カバー、「hololive 4th fes. Our Bright Parade」より「holo*27 stage」のライブレポートを公開

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カバー株式会社

カバー株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:谷郷元昭)が運営するVTuber事務所「ホロライブプロダクション」は、3月18日(土)および19日(日)に千葉県・幕張メッセにて開催した音楽フェス『hololive 4th fes. Our Bright Parade Supported By Bushiroad』において「holo*27 stage」のライブレポートを公開いたしました。

バーチャルタレント事務所ホロライブプロダクションと音楽プロデューサー/ボカロPとして活躍するDECO*27。両者による新プロジェクト「holo*27」のライブ「holo*27 stage」が、2023年3月19日に千葉・幕張メッセイベントホールの『hololive 4th fes. Our Bright Parade』内で開催された。

18日~19日と2日に渡って開催された『hololive 4th fes. Our Bright Parade』では、初日にあいにくの雨模様となってしまったが、当ライブ「holo*27 stage」が開催された2日目は朝から快晴となり、ライブ開始となった13時ごろはあたたかな陽光に包まれていた。

そんな暖かい雰囲気を受けてか、ライブ開始前からかなり陽気な雰囲気が会場内を包んでいた。暗転してカウントダウンが始まれば声を上げて応答する観客たち。高まる期待のなかでいよいよライブがスタートした。

本公演のまえに、まずこのプロジェクトを通してリリースされた2枚のアルバム『holo*27 Originals Vol.1』『holo*27 Covers Vol.1』を紹介したい。
前者がホロライブメンバーをボーカルに据えたオリジナル曲が集まり、後者がDECO*27が生み出してきた名曲をホロライブメンバーがカバーしているアルバムである。
「この曲にはこのメンバー!」「このメンバーのためにこの曲を!」とDECO*27プロデュースによる手腕が光り、1枚10曲ずつで計20曲が届けられている。

この日のライブも「DECO*27によるプロデュース」という側面が強く表れており、セットリストも彼がすべて考えたものだ。オリジナル楽曲とカバー楽曲が入り混じったセットリストで、大いに盛り上がることとなった。

ライブの1曲目・先鋒を務めたのがさくらみこ、兎田ぺこらの2人だ。あたたかな陽気で浮ついた気持ちを、「モッシュレース」のアップテンポかつパンキッシュなナンバーでよりグっと高めていく。

続いては夜空メル、癒月ちょこによる「ヴァンパイア」がスタートすると、火柱がワっとあがり、ステージ照明と観客の持つサイリウムが赤・黄で会場を染めていく。ハンドクラップが多めな振り付けにあわせて観客も手拍子を合わせ、だんだんと熱を帯びていくのが伝わってきた。

そこから姫森ルーナによる「シンデレラ」に大神ミオ、博衣こよりの「アニマル」と、DECO*27楽曲でも屈指の有名曲が続く。そういた中でなにより驚かされたのは生バンド編成によって叩きつけられるバンドサウンドのラウドさ・アグレッシブさだ。

DECO*27の楽曲といえばドラムス(キックサウンド)やギターを中心に手数・音数が多く、しかもキメフレーズや音色も多彩。1曲の中でクルクルとサウンドがくるくると変わっていく事が多く、それが数多のリスナーを惹きつける由縁でもある。
もしかすればDECO*27の楽曲をこうした大会場で、いやむしろ「バンド編成で音楽を聴く」ということすらも、初めてだった観客がいたかもしれない。そんな方々の度肝を抜くほどのパワフルなロック的サウンドが炸裂していた。

ここで大神と博衣による最初のMCパートが始まると、「こうやって大きな舞台でみんながワーって声出してくれるのが初めてで…」という意外な話題を明らかにする大神。そんな先輩を前にして6期生・博衣は「コール&レスポンス」をしましょう!と促す。

前日にこの舞台に立ったばかりの博衣の「急な先輩面」に会場は小さな笑いに包まれつつ、より大きな声を求める2人のコールに、より大きな声をあげてレスポンスしていく観客たち。

かなりアグレッシブな4曲とMCに続いたのが、百鬼あやめ「ビビビ」だ。アンテナをモチーフにした背景映像が流れ、エレクトロなサウンドだった原曲をこのライブではバンド編成としてうまく表現していたのは印象的であった。

続いてはがうる・ぐら、ハコス・ベールズ「Sweet Appetite」だ。こちらも手拍子が振り付けに多く採用されていることもあって、観客からも振り付けに合わせて手拍子が鳴らされていく。
青と赤のサイリウムが会場を彩っていたが、EDM~ダブステップ系統の楽曲でよく聴かれるBPMが一気に半分まで落ちて大きく拍を取るところでは、リズムやグルーヴに合わせて2色のサイリウムは前へ後ろへとバッチリに扇いでいく。

風真いろはの「夢嵐」ではクリーンでクセの少ない風真の歌声と、レゲエ〜ダブのニュアンスが取り入れられたダンスポップが絡み合い、いつも配信で見せている清純さとはまた違った爽やかさが感じられた。

ここで風真によるMCパートとなった。先ほどまで歌っていた流れから1人でMCを務めるということもあり、「あ!忘れていたことがありました!無料パートはここで終わりです!」と大事なアナウンスをし忘れそうになるほど。息が上がって慌てていた彼女、だからこそ感じられる無邪気さや無垢さがあった。

そんなムードからここからガラッと変わる。「Baby Don’t Stop」はホーンセクションを活かした1曲で、金色・白色のライトでミラーボールが会場を照らし出すという、なんともアダルトなムードになっていた。高身長なビジュアルとお酒を嗜むことでもファンに知られている雪花ラミィと鷹嶺ルイ、高い声をラミィが、低いパートをルイが歌い分けることでより映えるパフォーマンスとなっていた。

クレイジー・オリーの「ゾンビ」を歌ってくれることを心待ちにしていたホロライブファンは多いのではないだろうか。「ホロライブインドネシア」2期生であり、「墓から飛び出してきたゾンビ」である彼女が「ゾンビ」を唄う。そんな出自からして、彼女ほど適任な歌い手はいない。
ハイトーンなメロディにオリーの声がバチっとハマり、全編日本語かつ途中の三連符の歌詞すらもしっかり歌い上げていたことには驚かされた。ここまでのメンバーのなかでも激しめなダンスをしていても一切ズレたりしないパフォーマンスをみせ、無意識に注がれる期待に見事に応えて「ゾンビ」という曲を自分のものにしてしまったようだった。

つづいて同じ「ホロライブインドネシア」に所属するムーナ・ホシノヴァにバトンを渡すと、彼女が歌うのは「乙女解剖」だ。ムーナの落ち着いた艶っぽい声を十全に活かすにはこの曲もハマっているだろう、このライブではっきりと伝わってきた。
そのまま彼女がMC役となって会話し始める。日本語ネイティブなタレントではないので少したどたどしいMCで、歌ったばかりというのにステージ上ではしゃぎまわって息が切れてしまう。そんな初々しい振る舞いで観客を魅了していた。

初々しいMCのあとに始まったのは、沙花叉クロヱの「P.E.T.」だ。真っ赤に会場が染まり、
グリグリと鳴るベースサウンドとアコースティックなギターのアルペジオから始まると、原曲のエレクトロサウンドは生ドラムのダイナミックなドラミングでバンド色が強いアンサンブルを聞かせてくれる。

薄く細めに声を出すボーカルと厚く太めに声を出すボーカルとをうまく使い分け、華を見せてくれた沙花叉だった。

紫咲シオンとラプラス・ダークネスによる「リップシンク」は、出だしは大きく拍を取ったビートやヒップホップらしいサウンドメイクとラップで始まったかとおもえば、リズムが倍になりつんのめるようなリズムでロックサウンドへと変化していく。
めまぐるしく変化していく曲展開は、「悪ガキ」「いたずらっ子」なイメージが強い2人を表現した楽曲で、この日の2人のパフォーマンスは息ピッタリ、特に紫咲シオンのダンスがキレキレだったのが印象的だった。

そんな荒々しい1曲の次には、落ち着いたエレクトロポップ「エンドロール」を猫又おかゆが歌い始める。
実はこの曲、3分にも満たない短めな楽曲。アコースティックギターらしい音色やハイハットの細やかな刻みに引っ張られ、途中からバンドサウンドが加わっても、醸し出されるセンチメンタルさで、会場がグっとクールダウンするモードへと入っていったのは印象的で、彼女の低めな歌声とともに観客の脳裏に深く刻まれたはずだ。
ここまでのライブをステージ裏などで見ていたであろうおかゆも、「声出せるのは最高だね」と観客の様子をみてMCをした。ここまで一挙手一投足のすべてに注目し、声をあげたりペンライトを振り続ける観客の熱狂ぶりには、彼女も内心で驚いていたのかもしれない。

おかゆのMCから続いたのは、不知火フレア「妄想感傷代償連盟」だ。ペンライトの煌々とした明かりが橙色へと変わり、ここまでの楽曲からすれば比較的穏やかな立ち上がりから、持ち前の高い声色を活かしたボーカルを聞かせてくれる。ツインギターのカッティングとベースサウンドが相まってとてもグルーヴィでありつつ、タイトル通りの感傷的なムードが会場を包んでいった。

ここから一気にギアがあがり、ギター・ベース・ドラムがよりリズミカルにアンサンブルしていくロックソング「ヒル」が登場する。ニヒルかつ悲観的な歌詞を、アグレッシブなバンドアンサンブルで表現していく。
不安な精神状態を現わすように、激しく上下するメロディライン、表声とファルセットもかなり移り変わるうえに、メロディと歌詞はかなり細かく紐づいているので一歩間違えば噛んでしまうかもしれない。
そんな難しいボーカルをこなしながら踊ってみせたのが、天音かなただ。その実力をハッキリと見せてくれたハイパフォーマンスだった。

気づけばライブも終盤戦へと差し掛かっており、アイラニ・イオフィフティーン「モザイクロール (Reloaded)」、小鳥遊キアラと七詩ムメイ「ゴーストルール」というDECO*27のディスコグラフィでも屈指のヘヴィかつラウドなロックサウンド2曲で会場をより盛り上げていった。

あえて声の張りが弱めで細い声を持っているメンバーを当てていることによって、歌詞が描写している「弱さ」「孤独感」を感じさせることができ、ライブでもうまく表現できていたように見えた。

そういったなかでも、やはり「この太めで厚い声でパワフルに歌ってほしい!」という気持ちもある。そんな願いを叶えたのが、森カリオペ「ヒバナ (Reloaded)」であろう。ヒップホップ〜ラッパーとして印象的な活躍を続ける彼女だが、そのイメージを引きずった人にとっては「歌を唄うシンガー」という印象は薄いはず。

原曲通りラップパートはないわけだが、赤色で染められた会場に持ち前の太めな歌声を存分に活かしたボーカルを聞かせてくれ、彼女が秀逸なシンガーでもあることを照明してくれた。

「知っているか分からないけど、『ヒバナ』はDECO*27の曲でも一番好きな曲なの」と日本語でMCをすると、観客からワっと大歓声と拍手が巻き起こる。思い入れある1曲を歌えたという喜びは、彼女自身にとっても心に刻まれただろう。

ここで登場したのは、ホロライブを代表する歌姫へと成長を遂げた星街すいせい。2ndアルバムや2ndライブの大成功など、今年に入って数か月でその評価をこれまでになく高めてきた彼女、登場するだけで大歓声が上がったのは無理もない。

そんな彼女が歌うのは、オリジナル楽曲としてDECO*27が制作した「プラネタリウム」だ。全体的に星街自身の声だけで構成されたアカペラ楽曲であり、このライブでもバンド隊は極力関わらず、星街の様々なコーラスが再生されるなか、本人はメインボーカルとして歌い上げてみせた。
「星街すいせいの声だけが大きな会場に響き渡っていく」そんな光景は作曲したDECO*27だけでなく、ホロライブファンにとっても「ありうるならば」と想像したことがあるはず。実際目の前にすると、星や銀河をイメージした演出に引き立てられ、こうも圧倒的な光景が広がるのかと驚かされた。

最後に楽曲を披露するのはときのそら。始まる前にMCをし始めた彼女だが、大歓声と拍手がここまで包まれたホロライブによる音楽ライブを目の当たりにして、万感胸に迫る思いだったのか、所々で声を詰まらせながらも感謝の言葉を述べた。

ときのそらが歌うのは「愛言葉Ⅳ」DECO*27自身が過去の楽曲から歌詞・メロディラインを引用しつつ制作されたこの曲は、いわば「DECO*27の歴史」「初音ミクへの感謝が詰まった曲」である。
そんな「DECO*27の歴史」を歌うには「ホロライブの歴史」がもっとも適しているであろう。そう決めたのは言わずもがなDECO*27であるが、そんな大役を見事にこのライブでこなしてみせた。歌い踊ってもブレを感じさせない安定感あるボーカルでバチっと締めくくってくれた。

初音ミク、DECO*27、そしてホロライブのファンたち。ホロライブメンバーにとって「愛」を伝えたいひとが一堂に介し、しかも新たな船出ともいえるプロジェクトの一環としてライブが開催された。ライブ全編で1時間40分ほどとは思えない濃密な表現・感謝が詰まった、素晴らしいライブ公演となった。

取材・文 / 草野虹
写真 / MASANORI FUJIKAWA

  • セットリスト

M1 モッシュレース さくらみこ、兎田ぺこら
M2 ヴァンパイア 夜空メル、癒月ちょこ
M3 シンデレラ 姫森ルーナ
M4 アニマル 大神ミオ、博衣こより
M5 ビビビ 百鬼あやめ
M6 Sweet Appetite がうる・ぐら、ハコス・ベールズ
M7 夢嵐 風真いろは
M8 Baby Don’t Stop 雪花ラミィ、鷹嶺ルイ
M9 ゾンビ クレイジー・オリー
M10 乙女解剖 ムーナ・ホシノヴァ
M11 P.E.T. 沙花叉クロヱ
M12 リップシンク 紫咲シオン、ラプラス・ダークネス
M13 エンドロール 猫又おかゆ
M14 妄想感傷代償連盟 不知火フレア
M15 ヒル 天音かなた
M16 モザイクロール (Reloaded) アイラニ・イオフィフティーン
M17 ゴーストルール 小鳥遊キアラ、七詩ムメイ
M18 ヒバナ (Reloaded) 森カリオペ
M19 プラネタリウム 星街すいせい
M20 愛言葉Ⅳ ときのそら

  • 会社概要

ホロライブプロダクションについて

「ホロライブプロダクション」は、弊社システムを活用して「YouTube」などで動画投稿やライブ配信を中心に活
動する女性VTuberグループ「ホロライブ」、男性VTuberグループ「ホロスターズ」および音楽レーベル「イノナカミュージック」が所属するVTuber事務所です。ライブ配信での応援やTwitterでの交流ができる次世代のバーチャルタレントが所属する事務所であり、精巧な2D・3Dキャラクターモデルを使用した実況・配信を得意としています。
・ホロライブプロダクション公式サイト:https://www.hololive.tv/
・ホロライブプロダクション公式Twitter:https://twitter.com/hololivetv
・ホロライブプロダクション音楽公式Twitter:https://twitter.com/hololive_music
・ホロライブプロダクション イベント公式Twitter  : https://twitter.com/hololive_event
・ホロライブプロダクション公式ショップ:https://shop.hololivepro.com/

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・代表者:代表取締役社長 谷郷 元昭
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