![](https://asset.panora.tokyo/wp-content/uploads/2023/12/30225731/VRChat_2023-12-28_20-06-38.615_3840x2160-680x383.png)
神奈川県横須賀市は12月28日、先立ってオープンしていたVRChat上のワールド「Dobuita & Mikasa World」に続いて第二弾となる「猿島ワールド」をオープン。プレス向けにお披露目会を行った(関連記事)。
猿島とは実際に東京湾上に浮かぶ無人島で、現在は手ぶらでBBQが楽しめたり写真映えのするおでかけスポットとして人気の高い場所。鎌倉時代には島の名前の由来にもなった日蓮聖人にまつわる伝説があり、戦争中には台場が築かれた首都防衛の要衝として機能していたという、歴史情緒あふれる場所でもある。
そんな猿島までのアクセスは三笠公園から出ているフェリーで約10分で行ける場所にあり、ドブ板通り商店街や三笠公園と共に横須賀市を代表する名所。
今回オープンしたVRChat上の「猿島ワールド」では、実際にグルメやショッピングを楽しむ観光地のような「Dobuita & Mikasa World」とは趣がことなり、なんと猿島を舞台としたゲームが楽しめるという。 さらに、嬉しいQuest対応というから驚きだ。
猿島を駆け回ってボールを撃ちあうバトロワゲーム!?
さっそく今回ご紹介する「猿島ワールド」で楽しめるゲームを紹介しよう! 最大5人対5人でボールを打ち合って遊ぶバトルロイヤル形式の対戦ゲームだ。猿島を舞台にバトロワゲームができるなんて、現実では考えにくい。
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バトルロイヤルといっても「猿島」の名前にふさわしく、猿のぬいぐるみのようなものを持ってトリガーを引くとボールが出るというファンシーな世界観になっているところがかわいい。
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ゲームは二種類。時間制限モード、もしくはフラッグ戦モードがあり、プレスツアーではバナナを取り合うフラッグ戦モードをプレイした。
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フラッグ戦のルールは簡単! ワールド上に現れる巨大バナナを持って相手陣地にあるカゴに持ち込むのみ。ただし、道中に相手チームのメンバーに撃たれてHPがなくなるとキルされたとみなされ、自陣にリスポーンしてしまう。
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もちろんシューティングに慣れることも大事だが、うまいことトンネルを抜けたところでバナナを持ってきた相手を待ち構えて撃ったり、バナナを持っている味方を援護したりして戦略的に遊ぶ必要がある。
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私が参加していたBLUEチームは試合こそ負けてしまったが、かなり白熱して楽しめた。
やってみるとわかるが、猿島ワールドを縦横無尽に移動しながら自然とトンネルの位置や高低差などの地形を体感できるのは面白かった。観光スポットの魅力発信の方法として、訪れたユーザーがゲームを遊ぶことで自然とその土地を知ることにつながるというのは、以前より位置情報ゲームIngress(イングレス)で町おこしするなど、ゲーム文化に寄り添った横須賀市ならではの発想かもしれない。
VoxelKeiさんのフォトグラメトリによるリアルな雰囲気
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猿島を舞台としたゲームを楽しめるのは大きな魅力のひとつだが、ワールド作成をフォトグラメトリを用いたワールドを数多く制作しているVoxelKeiさんが担当したというだけあって、リアルに作られているところも大きな魅力だ。
とはいえQuest対応のワールドなので、ただリアルなだけではなく軽量化を意識しつつこだわりの部分はこだわるなど、ハイブリッドな作りになっている。
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猿島といえば、東京近郊のおでかけスポットとして写真映えする観光地や、コスプレイヤーの撮影スポットとしても人気の場所だ。
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草木が生い茂っていてレンガ造りの景色という非日常的な景色の猿島は、もとはと言えば明治時代より続く首都防衛の要衝であるなど、歴史も深い。そんな場所がフォトグラメトリなどの技術でVRChat上にリアルなワールドとして制作されているだけでもかなり楽しい。
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猿島は歴史スポットというだけでなく、初代仮面ライダーのロケ地という側面もある。ロケ地として使われた建物は現在では立ち入り禁止となっているがVRChatなら入ることが可能だ。
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立ち入り禁止になっている展望台になっている場所に上って写真も撮れるのはVRならでは。
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随所にジャンプ台が設置されており、上に乗るとジャンプできる。これによって遠くに飛んだり塀の上にジャンプすることが可能。ゲームの際に役立つギミックだが、単に観光中でも実際には見られない視点から猿島を見られたりするのはおもしろい。
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いろんな場所に設置されているジャンプ台ギミックはこんなところにも。この猿島ワールドは実際の猿島から2500m上空に浮かんでいるという場所で、端には特に柵などはなく落下してしまうので、このジャンプ台も乗ったら東京湾に向かって落ちるだけというものになっている。
VRChatではワールドの外に落ちるのはよくあることであり、落ちても最初の場所(リスポーン地点)に戻るだけなのだが、それもあってか落下が好きなユーザーは割と多い。そんなVRChatユーザーの心理もワールドに反映されているところが少し嬉しくなった。
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猿島ワールドは実際の猿島の上空2500mに浮かんでいる。飛行機に乗ってもなかなか見られない視点なので興味深かった。太陽光が反射してきらきらしているあたりが横須賀市になっている。ハンマーヘッドのように海に向かって突き出しているのがアメリカ軍横須賀基地で、その手前のちょこんと飛び出しているのが三笠公園。奥は八景島や横浜へと連なっている。
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また、東京湾上に浮かぶ「第二海保」も見える。これはワールドの端から落下した時にその姿を見る事ができるので、高いところからの落下が怖くない方はぜひ、東京湾に向かってダイブして第二海保を見つけてみよう。
横須賀市×大丸松坂屋百貨店とのコラボスカジャンもお披露目
前回「Dobuita & Mikasa World」の公開でも話題となったアバター用スカジャンの無料配布だが、なんと今回は大丸松坂屋百貨店とのコラボレーションを実施。大丸・松坂屋アバター対応のスカジャンが増えた。
大丸・松坂屋アバターは百貨店が展開するにふさわしい、正装をコンセプトに作られた洗練されたビジュアルのアバターとなっているが、それぞれがまとうスカジャンによってうまいことカジュアルダウンされており、非常にオシャレな装いになっていた(関連記事)。
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前回同様、VRChatで日頃遊んでいるユーザーに寄り添ったものになっているワールド設計や、それでいて観光PRとしてブレていない横須賀市の方針など、体験してかなり楽しいお披露目会だった。今回遊んだことでかなり猿島の地形に親しんだので、今度は実際に行って確かめたい!
(TEXT by ササニシキ)