凸版印刷、「TOPPAN DIGITAL SANDBOX」を開設  DX事業の拡大と新規事業の創出

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凸版印刷株式会社

 凸版印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)は、DX(デジタルトランスフォーメーション)事業の拡大、および新規事業の創出を目的とし、試作・実験の拠点「TOPPAN DIGITAL SANDBOX®」(読み:トッパンデジタルサンドボックス)を、秋葉原と本所の2カ所に開設しました。
 「TOPPAN DIGITAL SANDBOX®」は、社員が最新のデジタルテクノロジーに触れながら、バックキャスティングとフォアキャスティング、双方の視点をもって新しい価値を創造し、新規事業のタネをつくる場として機能します。「TOPPAN DIGITAL SANDBOX®」には、ローカル5G基地局や高速通信回線、デジタル機器、工作機器をはじめとし、試作や実験を自由に実施できる環境を整備。最新のデジタルテクノロジーと社内のリソースを掛け合わせ、同時に社内外との共創を通じて新規事業の創出を目指します。

「TOPPAN DIGITAL SANDBOX® AKIHABARA」  © TOPPAN INC.「TOPPAN DIGITAL SANDBOX® AKIHABARA」 © TOPPAN INC.■ 開設の背景と狙い
 凸版印刷はニューノーマルの社会に向けたデジタルシフトの加速に対応する社会的価値創造企業を目指し、事業ポートフォリオ変革を進めています。現在、DX関連事業のコンセプトを「Erhoeht-X™(エルへートクロス)」と名付け、デジタルテクノロジーと高度なオペレーションノウハウを掛け合わせ、データ活用を機軸としたハイブリッドなDX事業を展開しています。一方で、DX事業のさらなる拡大には、既存ビジネスモデルから脱却し、新事業の創出を進めていかなければならず、社員同士で共創する場や、最新のデジタルテクノロジーを社内外から取り入れ、試行する場が必要でした。
 このたび、凸版印刷は秋葉原に「TOPPAN DIGITAL SANDBOX® AKIHABARA」(東京都台東区、フロア面積200m2)を、本所に「TOPPAN DIGITAL SANDBOX® HONJO」(東京都墨田区、フロア面積130m2)を開設。前者はデジタルテクノロジー利活用の構想・試作と社内外との共創拠点、後者は実験・技術検証としての役割を担っています。これらの場を活用し、XR(※1)/映像技術、自動認識/IoT/センシング技術など、デジタル領域のテーマを推進します。

■ 「TOPPAN DIGITAL SANDBOX®」の特長
 事業ポートフォリオ変革につなげるために、最新のデジタルテクノロジー利活用を試行する場として、通信設備や工作設備など開発環境を整備し、秋葉原と本所に「TOPPAN DIGITAL SANDBOX®」を開設。秋葉原では構想・試作を、本所では実験・検証を中心に、事業のタネを数多くつくることで、DX事業の拡大と新規事業の創出を目指します。
 社員が、ありたい未来社会の想起から凸版印刷のDX事業のあるべき姿を考えるバックキャスティング、社内のリソースや最新のデジタルテクノロジーなどから考えるフォアキャスティングの両観点で、アイデアを試行することを主たる目的として活動していきます。

(1) 構想・試作拠点「TOPPAN DIGITAL SANDBOX® AKIHABARA」の特長
・各種デジタル機器を整備
 ヘッドマウントディスプレイやドローンなどの各種デジタル機器を整備し、構想やアイデアを素早く試作できる環境を構築。自由にデジタルテクノロジーを利活用する試作や実験を実施することができます。
・ハードウェア製作室を整備
 3Dプリンター、レーザーカッタ―などの工作機械や工具一式を整備し、アイデアを素早く形にできる環境を整えています。
・プロジェクト専用ルーム
 社内外のプロジェクトメンバーが一定期間、構想・試作に集中するためのプロジェクト専用ルームを複数整備しています。

「TOPPAN DIGITAL SANDBOX® AKIHABARA」  © TOPPAN INC.「TOPPAN DIGITAL SANDBOX® AKIHABARA」 © TOPPAN INC.
(2) 実験・検証拠点「TOPPAN DIGITAL SANDBOX® HONJO」の特長
・実験・検証できる環境を整備
 XR、IoT、ロボティクスなどのデジタルテクノロジーを実験・検証する施設として環境整備を行っています。
・高速通信技術検証を行う実験場
 ローカル5G基地局構築の他、高速通信回線やWi-Fi6などの通信環境を整備し、高速通信技術の検証をはじめ、IoA(※2)など各種5Gアプリケーション、高精細映像やデジタルサイネージなどを用いた様々な実証実験を行います。
 本基地局は2021年5月にローカル5G無線局免許を取得し、Sub6帯(4.8~4.9GHz)の周波数帯を使用します。また、スタンドアローン構成のため単独稼働が可能です。
・高速通信と親和性の高い施設が同拠点に集結
 同拠点内には、日本最大級のフォトスタジオ施設や、様々な種類のデジタルコンテンツ制作施設があり、大容量の画像や映像伝送などを行っています。高速通信との親和性が高い施設と凸版印刷を代表するクリエイティブスタッフが同拠点に集まることでシナジー効果が期待されます。

「TOPPAN DIGITAL SANDBOX® HONJO」 © TOPPAN INC. 「TOPPAN DIGITAL SANDBOX® HONJO」 © TOPPAN INC. 
■ 具体的な取り組み内容例
 「TOPPAN DIGITAL SANDBOX®」では、以下のようなテーマから取り組みを始めます。得られた知見と気付きを発展させ、構想・試作、実験・検証を行い、新規事業創出を目指します。
・XR/映像技術テーマ
 体験の質向上を目的として、XRや映像配信技術などを活用した高精細・高臨場感の表現手法を開発します。
・IoT/センシング技術テーマ
 サイバー空間とフィジカル空間の接続やIoTとの連動、センシングによる自動認識・制御などを通じて、コミュニケーションの質向上や行動変容の促進を試行し、様々な技術や知見の蓄積を行います。
・高速通信の実証実験
 本施設は10Gbps高速回線を備え、「TOPPAN DIGITAL SANDBOX®」や他拠点間、およびインターネットとの接続を通じて、高速通信の技術を検証していきます。

■ 今後の展開
 凸版印刷は「TOPPAN DIGITAL SANDBOX®」を試作・実験を通じた共創の場と位置付け、DX事業で重視している「製造DX」「流通DX」「生活者DX」「セキュアビジネス」「教育ICT」「地方創生/先端表現」「スマートデバイスビジネス」「マーケティングDX」を含め、様々な事業テーマに取り組み、事業創出の可能性を探ります。
 2022年には社外メンバーとのハブ機能を持つ共創の場に拡張し、2025年にはデジタルテクノロジーを起点とした新規事業創出を目指します。
 凸版印刷は、本施設の開設によりDX事業を強化し、サイバーとフィジカルを融合することにより得られる知見をモノつくりへも展開し、新たな価値を社会に提供します。

■ 「Erhoeht-X™(エルへートクロス)」について

 「Erhoeht-X™(エルヘートクロス)」とは、凸版印刷が全社をあげ、社会や企業のデジタル革新を支援するとともに、当社自体のデジタル変革を推進するコンセプトです。
 「エルヘート」は、当社創業の原点である当時の最先端印刷技術「エルヘート凸版法」から名付け、語源であるドイツ語の「Erhöhen(エルホーヘン)」には「高める」という意味があります。
凸版印刷は、これまで培ってきた印刷テクノロジーの更なる進化とともに、先進のデジタルテクノロジーと高度なオペレーションノウハウを掛け合わせ、データ活用を機軸としたハイブリッドなDX事業を展開し、社会の持続可能な未来に向けて貢献していきます。

※1 XR(クロスリアリティ):現実世界と仮想世界を融合することで、現実にはないものを知覚できる技術の総称。VR(仮想現実)やAR(拡張現実)など。
※2 IoA(Internet of Abilities):能力のネットワークは東京大学大学院情報学環 暦本純一教授により提唱された未来社会基盤で、人間とテクノロジー・AIが一体化し、時間や空間の制約を超えて相互に能力を強化すること。

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