動画プラットフォームのTikTokを運営するByteDanceは8月29日、中国のVRヘッドセットメーカーPico Technology(以下、Pico)を買収したことを認めた。Bloombergが26日にリークしていた情報が確定したかたちだ。
ByteDanceは以前からVR/AR分野で長期的な研究開発投資を行っており、今回のPicoの買収もその一環。ByteDanceは引き続きこの分野に投資していくとしている。
Picoは2015年にに設立された中国のVRヘッドセット(VRHMD)メーカーで、今年6月にはスタンドアロン(一体型)の「Pico Neo 3 Pro」を発表し、7月には日本での法人向け販売も開始している。8月24日に行われたゲーム開発者向け会議・CEDEC2021では日本市場の担当者が登壇して「Pico Neo 3 Pro」に関する発表も行っており、国内での動向が注目されていた。
すでにTikTokで一定のユーザー数や認知度を獲得しているByteDanceに買収されたことで、コンシューマー市場への進出も現実味を帯びてきた。今回の買収が、日本のVRヘッドセット市場の勢力図にどのようなインパクトを与えるか、注視していきたい。
(訂正)
初出時、「CEDEC2021では日本法人の社長が登壇して」と記載していましたが、正しくは「日本市場の担当者」でした。お詫びして訂正いたします(2021年8月31日 13時46分)。
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・ByteDanceプレスリリース