「倉持京子・帝 Birthday LIVE」レポート 波乱万丈の星めぐり学園初3Dライブ

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星めぐり学園は7日、同グループ初のバーチャルオンラインライブ「倉持京子・帝 Birthday LIVE」を実施。同グループ所属の倉持京子さんと帝さんが初めて3D姿をお披露目し、ライブパフォーマンスを行った。

「星めぐり学園」は、昨年9月頃に活動を開始した比較的新しいVTuberグループ。今回、倉持京子さんは9月11日デビュー、帝さんは10月2日にデビューとそれぞれまだ半年未満での3Dライブとなった。

今回のライブでは開催にあたり昨年12月よりクラウドファンディングを実施。即日で目標金額を達成し、達成率312%を記録。ファンの期待に応え満を持してのライブ開催となった。


はじめての3D姿お披露目 王道のボカロソングでライブスタート

開幕と同時に披露したのは、「ロキ」。3D姿でテンション高く登場し、一気に会場のボルテージを上げた。途中「昨日から風邪で声がでません!」という歌詞に対し、同グループ所属の神乃ひかりさんがおたふく風邪で配信を休んでいることに触れ「それひかりちゃんの悪口言っちゃだめだよ!」「お大事にね!」と2人でいじる場面も。

1曲目ですでに息が上がり気味の倉持京子さん。少し休憩をはさみ、続けて今度はソロで2曲目「千本桜」を披露した。そして、次に帝さんのソロで「天ノ弱」。3曲の王道ボカロソングに続いてMCパートに移る。

MCではまず、挨拶とクラウドファンディングで支援してくれたファン、そして会場の「Z-aN」やスタッフへ感謝の言葉を述べ、「私たち3Dになることができました!」と喜びを伝えた。

帝さんの衣装は実はボディペイント。自身の3D姿について「さっき気づいちゃったんだけど、意外とセンシティブ(笑)」と感想を述べた。京子さんは、エプロンのママ姿。「全然センシティブじゃない」と後ろ姿を見せると、帝さんが「いいですね、いいですね!」とあおり、「何がいいのか説明してください!」「小尻がいいなって」と掛け合いをした。


漫才のようなライブMC 初ライブならではのトラブルも?

続けてまた2曲。帝さんへバトンタッチしたかと思いきや、飲み物を取りに来てステージ脇にはけたはずの京子さんが後ろで見切れてしまう。初々しさを感じるシーンだ。そして、気を取り直して、帝さんソロで披露したのは往年のアニソンTVアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」より「God knows…」。歌唱力が求められるこの曲を力強くかっこよく歌いきった。

次に披露したのは、先ほどとは打って変わりしんみりとした雰囲気のKing Gnu「白日」。こちらは京子さんソロでの披露。本家のMVを意識してかカメラも少し色調を抑えてモノクロ調のエフェクトがかかる。

そして、ひと段落がついたところで次のMCへ。コメントを読みながらこれまでに披露した楽曲を振り返る。話は、「Z-aN」のライブステージへ。ステージを360度囲む形で見えるペンライトの海に感動する2人。京子さんは「1回やってみたかったことやっていい?」と帝さんに聞く。そして、「アリーナ―!」と某Hから始まるアーティストのものまねをする。

帝さんが「それ絶対今やることじゃないでしょ(笑)」と突っ込むと、「今でしょ。今じゃなかったらいつやるの?」と逆に聞かれてしまい「今かぁ(笑)」と納得。2人で観客席に向かい「アリーナ!!」と叫んだ。

コメントでも笑いが生まれ会場が温まってきたところで、「今日までどうだった?」とお互いに初めてのライブを迎えた感想を尋ねる。「めまぐるしかった。」と素直な感想を述べる京子さん。ここで、帝さんが「ロキってもう公開……」と切り出すと京子さんが「まだしてない!」と食い気味に答える。つい口を滑らせてしまったようだが、冒頭に披露された「ロキ」は後程カバー動画として公開されるようだ。

京子さんと帝さんはこれまでお互いのチャンネルでナナヲアカリさんの「インスタントヘブン」「チューリングラブ」のカバー動画を上げている。2人して、「2曲も歌ってるのに披露しないっていうね」と振り返り、京子さんがアカペラで少し「チューリングラブ」のダンスを披露した。

ここで京子さんは思い出したかのように「あっ!コメントのみんな盛り上がってるー?」とセリフを読むようにして話す。帝さんが「急に台本戻るじゃん。もうだいぶコメント拾ってるから」と突っ込む。ここまで台本をほとんど無視してしまった様子。


人気カバー楽曲を続けて披露 あっというまに1部終了

そして、次に披露するのは、星めぐり学園初のミリオン達成動画で、現在400万回再生以上されている帝さんの「夜に駆ける」。そして、こちらも200万再生を超えている京子さんの「ただ君に晴れ」をパフォーマンス。

京子さんは「手を叩け」で手を叩けるのも3Dならではだよ!と改めて感動を伝える。「ちゃんママ(*倉持京子さんの愛称)かわいい」というコメントを見つけて、前のめりになる場面も。帝さんは「Z-aNさんならあとでアーカイブ見れるから!」と自然に「Z-aN」の宣伝をする。

そしてここで残念なお知らせと良いニュースがあると切り出す京子さん。まずはいいニュース。18日に帝さんのお誕生日ボイスが発売。すでに発売している倉持京子さんのお誕生日ボイスに続く形だ。こちら詳細は後日星めぐり学園公式アカウントより発表となる。今回始めてASMRマイクに挑戦したという帝さん。耳かきなどを収録したという。

残念なお知らせはここでYouTubeでの配信は終了。「Z-aN」のみでの有料配信へと切り替わること。2人は軽く「Z-aN」の紹介をし、まだチケット購入は間に合うと案内。帝さんは「何回でもアーカイブ見れるってことは実質タダだね!」とゼロ円のポーズ。

ここでいったん暗転し、休憩へ。第2部までの幕間にはクラウドファンディング支援者の名前がクレジットロールで流れる。


ゲストも登場 大波乱の3D企画「表現王選手権」

幕間が終わり、ステージが明るくなると同時に披露するのはデュエット楽曲の王道。TVアニメ「マクロスF」のオープニングテーマ「ライオン」だ。爽やかできれいなハーモニーが特徴のこの曲。帝さんが高音のビブラートをきかせたアレンジを見せる場面もあった。

そして、開幕楽曲の披露が終わると、星めぐり学園の風紙七鳴さんとオグリ・メルさんがボイスのみのゲスト出演。まずは「お誕生日とライブおめでとう!」と声をかける2人。一通りライブの感想などをお互いに伝えると、次の企画へ。

3Dならではの企画として発表したのは「どっちが上手に表現できるか 表現王選手権」。お題に対してジェスチャーのみでそれを表現。コメントの反応を見ながら風紙七鳴さんとオグリ・メルさんが2人のどちらがうまく表現できているかをジャッジするというものだ。

最初のお題は「お店でラーメンを頼んだもののラーメンが熱すぎて食べられない人」。いきなり「あつつつ!!」「こんなんくってられっかー!!」と聞こえてくる声。もはやジェスチャーはどこに行ってしまったのか。京子さんは「帝ちゃんのこと見せなければ票はいらないじゃん!」と妨害に走る波乱万丈の展開へ。結局、ジェスチャーに昭和感があったということで京子さんの負けとなった。

次のお題は「100万の馬券があたった人」。今度はしっかりと声を出さずジェスチャーに臨む2人。最初は喜んで走り回るなどしていた2人だが、帝さんがなぜかエアギターを披露。そこにかぶせる形で京子さんが謎にセッションをし始めると収拾がつかなくなる。

最終的には、メルさんが「ちゃんママは走り回ってて喜んでる感があったよね」と話し、今度は京子さんの勝利となった。

次は「全力でセクシーポーズ」。最初お互い頑張ってセクシーポーズをとっていた両社だったが、だんだんとステージ中央に寄ってくる。ついにはお互いに邪魔をしあい、寝そべる京子さんの足をつかんで引っ張る帝さん。京子さんは「ぼけなす!」と帝さんを叱るなどこちらもはちゃめちゃに。

混戦を極めたジャッジタイムには、「○○さん帝様って言ってるもん!」「○○さんちゃんママだってほら!」と2人がコメントしたファンを読み上げる場面も。昭和感というコメントが並ぶ京子さんは「みんな昭和、昭和っていうけど、昭和のエロさもあると思うんですよ私」と食い下がる。最終的には、このお題では引き分けに。

次が最後のお題。「なけなしのお金を全部かけた挙句負けて、来々月の家賃まで払えなくなってしまった人」。かなり具体的な指示に、京子さんはリアル寄りの茫然自失とした演技。帝さんは、かなりコミカルにアクションを。最終的なジャッジでは、京子さんの勝利。

「表現王選手権」総合で負けてしまった帝さんには罰ゲームが待ち受ける。その内容は、「ほしめぐり」とひらがなで尻文字を書くというもの。京子さんは「帝のおしりが見てみたい―!」とコール風に煽る。披露した尻文字は完璧。コメントでもかわいいやセンシティブなどの言葉が並んだ。

そして、ここでゲストの風紙七鳴さんとオグリ・メルさんは、「台本にここまでって言書いてあるからライブ見るのに専念します!」と嵐のように去っていった。


オリジナル楽曲の披露 いよいよラストスパートへ

ここからはオリジナル曲のパートへ。まずは京子さん。続けて2曲、まずはカバーの「ヴィラン」を披露。普段のおっとりとした雰囲気とは打って変わり、巻き舌でかっこよく歌おうと頑張る。張り切りすぎたのか、オリジナル曲の初披露を前にして息切れをしてしまう。

一旦息を整えて、ここで京子さんのオリジナル楽曲「ぎゅ♡My Baby」を披露。「おんぎゃおんぎゃおんぎゃおぎゃ」で始まる印象的なイントロとともに終始「バブみ」を感じさせるちゃんママらしい楽曲だ。

2曲のパフォーマンスを終えたら、次は帝さんへバトンタッチ。まず披露したカバー曲はTVアニメ「鬼滅の刃」の主題歌、LiSAさんの「紅蓮華」だ。かなり力を込めてかっこよく歌い切った帝さん。次のオリジナル楽曲の前に、コメントのファンと合いの手の予習をする。

披露するのは、「帝色キャンパス」。サビにある「さあ手を合わせ」「ハイタッチ」「帝がいるから」「大丈夫!」「さあ手を取って」「しっかりね!」「帝は絶対」「離さない!」と一連のコール&レスポンスを予習。ばっちりと覚えてもらったところでいざ披露。

歌詞に合わせてジャンプする振り付けなど、かなりカロリーの高い元気いっぱいな楽曲を、歌って踊ってパフォーマンスした。


稽古期間はたったの2日!? 激しく踊る帝さんの「リペイント」

まず1曲目のオリジナル楽曲を2人ともが披露したころで、MCへ。率直な感想として「私たちの楽曲息継ぎがないんだよ」とブレスの大変さを吐露。お互いのオリジナル楽曲の感想を話し合っている、その緩い会話に「井戸端会議」とのコメントも。

実は、今回振り付けの稽古が次に披露するオリジナル楽曲含め計2曲で、京子さんは1週間前、帝さんに至っては2日前とかなりタイトなスケジュールだったことを明かす。ここで七鳴さんを再び呼び出し、感想を聞く。

七鳴さんはまず、京子さんの「ぎゅ♡My Baby」に関して、合いの手もあって楽しめる曲だったと話す。そして、帝さんの「帝色キャンパス」については、「歌って、踊って、マジアイドルだった」と心情を率直に伝える。2人とも、もっと稽古をしてみんなで歌えるように鍛えたいと次に向けて発展する姿勢を見せた。

そして、話題は次のオリジナル曲へ。京子さんの楽曲を一足先に聞いたという帝さん。「さっき初めて京子のバラード聞いたけど、京子今までこういうこと思ってたんだと泣きたくなっちゃって」と感想を伝える。

これに京子さんは「作詞をするって結構なんか恥ずかしさもあるんだけど、こんなこと思ってんのみたいな普通に生きていたら言えないことも言える」と作詞の面白さを語った。

そんな京子さんの新曲バラード。実はこの曲はまだタイトルが決まっていない。今回のライブパフォーマンスをもとに、ファンと一緒に曲のタイトルを決めていきたいという。先ほどの帝さんの感想もあって、京子さんは歌っている途中感極まって泣いてしまう場面も。なんとか歌い切った。

次に披露するのは帝さん。今度のオリジナル曲は「リペイント」。先ほどの「帝色キャンパス」は元気系な曲だったが、こちらはカッコイイ系。こちらも帝さん自身が作詞をしているのだが、歌詞の中には英語パートも。なによりダンスが本格的で、たったの2日間しか稽古がなかったとはまるで信じられない激しいパフォーマンスを見せた。


英語の歌詞はGoogle翻訳? そして最後の楽曲へ

2曲目のオリジナル曲を披露し終えて、MCへ。2人とも1曲目とはまた違う顔を見せる楽曲だった。まず、京子さんは驚いて帝さんに「歌詞の英語、自分で作詞したの?」と聞く。帝さんは「帝のこの英語の歌詞は、Google翻訳をしたときに正しい日本語が出る文法になっている」と話し、京子さんは困惑。

帝さんいわく、帝さんはGoogle翻訳がとても得意。英語自体はできないが、日本語を英語に翻訳して、その英語を日本語に翻訳して、それをさらに英語に翻訳してと繰り返すことで、自分が伝えたいニュアンスにしていったとのこと。

ここで、再びメルさんを召喚。オリジナル曲の感想を聞いていく。メルさんは帝さんの体幹がすごいと絶賛。なんでも、普段から帝さんの体幹をことあるごとに褒めているという。帝さんは、以前バレーをやっていたといい、軽くピルエットを披露。そのバランス感覚の良さを見せつけた。

そして、次はいよいよ最後の楽曲。帝さんと京子さんは「まだ来たばっかり―」と定番のセリフを言おうとするも、すでに2人ともかなりヘロヘロ。「まだ来たばっかり― はぁはぁ」と疲労困憊な様子だった。

締めに披露をしたのは、以前オグリ・メルさんと風紙七鳴さんが生配信で披露したこともあった「創世のアクエリオン」。サビの「1万年と2000年前から愛してる」というフレーズが非常に有名な楽曲だ。サビのところで、帝さんが「1万年と2000年前から?」とお客さんに合いの手を振っていたが、京子さんは構わず「愛してる」とそのまま歌う場面も。


2人の活動のモチベーションは? 最後のMCで明かした夢

楽曲披露の後、最後のMCで帝さんがそのことに触れると、京子さんは「(ファンと)愛してるの殴り合いをしようと思ったの」とまさかの対抗しようとしていたことを明かす。ここまでで、第2部も終了。最後に、帝さんと京子さんはそれぞれファンのみんなに改めて感謝を伝える。

帝さんが「これからももっともっと大きくなるので、みんなももっともっと働いて稼いで、帝たちの応援よろしくお願いします!」と伝えると、京子さんは「『稼いで』ってこれが帝スタイルだよね」と反応。

帝さんは「働く意欲がないと楽しくないじゃん、仕事」と話すと、京子さんから「帝の意欲はなに?」と聞かれる。帝さんは「やりたいことがあるから、まだ言えないけど」と夢があることを明かす。「配信の同時接続者数が500人超えたら帝の事業計画言えるよ」と目標を話す。「KGI作ってKPIツリー作って事業計画作ってるから」とその意気込みはかなりのもののようだ。

京子さんはモチベーションを聞かれると「ゲームも好きだし、歌うことも好きだし、楽しいことで応援もしてもらえる今がすごい楽しい。私も同時接続者数500人目指しています!」と話す。最後に2人で「放送だけじゃなくて、もっといろんなおっきいことやりたい!」と活動への意気込みを話した。


アンコールでは「KING」を披露 最後にパワーワード炸裂も

ファンからの多くのアンコールの声を受け、再びステージへ戻ってきた2人。2人で披露したアンコールは「KING」。すでに京子さんは自身のチャンネルにてカバー動画を上げているこの楽曲。バックスクリーンには、帝さんのMV風イラストも。

楽曲の披露が終わると、帝さんも後日「KING」のカバー動画を上げることを発表。3月5日19時からプレミア公開をする。

帝さん「KINGって私にぴったりの概念じゃん。頂点に立つものとして」と話すと、京子さんは「そういえばそうだった。すっかり忘れてた。ただのペインティング露出狂お姉さんだと思ってた」とパワーワードを炸裂。最後まで漫才のようなMCを見せる2人だった。

そして、本当に最後。ここで、2人それぞれライブの感想を改めて語る。京子さんは「VTuberとしてデビューして5ヵ月くらいしかたっていないのに、ここまでいろいろなことが出来たのは応援してくださる皆さんのおかげだと思っています!ありがとうございます!」とメッセージ。

帝さんは「息が切れて歌えなかったのが悔しいなと思った」と話す。最後には、「まだまだデビューして浅い箱になりますので、みなさんの応援が大事です!」とファンへ感謝。京子さんの一本締めでライブは幕を閉じた。

●セットリスト
M1. ロキ(倉持京子&帝)
M2. 千本桜(倉持京子)
M3. 天ノ弱(帝)
M4. God knows…(帝)
M5. 白日(倉持京子)
M6. 夜に駆ける(帝)
M7. ただ君に晴れ(倉持京子)
M8. ライオン(倉持京子&帝)
M9. ヴィラン(倉持京子)
M10. ぎゅ♡My Baby(倉持京子)
M11. 紅蓮華(帝)
M12. 帝色キャンパス(帝)
M13. タイトル未定(倉持京子)
M14. リペイント(帝)
M15. 創世のアクエリオン(倉持京子&帝)
EC.1. KING(倉持京子&帝)

(TEXT by Shuto Uchimura

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