンプラコロニー」を最初に打ち上げる。2021年にテスト運用をおこなった「ガンダムベースヴァーチャルワールド」を「ガンダムベースガンプラコロニー店」として今週に期間限定でテストーオープンし、正式サービスインを目指す。
次に2023年の完成を目標に「esports コロニー」を制作中だ。2022年に正式稼働するガンダム初のFPSゲーム「GUNDAM EVOLUTION」だけでなく、既存の「機動戦士ガンダム バトルオペレーション」と併せて国内外に展開して、世界中のファンが参加できるゲームコミュニティーを生み出す。なお、GUNDAM EVOLUTIONは2022年4月8日よりPC版のネットワークテストを日米同時に実施予定だ。
以下は発表会で流れたイメージ映像。
さらに近い将来には、バンダイナムコグループ以外の企業によるガンダムビジネスの参入や、ファンによるUGC(User Generated Content)を許諾してC to Cビジネスを促進する構想もある。藤原氏は、「既製品の売買ではなく、ユーザーが生み出したコンテンツが対象。新たなガンダムのクリエイティブが生まれ、公式になる可能性を秘めている」とUGCについて評していた。
こうした各コロニーや、他社・ファンとの共創圏を育てていくことでガンダムファン1000万都市を構築し、2025年度にグループのガンダム関連の売上を1500億円超、2026年度にそれ以上の成長を目指している。
©創通・サンライズ
(TEXT by Minoru Hirota)
●関連リンク
・プレスリリース
・バンダイナムコエンターテインメント