株式会社NTT QONOQ(以下、コノキュー)は、米国時間2023年5月10日(水)にGoogle LLC(以下、Google)より発表されたARCore Geospatial APIの新機能となる「Streetscape Geometry」(以下、本機能)を利用したARコンテンツの技術検証を実施しました。本機能を利用することにより、現実空間の建物とARオブジェクトの前後関係を考慮してARオブジェクトの一部が隠れて見える表現(=オクルージョン表現)が可能となり、街の風景に溶け込んだ没入感の高いARコンテンツを容易に制作することができるようになります。
ウルトラセブンとキングジョーの戦闘シーンのARコンテンツ
本技術検証では、株式会社円谷プロダクションの協力を得て、ウルトラセブンの戦闘シーンを再現したARコンテンツを制作いたしました。
本コンテンツは、2023年5月10日(水)に発表した『ウルトラセブン』55周年コンセプトムービー 「ウルトラセブン IF Story 『55年前の未来』」公式コンテンツとして、コノキューが提供する体験型謎解きイベントの展開エリアにて、今後体験できるARコンテンツとしての公開を検討中です。※1
※1 「Streetscape Geometry」の「XR City」アプリへの実装、及び、本コンテンツの一般公開時期は検討中のため、未定となります。
報道発表:2023年5月10日
『ウルトラセブン』55周年コンセプトムービー 「ウルトラセブン IF Story 『55年前の未来』」公式コンテンツ!XR Cityを活用した<体験型謎解きイベント>をNTTコノキューが提供
https://www.nttqonoq.com/news/20230510_01.pdf
- Google ARCore Geospatial APIのStreetscape Geometryとは
本機能は、ユーザの現在地から半径100m以内の建物の3Dモデルデータを取得する機能です。現実空間の建物とARオブジェクトの前後関係を考慮してARオブジェクトの一部が隠れて見える表現(=オクルージョン表現)や、現実空間の建物に跳ね返るような表現、特定の建物にARオブジェクトを貼り付けるといった表現が可能となり、現実空間に溶け込んだ没入感の高いARコンテンツ開発が可能となります。
これまでARコンテンツで建物によるオクルージョン表現を実現するためには、ARコンテンツを表示する周辺の建物の3Dモデルを作成し、その3Dモデルと現実空間の建物の位置とを合わせた上でARコンテンツを制作する必要がありました。
本機能を使用することで、ユーザがARコンテンツを再生する際に自動的に現在地周辺の建物の3Dモデルデータを取得し、前述の作業をすることなく建物によるオクルージョンを表現することが可能となります。
また、これまでは特定の場所でしかオクルージョン表現を実装したARコンテンツを提供できませんでしたが、本機能を利用することで、ユーザはどこでも没入感のあるARコンテンツを体験できるようになります。
今後は本機能をコノキューが提供するXR City等のARサービスに実装し、本技術検証で作成したARコンテンツだけでなく、LOST ANIMAL PLANET※2 等のXR Cityで提供するARコンテンツも、より没入感の高い体験を提供していく予定です。
※2 LOST ANIMAL PLANETサイト
https://xrcity.docomo.ne.jp/contents/lostanimalplanet/
*「ARCore」は、Google LLCの商標または登録商標です。