舞台芸術向け配信事業「BUTAI de VR」、安定運用のためのクラウドファンディングを開始

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舞台芸術を支援するVR配信実行委員会は14日、舞台芸術団体向けVR映像の配信事業「BUTAI de VR」を安定的に運用するためのクラウドファンディングを開始した。リターンにはコロナ禍の影響を受けた舞台芸術団体がワークショップの場を提供する。開催時期はコロナの状況を見極めながら、都内の会場で行われる予定。

また、5月25日に池袋西口グローバルリングシアターでのオープニングイベントを予定しており、こちらへの招待プランも。舞台芸術団体向けとしては、VR映像を撮影する手段を持たない団体に対して、実行委員会が代行して撮影するプランも用意している。

同委員会は、イベント運営や印刷会社などの中小企業4社からなる組織。「BUTAI de VR」プロジェクトは、新型コロナウイルス感染症拡大により大幅な収入減を余儀なくされた団体や施設に対し、新たな収入源の提供を目的としてスタートした。

このプロジェクトが成功すれば、人数制限や会場のキャパに関わらず多くの視聴料を集めることができる。さらに映像配信の製作費を極力抑えることも可能となる。VR映像の撮影経験がない団体、施設には無料で撮影するキャンペーンを2月末まで実施している。 

VR撮影機材の購入を検討する団体、施設には撮影・編集技術のセミナーも行う。最終的に主催団体が独自で企画、料金設定、撮影から配信まで自己完結できる様になることを目指しているとのこと。

また「BUTAI de VR」の特徴として、本格的なVR180フォーマットを採用している。全方位を見渡せる360度のVRではなく、前方180度のみに解像度を集中させているため、安価な機材でも高画質を得られる。安い上に最前列で鑑賞しているような臨場感は通常の映像では体験できないのだという。「生の舞台に限りなく近い映像」がVR180だ。 

配信したい個人、団体は配信料を自由に設定。これにより、会場のキャパシティ以上のチケット収入が期待でき、様々なジャンルに触れてもらうチャンスを獲得できる。加えて配信の初期費用は不要。売上げが発生した場合のみ手数料がかかる仕組みとなっている。 

(TEXT by Mitsuki Hayashi) 

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