パリピ孔明や電音部、根本凪も参加! バーチャルアイドル55人による饗宴「えるすりー4」ライブレポート

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9月23~25日の3日間にわたって全5公演が開催された世界最大のバーチャルアイドルオンラインライブフェス「Life Like a live!4」

総勢55人の人気バーチャルアイドルたちが参加し、所属グループの垣根を超えたコラボパフォーマンスも数多く披露。2020年9月に開催された最初の「Life Like a live!」(通称・えるすりー)から数えて4度目の開催となった今回も多くの人々を魅了した。数多くの見どころから、特に印象深かったアイドルやパフォーマンスの一部を紹介したい。


常連「まりなす」「えのぐ」のステージで新鮮な驚き!

51人ものアイドルが巨大な特設ステージに並び、フェスのテーマソング「Life Like a live!」を一緒に歌うというド派手なオープニングで始まった第一公演。

トップバッターとして登場したのは、「えるすりー」には4回連続の出演となる「まりなす」の燈舞りんさん、音葉なほさん、鈴鳴すばるさん。まりなすは、燈舞さんと鈴鳴さんの二人が出演した第二公演以外は、全公演に出演という準皆勤賞の大活躍。さまざまな曲でまりなすならではハイレベルなダンスと歌を披露した。

それに加えて、改めて驚いたのは、まりなすの衣装バリエーションの豊富さだ。現実世界のアイドルでは真似できないほどの早着替えができるのは、バーチャルアイドルならでは長所だが、第一公演でのまりなすは、1曲目の「えるすりー仕様まりなすメドレー①」と2曲目の「Habit」で6種類の衣装を披露。さらに、3曲目の「パーリィ!」では、カメラが切り替わった瞬間など1フレーズの間に何度も変わるほどのハイペースで衣装をチェンジ。3人がバラバラの衣装を着ている姿もレアで、パフォーマンス以外でも楽しませてくれた。

一方、まりなすと同じく4回連続の出演となる「えのぐ」は、セットリストで視聴者を驚かせた。メンバーである鈴木あんずさん、白藤環さん、日向奈央さん、夏目ハルさんは、第二公演から第五公演までの全4ステージで全11曲を披露したのだが、第四公演の演目は「Defiant Deadman Dance」のみ。オリジナル曲の中でも、最もロックで熱い曲を連続で4回熱唱し、「以上、VRアイドルえのぐでした。ありがとうございましたー」という挨拶だけを残してステージを去ったのだ。魂のこもったパフォーマンスに定評のあるえのぐだが、「Defiant Deadman Dance」の4周ループが生み出した熱気は、バーチャル空間のステージからもこれまで以上に伝わってきた。


「電音部」のキャラクターも初参戦!

GEMS COMPANY」「Palette Project」「VALIS」「LiLYPSE」など、「まりなす」「えのぐ」と同じく第1回から連続出演しているお馴染みの人気グループが多い本イベントだが、ここではあえて初出演のアイドルたちにも注目してみたい。


第三公演で、「コーヒー・スピカータ!」など3曲のオリジナル曲を披露した根本凪さんは、バーチャル世界の喫茶店「スピカ・リウム」でバイトをしている元アイドルのカワウソVTuber。「虹のコンキスタドール」と「でんぱ組.inc」に所属していた人気アイドル根本凪さんが、バーチャルな体に「お引っ越し」した姿だ。

バーチャルアイドルとしては新人ながら、「体を引っ越す」前に日本武道館のステージにも立っている根本さんは、巨大なティーカップやマカロンなどが並ぶ色鮮やかなステージで、さすがのパフォーマンスを披露。特に、柔らかく大きな動きで見せるダンスや仕草の可愛さは強く印象に残った。バーチャルアイドルの新たな可能性を広げた存在でもあるだけに、今後の活躍にも注目していきたい。

バンダイナムコエンターテインメントが2020年に始動した音楽原作キャラクタープロジェクト「電音部」のキャラクターも「えるすりー」初参戦。オープニングとエンディングに神宮前参道學園の犬吠埼紫杏さん、桜乃美々兎さん、水上雛さんが参加し、桜乃美々兎さんと水上雛さんは、ソロでもステージを行った。第三公演に出演した水上雛さんは、オリジナル曲「ミルキータイムライン」「Chick Chick love♡」を歌った後、「ハム太郎 とっとこうた」をカバー。「ハム太郎 とっとこうた」では、3人に分身するというバーチャルアイドルならではの演出で驚かせた。桜乃美々兎さんは、第五公演に出演。人気VTuberの周防パトラさんが作詞・作曲・編曲を担当したポップな電波曲「電脳ロリポップ」など3曲で可愛いパフォーマンスを見せた。

人気アニメ「けものフレンズ」から生まれたVTuber「けものフレンズVぷろじぇくと」は、「えるすりー2」から連続出演しているが、CV(担当声優)の表記が入った「キャラクター」が「えるすりー」に出演するのは今回が初めて。バーチャルな存在や世界の認知が広がると同時に、バーチャルアイドルの裾野も広がっているようだ。


3D Virtual 英子が「パリピ孔明」の挿入歌を披露

同じくバーチャルなキャラクターとして出演発表時から注目を集めていたのが、第二公演に出演した3D Virtual 英子。今年4月から6月に放送された人気アニメ「パリピ孔明」のヒロイン月見英子のバーチャルな姿だ。作中で、天性のボーカル力を発揮し人気を集めていく英子が「えるすりー4」のステージで披露したのは、アニメの挿入歌「Be Crazy For Me」。英子は、セリフを声優の本渡楓さん、歌唱を「えるすりー3」にも出演した96猫さんが担当しているのだが、今回のライブでもMCがあり、アニメのシーンよりもより現実感の濃い、英子というアーティストのライブを観ることができたという実感があった。

「えるすりー」初参加のバーチャルアイドルの多くが、新人やバーチャルキャラクターという中、意外にも実は初出演だったのが、「VTuber四天王」の一人で、現在のVTuber人気の礎を築いた電脳少女シロさん。オープニングとエンディングには、同じ「.LIVE」所属のメンバーたちと一緒に出演し、第三公演にはソロで出演。「花に亡霊」「KING」のカバーとオリジナル曲「乱闘ロック」を熱唱した。可愛く優しい歌声や、力強くカッコ良い歌声、MCでの甲高い声など、シロさんのさまざまな魅力を存分に感じられるステージで、第三公演のトリを飾るに相応しい、さすがの存在感と貫禄を感じた。


バーチャルアイドル界を代表するフェスとして知名度も人気も定着した「えるすりー」。すでに来春の開催が発表されている「えるすりー5」では、どんな新たな驚きや発見があるのか。そのときを楽しみに待ちたい。


(Text by Daisuke Marumoto
 

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