ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」を提供するフューチャーショップは、2023年にVRChat上にオープンしたワールド「FUTURE 20th SQUARE」を、11月14日にリニューアルオープンした。
オープンから約1年後となる今回のリニューアルでは、VRChatとのパートナーシップ契約を皮切りに、フォトコンテスト開催や、VRChat上のコミュニティイベントとのコラボレーション企画など、未来の買い物体験を目指して作られたワールド自体のコンテンツがパワーアップしたのが印象的だ。
・メタバースでECサイトは進化できる！ VRChatワールド「FUTURE 20th SQUARE」に込められた想い
「FUTURE 20th SQUARE」といえば、ムードたっぷりのクリスマスマーケットだったり、バーチャルで思い出作りをしてほしいという想いだったり、どちらかというと「リア充」寄りに作られているのも特徴的。VRだからこそ、直接会えなくても思い出を作ることもできるという点にフォーカスし、
さらに進化したVR×ショッピング体験
今回参加している店舗は合計6店。そのうち4店舗は新規参入となっている。前回と同様に、VRChatのギミックを駆使したVRらしい楽しみ方でショッピングを楽しめる。
「ISEKADO」のクラフトビール、「格之進」のハンバーグ、「エーデルワイスファーム」のベーコン節、「亀屋良長」のスライスようかん、「早和果樹園」の飲むみかん、「伊藤久右衛門」のアイスバー。肉、ビール、甘いものというバランスの良い取り合わせなので、ギミックで遊んでいるとお腹がすいてくる。
もちろん、ショッピングがメインなので買い物までの導線ができているのがこのワールドの特徴なのだが、今回のリニューアルを機にVRChatとのパートナーシップ契約を締結したため、ワールド内から直接、購入リンクを開けるようになった。
それぞれの店舗の脇にある看板を選択すると、自分のPCのウェブブラウザで購入リンクが開くという仕組みだ。VRChatにいながら美味しそうだと思ってすぐに注文できるのはかなり「未来の買い物体験」に近づいたと感じた。
futureshopはAmazonPayが利用できるため、Amazonのアカウントでログインすれば住所やカード情報などを新しく記入する必要がないので、慣れた方ならゴーグルをかぶったままでも注文できなくもない。
一部のショップでは「eギフト」にも対応しているため、お互いに名前や住所を知らないままギフトとして商品を贈れるのも嬉しい。仲はいいがプライベートを知らないVRChatのフレンド相手にも贈り物ができるのも嬉しい。
オープンには間に合わなかったものの、クラフトビールショップ「ISEKADO」では「FUTURE 20th SQUARE」専用のクラフトビールセットの販売を企画中。また、お披露目会でも話題となったエーデルワイスファームの「ベーコン節」は、現在品切れとなっているが11月22日より販売開始となるなど、ワールドでのショッピング体験はこれからも楽しめる。
コンテストやイベントなど、楽しみ盛りだくさん！
リニューアルでパワーアップしたのは購買体験だけではない。フォトコンテストや、VRChatのイベントとのコラボも発表。
コンテストは3種。各ポップアップショップの写真を投稿するフォトコンテストと、クリスマスデートの写真に限定したコンテスト、ポップアップショップの魅力を伝える動画のコンテストがそれぞれ実施される。
優秀賞にはAmazonギフトや各ショップの商品など、かなり豪華なプレゼントが用意されているので、楽しんだ記念の写真や動画を応募してみてはいかがだろうか。
すべてのコンテストの応募期間は1月5日まで。公式アカウントをフォローした上で、それぞれのハッシュタグをつけてXに投稿することで応募できる。クリスマスやお正月の後まで応募期間があるので、なかなか休みが合わないフレンドたちともVRChatで待ち合せて楽しめるはずだ。
広場の建物に投影されるプロジェクションマッピングや、ランタンに乗って空中散歩、ワールド内の空飛ぶスノードームからの展望など、フォトスポットもたくさんある。
あなたならどんな写真を撮影しますか？
●各コンテストの概要
・募集期間：11月14日～1月5日（発表 1月18日）
・ハッシュタグ：#フューチャー20VR、#フューチャー20VRフォトコン、#[各賞ハッシュタグ]
・コンテスト公式URL：https://photo-contest.future-shop.jp/
VRChatの人気コミュニティイベント「LUNA REAL」「Casa Di Luce」「Ephemeral」「Altermoon」、とのコラボも予定されており、11月22日（金）に「LUNA REAL」とのコラボイベントが行われる。VRChat上のキャバクラやホストクラブなど、気になっていたが普段は行く機会がなかったという方にとってもいい機会かもしれない。 12月18日には体験型のショーを行う「SCREAM GARDEN」がワールドに襲来。スタンミの配信にも登場したことで話題になった彼らが大暴れすることでしょう。
また、12月24日には「ぼっちクリスマス」イベントを猿頭トリートメントのMCで開催。同時にオフラインイベントを大阪のバー「BAR Liberdade」にて開催。特別に、品薄状態のベーコン節を確保し、現地で食べられるという。
VR×ショッピングの未来は結構明るいかも！
近年、VRChatに参入する企業は数あれど、オープンしてからは音沙汰がなくなることも多い。そんな中で、一年越しにボリュームアップしてリニューアルオープンする企業公式ワールドは始めて見た気がする。
昨年のオープンでも、部長クラスの方がワールドお披露目にやってくるなど、かなりVRChatでの展開に力を入れていた印象があった。今回も肉おじさんとして有名な社長がやってきたり、VRChat専用セットを用意するショップがあるなど、力の入れ方は前回を上回っている印象がある。
フューチャーショップが1年間VRChatのワールド運用を続けて得た意外な手ごたえとして、ユーザー達が実際の店舗に足を運んで、それをSNS投稿する動きがあったという。
ECサイトで購入してもらう事だけを期待していたが、VRChatでの出店を機にお店の存在を知って実店舗で買い物したり店舗の写真を撮ったりするというポジティブな行動に、新しいファンの創出という可能性を感じた事が大型リニューアルに繋がったのだとしたら、ひとりひとりがワールドを楽しんで、思い出を作っていく事がVR×ショッピングの未来を作っていく事になるのかもしれない。
（TEXT by ササニシキ）