59人のホロライブメンバーが出演し6度目のフェスが開催!「hololive STAGE1~3」ダイジェストレポート

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3月8日(土)と9日(日)に千葉県の幕張メッセで、ホロライブの年に一度の大型イベント「hololive SUPER EXPO 2025」と、9ホールから11ホールまでを会場とした大規模音楽ライブ「hololive 6th fes. Color Rise Harmony」(以降、「hololive 6th fes.」)が開催。「hololive 6th fes.」では、59人のホロライブメンバーが3組に分かれて出演した「hololive STAGE1~3」と、31人のメンバーが出演するホロライブに楽曲提供してきたクリエイターとのコラボステージ「CREATORS’ STAGE」の全4公演が実施された。この記事では、メドレーを含む全86曲のパフォーマンスが披露された「hololive STAGE1~3」をダイジェストでレポートする。


初日の開幕から星街すいせい登場!

「hololive 6th fes.」全体のトップバッターを務めたのは、今やホロライブやVTuber界どころか音楽界の中でも大きな存在感を示しているホロライブ0期生の星街すいせいさん。「hololive STAGE1」の1曲目で、「hololive 6th fes.」での新たな試みであるセンターステージに登場し、代表曲「Stellar Stellar」を熱唱。良い意味で余裕も感じるパフォーマンスでどこまでも伸びていくスケールの大きな歌声を響かせた。

過去5回のフェスとは異なり今年のフェスでは、筆者は会場の記者席からの取材ができず、配信視聴となったため、最初はセンターステージの構造を正確に把握できなかった。現地を訪れた人の感想などによると、星街さんは、会場中央に現れた回転する6角柱のステージでパフォーマンス。6面の内、3面からはステージに立つ星街さんが見えて、残りの3面は壁になっていたようだ。昨年12月、にじさんじが武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナでのライブで、VTuberライブ初のトロッコ演出を行い話題になったが、広い会場でより多くの観客の満足度を上げたいという狙いは同じだろう。特に席が近かったファンにとっては、最初の「これから何が起きるのか?」というサプライズも込みで強烈な掴みになったはず。

「hololive 6th fes.」全体で印象に残ったのが、メドレー曲の増加。去年の「hololive 5th fes.」は4曲で、今年は8曲、全体の中での比率は多くないのだが、オリジナル曲のレパートリーは年々増えているため、この傾向は来年以降も続いていく予感がする。筆者としては、年に一度のフェスでのメドレーは、お得感もあるので大歓迎。「STAGE3」の13曲目でときのそらさんさくらみこさん大空スバルさんが披露した3人のオリジナル曲メドレーは、「ホットダック!」「スタースタースタート」「きゅんきゅんみこきゅんきゅん♡」という選曲も尖っており、特に楽しいステージだった。

「Advent」と 「ReGLOSS」 は初のフェスで躍動!

6回目のホロライブフェスに新たな彩りを添えたのが、フェス初出演となるメンバーたち。「STAGE1」では、「hololive English -Advent-」シオリ・ノヴェラさん古石ビジュ―さんネリッサ・レイヴンクロフトさんフワワ・アビスガードさんモココ・アビスガードさんが出演。美しさ、クールさ、可愛さなど、それぞれの個性が際立つ曲をソロで歌った後(フワワさんとモココさんはデュエットのため2曲歌唱)、その5人の個性をそのままに、ユニット曲の「Rebellion」を披露した。「大監獄『The Cell』から脱獄を果たした共犯者たち」だという「Advent」の5人だが、1stユニット曲は、主人公感もある王道曲だ。

「STAGE2」では、「ReGLOSS」の火威青さん音乃瀬奏さん一条莉々華さん儒烏風亭らでんさん轟はじめさんがフェス初出演を果たした。前日の「Advent」とは逆に、5曲目でユニット曲「フィーリングラデーション」も歌った後、ソロでのパフォーマンスを順番に披露。「ReGLOSS」が「音楽アーティストVTuberグループ」であることを、改めて強くアピールしてみせた。とはいえ、9曲目の後のMCでは、青さん、奏さん、莉々華さんの3人が若手芸人のような勢いとテンションで会場を盛り上げる。「ReGLOSS」の真の姿はどっちだ?


卒業間近のシオンは、最新曲を初披露

全出演者の中でも、今回、おそらく特に大きな注目を集め、筆者も気になっていたのが、フェス開幕直前の3月6日(木)に、4月26日(土)でのホロライブ卒業を発表した紫咲シオンさん。「STAGE2」に出演したシオンさんは、10曲目でセンターステージに立ち、昨年12月に発表した最新オリジナル曲「ゴメンねメディスン」をライブ初披露。21曲目には、AZKiさん兎田ぺこらさんと3人でGoose houseの「光るなら」をカバーした。シオンさんが卒業を決めた時期。新曲を制作した時期。今回、ソロで歌う曲を決めた時期。そのそれぞれの正確な時期は分からないので、こじつけかもしれないが、明るい歌声にも関わらず、「ゴメンねメディスン」の歌詞が寂しく心に刺さった。

個人的に毎年、選曲とパフォーマンスの両方で特に注目しているのが、今年は、「STAGE3」に出演した戌神ころねさん。過去5回のフェスでは、「こちら、幸福安心委員会です。」「ハロハロナリヤンス音頭」「エアーマンが倒せない」「走れマキバオー」「真赤な誓い」というツッコミどころだらけのカバー曲をセレクトし、過去3回では、ハンドスプリング、側転などのアクロバチックな振りも披露した。



今年は、事前にXで「期待させちゃってるから言うけど明日は飛びません」「今回は飛ばないけど…ころねが考えた振付を目に焼き付けてくれたら嬉しいです」と投稿。当日、15曲目に登場すると、歌い始めた曲は、オリジナル曲「Mad POPCORN World!」。1番の途中には可愛くでんぐり返しもしたため、「今回は全体的に方向性を変えてきたのかな? それとも怪我でもしたのかな?」などと考えていたが、間奏でもない曲の途中でいきなり奇麗な片手側転。

例年同様にインパクト抜群のパフォーマンスだった。片手を付いているので、たしかに飛んではいない。ちなみに、体幹が強いからか、でんぐり返しも非常に奇麗で、ダンスのターンもフィギュアのスピンのように回転が鋭い。

年々、大きくなっていく「ホロライブ」に合わせて、映像演出も含めてさらにスケールを増した「hololive 6th fes.」。おそらく約1年後頃に開催されるであろう7回目のフェスでは、「hololive English -Justice-」「FLOW GLOW」も加わり、過去最大規模を更新していくはず。次のフェス開催までの1年間、ホロライブがどこまで大きくなっていくのかを日々、楽しみながら、追いかけていきたい。

最後に個人的な発見は、「STAGE3」で、「粛聖!! ロリ神レクイエム☆」をカバーしたオーロ・クロニーさん。お姉さんのロリ神もありだな。

©️ 2016 COVER Corp.

(取材・文:Daisuke Marumoto

●関連リンク
「hololive 6th fes. Color Rise Harmony」(公式サイト)
配信チケット販売サイト