ホロライブプロダクションの二次創作ゲームブランド「holo Indle」から、またも新たな話題作が登場。カナダのゲームクリエイタ-&イラストレーターtian nyaさんの制作した、さくらみこさんが主役の弾幕シューティングゲーム「エリート陰陽師みこ」の早期アクセス版が、2024年12月26日にSteamで販売開始された。
2024年の8月にリリースされた体験版の時点で、みこさん(以下、みこち)を始めとする多くのホロメン(ホロライブメンバー)がプレー実況を配信。完成度の高さも相まって、リスナーを中心に大きな話題を集めた良作だ。
ホロライブファンではあるが、普段シューティングゲーム(STG)をプレーする機会は皆無。最後にやり込んだのは、小学生時代にファミコンで遊んだ「スターフォース」や「スターソルジャー」にまで遡る筆者(ラリオスは壊せたが、ラザロは無理だった)でも楽しむことができるのか? シューティングゲーム初心者の視点からレポートする。
ホロライブの人気曲をアレンジしたBGMの数々
Steamの販売ページに書かれた説明によると、「悪霊に取り憑かれたホロライブメンバー達が大暴れ! 彼女たちと直接対決し悪霊を祓えるかどうかはあなた次第! あなたはみこちとしてリミッターの外れた友達たちに挑む覚悟は出来ているか!」というストーリーの「エリート陰陽師みこ」。プレーヤーは、みこちを操り、攻撃を仕掛けてくる「35P」「金時」「おにぎりゃー」「開拓者」などホロメンのマスコットを倒しながら、各ステージのボス(ホロメン)と対決。撃破することで、悪霊から仲間たちを解放していく。
ゲームを起動してタイトル画面が映ると同時に聞こえてくるのは、みこちのオリジナル曲「マイネームイズエリート☆」をアレンジしたBGMで、チュートリアルステージが始まると、同じくオリジナル曲「サクラカゼ」のアレンジ曲へと切り替わる。チュートリアルの最後には、ホロライブEnglishのワトソン・アメリアさん(2024年10月1日で配信活動は終了)と戦うことになるのだが、その戦闘でのBGMは、アメリアさんのオリジナル曲「ChikuTaku」のアレンジと、ホロライブファンならお馴染みの曲ばかり。
シューティングゲームをプレーするのが久しぶりな筆者は、操作に戸惑いながらチュートリアルを進めていったのだが、明るく軽快な数々の名曲のおかげで、心折れることなく楽しみながらプレーを続けることができた気がする。ちなみに、制作者のtian nyaさんのYouTubeチャンネルでは、1曲ごとに動画を分けてBGMを公開しているので、筆者と同じく先のステージまで進めないシューティング初心者もBGMを聴くことはできる。
STG初心者に優しい強化システム
シューティングゲームとしてユニークなのは、「護符」による遠距離射撃だけでなく、手に持った「御幣」による近距離攻撃もあって、敵の近距離攻撃を弾く「パリィ」や「コンボ」の概念もあること。そして、攻撃や移動の特徴が異なる三つの流儀「桜風流」「エリート流」「巫女流」をボタン一つで切り替えながら戦うことだ。
チュートリアルの説明によると、「桜風流」がスピードタイプ、「エリート流」が防御タイプ、「巫女流」がパワータイプとなっている。恐らく、ステージが進んでさまざまなタイプの敵と戦う中、相手に合わせて三つの流儀を切り替えていくことも重要になるはずだが、弾幕シューティング初心者の筆者には、機敏に動き近距離攻撃を連打できる「桜風流」が最も操作しやすかった。
もう一つの大きな特徴は、筆者のような弾幕シューティングに不慣れなユーザーにも優しい強化システム。みこちは、新しい装備品を作って装備したり、「お賽銭」をしてHPを増やしたりすることでパワーアップしていくのだが、装備品の材料も、お賽銭に使う「ホロエッセンス」というポイントも、プレーするだけで少しずつ増えていくのだ。特にありがたかったのが、ボスのホロメンと戦うことで、ボスの装備武器を作るための素材が集まること。ボスを倒すことで、そのボスが使っていた武器を使えるようになる強化システムはゲームの定番だが、本作では勝たなくてもOK。本物のみこちのように、何度負けても、あり得ないポンをしても、折れない心さえあれば、ゲーム内のみこちはどんどん強くなるのだ。
早期アクセス版で、ゲーム自体も成長予定
筆者は、数時間プレーしても、ノーマルモードでボスに勝つことはできなかったのだが、親切仕様のおかげで、最初は為す術無く倒されたロボ子さんや星街すいせいさんたちを、あと少しで撃破という状況まで追い込むことはできるようになった。強化システムだけでなく、「オートエイム」と「イージーパリィ」の機能も初心者の心強い味方だ。
プライドを捨てて、試しにイージーモード(1月10日に実装)をオンにしてみたところ、1回の挑戦でロボ子さんと夏色まつりさんを撃破。無事に二人を救い出すことができた。勝利の感覚は掴めたので、今後はノーマルモードに戻して、原稿の締め切りを気にせず、みこちと一緒に負けながら成長していきたいと思っている。
本作は、「早期アクセス版」としてリリースされており、未完成の状態。ゲームとしての完成度はすでに高いが、完成版では、現在7つのステージが12に増えて、23人のボスもさらに増える予定らしい。早期アクセスは、2026年までは続く予定とのことなので、長くゆっくりと楽しめるゲームとなりそうだ。難易度などに対する不安を感じる人は、まずは、無料の体験版から始めることをオススメする。
●商品情報
・タイトル:エリート陰陽師みこ
・対応機種:Steam
・Steamストアページ
・ジャンル:弾幕シューティングゲーム
・対応言語:日本語、英語
・発売日:2024年12月26日
・販売価格:早期アクセス版1200円(体験版は無料)
・開発元:tian nya
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(TEXT by Daisuke Marumoto)
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