【データで見る、ツイ伸び新人VTuber】2021年4月第4週~5月第1週は蒼彩なび、CIEL、ナナメ、けもV

LINEで送る
Pocket

企業・個人を問わず、毎日何十人もの新人がデビューしていくVTuberの世界。一方、すでに業界内には多くの才能が存在しているため、今の「推し」の動画・配信を追うだけで精一杯、新人まで気が回らないというVTuberファンも多いはず。そんな方に向けて送るのが本連載「データで見る、ツイ伸び新人VTuber」です。

分析・執筆は、Twitterのリストから随時2万人以上のVTuberのデータを収集して分析しているmyrmecoleonさんが担当。直近の7日間でTwitterのフォロワー数が急増したVTuberを数名紹介します。


こんにちは。myrmecoleonと申します。今回も最近勢いのあるVTuberを紹介していきます。今回は先週ゴールデンウィークでお休みした関係で2週分まとめとなります。

以下は直近にTwitterのフォロワー数が急増したVTuberを並べたグラフです。過去連載で取り上げたゴールドシップさん、橘ひなのさん、恋乃夜まいさん、八雲べにさん、天曰ひよさんも引き続き伸びており掲載されています。今回はここから、フォロワーが3万人以上増加している蒼彩(あおい)なびさん、30%以上増加したCIEL(しえる)さん、ナナメさん、けもVのフンボルトペンギンさん・ケープペンギンさんの5名4組をピックアップ。伸びた原因も推測しつつ、プロフィールをまとめました。

VTuberリスト登録のTwitterアカウントから、2021年4月26日13時から5月10日13時にフォロワー数が10%以上増加したうちのフォロワー数増加上位。データはTwitter APIより取得(以下同じ)。記事で取り上げたアカウントの棒グラフはオレンジ色に変えた。ケープペンギンはピックアップのため追加。

蒼彩なび

初配信よりスクリーンショット。

なびさんは韓国出身の女性イラストレーター。ホロライブEnglishのWatson Ameliaさんのキャラクターデザインでよく知られ、過去紹介した天使うとさんやぼいそーれの白鳥怜奈さん、日向こがねさんも手掛けています。5月2日に蒼彩なびとしてVTuberデビューして大きな話題となり、以降も歌ってみた投稿やお絵描き配信などコンスタントに活動しています。配信は日本語中心で英語を勉強中。かわいらしい笑い声と名前のなび(韓国語の나비(蝶))にちなんだ頭の青い蝶がチャーミング。

Twitterではもともと20万人以上のフォロワーがいましたが、今回の14日間では14%増となる32400人以上が彼女を新たにフォローしました。YouTubeでも先日チャンネル登録20万人を越えています。

娘さんたち同様に英語圏での人気が高く、14日間の新規フォロワーの傾向(該当アカウント群から300名超を無作為抽出の上フォローしているアカウントを集計。以下同じ)を見てもやはりGawr GuraさんやWatson AmeliaさんなどホロライブEnglishのメンバーをフォローしているアカウントがほとんどでした。

VTuberをデザインしたイラストレーター自身がVTuberとしてデビューする例はこれまでもありましたが、最近でも特にビッグなデビューと言えるでしょう。

CIEL

初投稿動画よりスクリーンショット。

CIELさんはKAMITSUBAKI STUDIOの新たなバーチャルシンガー。2019年開催のオーディション「神椿市異住定獣課」から選ばれたボーカリストで、映画「映画大好きポンポさん」の主題歌を歌うこととともに「花達と椿と君。vol.10」で発表。先日歌のカバー動画(以下)を投稿して本格的に活動を始めました。

5月1日からTwitterで活動を開始し、期間内に8100人以上が彼女をフォローしました。フォロワーはほとんどが花譜さんを筆頭にKAMITSUBAKI STUDIOの関係者をフォローしており、CIELさんはいまのところ主にKAMITSUBAKIのファンの間で注目されているようです。

CIELさんは「リアルとバーチャルを行き来する越境型フィメールシンガー」と紹介されており、花譜さんら「V.W.P.」とは別向きの活動となるかもしれませんが、今後の活動が期待される新人VTuberです。

ナナメ

自己紹介動画よりスクリーンショット。

ナナメさんは日本の女性イラストレーター。2018年4月頃から自作キャラ・まうちゃんの姿を借りるかたちでVTuberとしても活動しており、ゲームやイラストなど作業の配信をよくしています。歌のカバーを上げてるほか、VTuberで作るバンド「おつかれベイビーズ」でボーカルを担当しておりオリジナル曲もあります。

一方でホロライブの不知火フレアさんやホロスターズのアステル・レダさんや夕刻ロベルさんなどVTuberのLive2Dモデルの制作も手掛けており、先日新衣装がお披露目されたWatson Ameliaさんもその一人。今回は彼女を生み出した二人のクリエイターをともにVTuberとしてピックアップしたことになります。

今回の14日間では37%増となる4000人以上が彼女をTwitterでフォロー。14日間の新規フォロワーはNinomae Ina’nisさんやWatson AmeliaさんなどホロライブEnglishのメンバーや上記のなびさんをフォローしているアカウントが中心でした。期間中には「ぽんぽこ24 vol.5」や「Vおうちフェス2」でおつかれベイビーズも紹介されていたのですが、今回の伸びはWatson Ameliaさんの新衣装お披露目の影響が大きかったようです。

初期からVTuberとして活動してきたクリエイターたちは、現在ではVTuberを支えるスタッフとして、またアーティストとして、さまざまに活動している方がいます。彼女もその一例と言えます。

フンボルトペンギン、ケープペンギン

二人での初配信からスクリーンショット。左の黄色の目がフンボルトペンギンさん、右の赤めの目がケープペンギンさん。

フンボルトペンギン

ケープペンギン

フンボルトペンギンさんとケープペンギンさんはジャパリパークから来たペンギンのフレンズ。アニメやゲームなどで展開している「けものフレンズ」公式のVTuber、通称「けもV」の2人で、同名の種のペンギンが姿を変えて「フレンズ」になったもの。VTuber活動の開始を4月25日のPPPのオンラインライブで発表し、翌26日に2人で初配信を行いました。

フンボルトペンギンさんはアニメほかでPPP(ペパプ)として活動していたフルル本人で、朝の配信で本人やPPPメンバーの話をよくしています。一方PPPを目標としてるケープペンギンさんは夜配信中心、よく笑う子で10回笑ったら罰ゲームという配信では企画開始前から笑ってる始末。いずれもけものフレンズの世界観をゆるく守りつつ、今のところほぼ毎日配信しています。

発表の翌日から初配信を含む今回の14日間ではいずれも140%以上の増となる2000人近くが彼女らをTwitterでフォロー。14日間の新規フォロワーの傾向を見ると6割ほどがけものフレンズ関連、3割ほどが夏色まつりさんを筆頭にホロライブメンバーをフォローしてる層でした。けものフレンズのファンとホロライブ等のVTuberのファンがそれぞれ注目しているようです。

アニメ・ゲームからのVTuberデビューは以前紹介したゴールドシップさんなどしばしばある例ですが、毎日配信を続けてるなど本格的な取り組み方で注目されます。すでにけものフレンズ好きな夏色まつりさんがケープペンギンさんと配信のチャットで交流したりなど外部のVTuberとの関わりも見られ、今後の展開が楽しみです。


(TEXT by myrmecoleon

 
●関連リンク
なび(Twitter)
なび(YouTube)
CIEL(Twitter)
CIEL(YouTube)
ナナメ(Twitter)
ナナメ(YouTube)
フンボルトペンギン(Twitter)
フンボルトペンギン(YouTube)
ケープペンギン(Twitter)
ケープペンギン(YouTube)