バーチャル美少女ねむさんは1日深夜~2日朝にかけ、自身のYouTubeチャンネルにて「VR睡眠ライブ」を実施。本日そのダイジェスト動画を投稿したことを発表した。同配信には、バーチャル美少女ねむさんのほか、のらきゃっとさん、VTuber兼3Dモデラーの長兎路こよりさん、VR研究者で東工大助教のjumius(ゆうみす)さん、VTuberであり「VR睡眠」経験者のこはるちゃんと合わせて5名が参加した。
「VR睡眠」とは、言葉の通り「VRChat」などのVRSNS上にて、VRゴーグルやトラッカーを装着したまま睡眠をする行為のこと。数年前よりVRSNSユーザーの間では知られており、2018年にPANORAでも実践者へのインタビューを行っていた(関連記事)。また、バーチャル美少女ねむさんは以前NHK Eテレ「ねほりんぱほりん」へゲスト出演した際に番組中で紹介していた。
ただしVR睡眠が公開の場で行われることは基本的にないため、VRユーザー以外にはなかなかイメージがしにくい。そこで今回、その実態を明らかにすべくこの配信が企画されたとのことだ。
結果、配信は約8時間30分におよび、深夜にも関わらず平均同時接続数は136名、総視聴者数は3000、総コメント数は4000を超えた。配信中には、「VR睡眠」ならではの回転する寝相や、音声認識システムを用いているのらきゃっとさんの誤認識による寝言など様々なことが起きた。
バーチャル美少女ねむさんは、今回の配信の感想を自身のnoteにまとめ、メリットとしては「一緒に寝られる多幸感」「VTuberが『寝ているだけ』でコンテンツとなる可能性」「『仮想キャラクターの存在感』をより強く感じる効果」をあげ、デメリットとして「準備が必要であること」や「慣れていないと睡眠が浅くなり熟睡しずらい」ことなどを提示した。
以下に、今回の参加者の1人であるVR研究者で東工大助教のjumiusさんによるコメントを紹介する。
●jumiusさんコメント
旅行やキャンプなどの「疲れは取れないけど集まって寝ること自体の楽しさ」に近いと感じました。快眠とならなくても非日常の楽しみとして体験する人は増えてもよさそうです。また、目はつぶってしまうのでやはり触覚提示はあると嬉しいと感じました。
遠距離ハグなど遠距離恋愛支援の研究例があるので活用できるかも。 エンタメとしては、隣で次々面白いことが起きていたようで寝ていた事をちょっと後悔しました(趣旨的には寝てて正解のはず!)「誤認識寝言」は面白いアイデアですね。バーチャルな存在が睡眠を見せることで24時間生活している存在感が供給される、という観点も興味深かったです。
(TEXT by アシュトン)