ときのそら、初のワンマンライブ「Dream!」レポート その日、彼女はリアルでもアイドルになった

カバーは6日、同社のVTuber事務所「ホロライブ」に所属するVTuber・ときのそらちゃんのワンマンライブ「Dream!」をVeats Shibuyaにて開催。21曲を披露し、会場いっぱいに詰めかけたファンを約2時間にわたって大いに沸かせていた。

新要素としては、新曲「フレーフレーLOVE」を7日0時より各種サイトにて配信、さらに2020年初春にはミニアルバムを発売という発表があった。現地の様子は、ニコニコ生放送にて5500ニコニコポイント(ファンクラブ会員は5000ポイント)で視聴可能だが、ここでは写真を中心にレポートしていこう。

冒頭では、まりなす(仮)、朝ノ瑠璃ちゃん、響木アオちゃん、かしこまりちゃん、天神子兎音様、銀河アリスちゃん、ヒメヒナ、萌実ちゃん、YuNiちゃん、富士葵ちゃん、電脳少女シロちゃん、ミライアカリちゃん……と錚々たるメンバーからお祝いメッセージが送られていた。

オープニングでは、過去の動画のワンシーンをまとめた映像が流れる。

そらちゃんがVTuberとして動画を初投稿したのは、2017年9月7日。バーチャルYouTuberというくくりでは、電脳少女シロちゃんのあとで、ミライアカリちゃん、輝夜月ちゃん、富士葵ちゃんもまだ動画投稿を始める前というかなり早いタイミングのデビューだった。

個性の強い才能が集うVTuber業界の中で、彼女が見出したポジションは「真の清楚」だろう。VTuberの動画や生放送というと、アクの強い返しや濃いロールプレイで話題になることも多いが、そらちゃんは視聴者のどのコメントにも優しく接してくれるタイプで、聞いていて元気をもらえるというファンも多いはず。初期には「お姉ちゃんママ」という評判もあった。(実はPANORAも一瞬だけコラボ番組をやってました)。

動画では特に歌ってみたの投稿が再生数を伸ばし、40mPとの「未練レコード」、シグナルPとの「Wandering Days」などボカロPとのコラボもはたした。2019年3月には「Dreaming!」でメジャーデビューアルバムをリリース。ファンにとっては、今回のライブで今まで繰り返し聞いてきたオリジナル&カバー曲が生で披露されて、同好の士と一緒に盛り上がれたことは何よりの喜びだったはずだ。

そんな「歌うま」なそらちゃんだが、アーティスト方面にいくのかと思いきや目指したのはアイドルだった。今回も、オリジナル曲の「冴えない自分にラブソングを」では「らぶらぶらぶらぶらぶらぶあいうぉんちゅー」、カバーの「ファンサ」では「もっと!」「愛のこもった投げキッスで!」といった具合に、観客みんなで合いの手やコールを入れて楽しめるバリバリのアイドルソングが目立っていた。

気づけば彼女が所属するホロライブも、2018年からロボ子さんやさくらみこちゃん、一期生……とメンバーを増やしてきた。2019年には「アトレ秋葉原」とコラボを、夏に水着をお披露目するホロライブサマー企画をそれぞれ実施するなど、事務所単位で活動して後輩の先頭に立つことも増えてきた。リアルのライブにも多数出演し、今年4月にはテレビ東京などで放送したドラマ「四月一日さん家の」で長女を務めるなど、活動の場も広げている。

クラスに一人いるような身近で優しいお姉さんが「止まらねぇぞ」と努力を続け、その実力を認められて表舞台に立ち、グループのセンターとして脚光を浴びている──。そらちゃんは数多くいるVTuberの中でも稀有なシンデレラストーリーを体現した一人で、初期から約2年応援してきたファンにとってこのステージは「本当によかった」という感動しかないはずだ。

この日のハイライトは、アンコールで涙ながらに読んだ彼女の気持ちをまとめた手紙で、現地でもすすり泣きや「がんばれー!」という声が聞こえた。

「だからもっと夢追いかけたい ワクワク止まらない 想像越えてく 世界見せてあげる」

とホロライブ公式曲の「Shiny Smily Story」でコールを入れて大いに盛り上がったあとということもあり、そのギャップが心にしみた。そのまま書き起こしていこう。

「そらとものみんなへ

今日はわたしの初めてのワンマンライブに来てくれて、ライブビューイングや配信で見てくれて、本当にありがとうございます。活動をはじめた頃のわたしに言っても信じてもらえないような、こんな素敵なステージに立てて、今わたしはとっても幸せです。

2017年9月7日の初配信のことは、今でもハッキリと覚えています。固定スタンドに立てたダイナミックマイクだったから、動くと声が遠くなっちゃうし、緊張して全然しゃべれなくて、BGMも無いから、わたしの話が止まると無音になっちゃうし。動きも固くて。いま見返すととっても恥ずかしいです。

でも、今ではこんなにたくさんの、家族みたいなそらともさんたちに出会えたから、あのとき踏み出してみて、とっても、とっても良かったなって思っています。

それから、クイズの司会をしたり、ホラーゲームをしたり、ピアノを弾いたり、歌ったり、みんなで誕生日をお祝いしたり、みんなとおしゃべりしたり。信じられないくらいたくさんのVTuberのお友達ができて、一緒に歌ったり遊んだりできて。

メジャーデビューもできて、ライトノベルデビューもできて、ドラマ出演もできて、ワンマンライブもできて。ほんとうに、想像できなかったくらい、とっても幸せな2年間でした。わたしはみんなのこと、楽しませられてたかな。

みんながいてくれたから、わたしはここまで来れました。

みんなが応援してくれたから、わたしはここまで頑張れました。

昔から応援してくれているそらともさんも、最近わたしを知ってくれたそらともさんも、みんなみんな、私にとっては大切なそらともさんです。

そらともさん。

いつも家族のようにあたたかく接してくれて、ありがとう。

みんなを不安にさせたり、心配かけたりすることがあって、ごめんなさい。

いつも信じて待っていてくれて、ありがとう。

ダメなことはちゃんと言ってくれて、ありがとう。

たくさん支えてくれて、全力で楽しんでくれて、ありがとう。

わたしの夢を、目標を応援してくれて、ありがとう。

憧れのアイドルになって、そらともさんで満員の横浜アリーナで歌って踊りたい。
この気持ちは、今でも変わりません。

このライブをやって、もっと強くなりました。

私はまだまだ未熟で、できないことも多いけれど、これからもみんなと一緒に走ってきたいです。

みんなにたくさんの恩返しをしていきたいです。

これからも一緒に夢の道を進んでいきたいです。

わたしの目の前に広がる世界は、初めて配信をしたあのときから、みんなのおかげで夢色です。

本当に、ありがとうございました!」

 
ぜひ生放送にて彼女の生の声で聞いてほしい。

アンコールのラストである「Dream☆Story」では、

「これからも よろしくね せーの! ときのそらだよ!」

と全員で大声を張り上げて、この記念すべき横浜アリーナに向けての出発日を完全燃焼していたのが印象に残った。


●セットリスト

M1 ヒロイック・ヒロイン
M2 ブレンドキャラバン
M3 未練レコード
M4 Wandering Days
M5 太陽系デスコ(cover)
M6 ほしのふるにわ(VTR)
M7 海より深い空の下
M8 メトロナイト
M9 そんな雨の日には
M10 IMAGE Source
M11 アスノヨゾラ哨戒班(cover)
M12 おかえり(VTR)
M13 オツキミリサイタル(cover)
M14 冴えない自分にラブソングを
M15 ファンサ(cover)
M16 フレーフレーLOVE
M17 コトバカゼ
M18 好き、泣いちゃいそうだ

*アンコール
M19 Shiny Smile Story
M20 夢色アスタリスク(Dreaming! ver.)
M21 Dream☆Story

 
(TEXT & Photo by Minoru Hirota

 
 
●関連リンク
ときのそら(YouTube)
ときのそら(Twitter)
ホロライブ