これはキャラクター召喚装置の民主化だっ! クラファン開始前に「Gatebox3」実物を激写してきた

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Gateboxの第2世代(左)と新型の第3世代(右)

21日、キャラクター召喚ボックス「Gatebox3」のクラウドファンディングページがMakuakeにて公開された。4月29日14時より支援可能で、価格は20万円。300台限定の超早割プランでは13万円から購入可能だ(プロジェクトページ)。。

キャラクターをリアル世界に出現させる装置というと、ここ数年でSyBran Innovationの「CODE27」や、Razerの「PROJECT AVA」などが発表されてきているが、Gateboxは10年前の2016年からこのジャンルを作り続けている草分けともいえる存在になる。

今回事前に実物を取材して、代表取締役の武地実氏にも話を聞くことができたので、そのハードウェアに込められた思いを紐解いていこう。


一体型を捨てて拡張性が爆上げに

まずはハードウェア自体から見ていこう。今回大きく変わったのは、単独で動作する一体型から、PC接続型に変更されたという点。要するにディスプレーになったわけだが、この変更のおかげで後述のように拡張性が非常に高くなっている。

電気を落として表時したところ。第2世代は高さ55cmで表示領域が15cmだったところ、第3世代は40cmで25cmとよりキャラクターを大きく見せられるようになった
ディスプレーにはフルHDの有機EL(OLED)を採用。発色がよく、近づいて見ても粗を感じさせない綺麗さだ
今回、カメラ、マイク、人感センサー、学習リモコンが含まれる拡張センサーを別ユニットにしたのも大きい。高さ3cmでディスプレー本体と同じ幅、奥行きとなっており、上に乗せてもスッキリした見た目になる
「Stream Deck」のようなショートカットデバイスを繋いで、PCを使わずに操作することも可能。ちなみに写真に写っているミニPCを収納して土台にするケースもオプションとして販売予定
ハードウェアをガシガシ繋いで拡張していく……。それだけでなんだか「漢のロマン」を実現できるようでワクワクしませんか?(自作PC好きならわかってもらえそう)

実は第2世代の発売は2019年10月で、7年ぶりとなるリニューアルとなる。繰り返しになるが、新型は拡張性の高さがポイントだ。

Gatebox自体は、自宅でキャラクターを出現させる用途のほか、店頭や展示会で使いたいというビジネスでの利用も多いという。そうした際にカスタマイズを求められることもったが、第2世代は一体型のため、ハードでもソフトでもいじれる幅が狭かった。

「一体型を選んだがために拡張性が少ない製品になってしまっていた。7年間、色々考えていたアップデートがやりたくてもできなかったのが歯痒かったが、昨年の夏ぐらいに『実はオールインワン(一体型)じゃなくていいんじゃないか』という発想の転換があった」(武地氏)

そこをPCに接続する方式に切り替えて、拡張センサーもディスプレー部から切り離した。これにより、例えばセンサーだけ最新のものに変えたいときも本体ごと買い替えなくても済むようになる。

「(PC接続に変えたことで)一体型のプロダクトよりだいぶつくるハードルが下がって、キャラクターを見せるところのクオリティーアップやソフトウェアの開発にリソースを割けるようになった」(武地氏)

もちろん一体型には一体型の美しさがあるのだが、PC接続方式に変えたことで、さまざまな点でメリットが大きかったそうだ。この方針転換はすでに生放送で発表しているのだが、武地氏によれば想像以上にユーザーに受け入れられたとのことだ。


「自分のキャラクターのお家として使って欲しい」

このPC接続化でもうひとつ大きいのが、自作キャラクターを好きにリアル空間に出現させられるようになったということ。武地氏は「キャラクター召喚装置の民主化」と語る。

あまりスキルがない人でも、専用ソフトにVRM形式の3Dモデルを読み込ませることで、性格や声をカスタマイズして動きをつけた状態でキャラクターを表示しておける。さらに音声に連動してLEDの色が変わる機能などもあり、縦長のキャラクターが歌っている動画を流してライブを楽しむことにも使えるだろう。

要するに縦長のディスプレーになったので、クリエイターやエンジニアなら、自作のキャラクターやソフトを表示させて色々と遊べそうだ。キャラクター大国かつ、MMD、VTuber、VRChat、AITuberと20年近くかけて3DモデルのUGC(ユーザー生成コンテンツ)が盛り上がってきた日本だからこそ高いニーズがあるだろうし、響く人も多いはず。

「エンジニアのみなさんに好きにいじってもらえる。クリエイターさんやエンジニアさんに自分のキャラクターのお家として使って欲しい」と武地氏は語る。

単純な縦長ディスプレーになったということは、Macやスマホにもつなげるというわけだ(専用ソフトは使えなくメーカーも推奨しないだろうが)。さらにキャラクターを写すだけでなく、例えば魚を泳がせるデジタル水槽に仕立て上げるなど、何か目を惹きつけるディスプレーとして活用することもできそうだ。弊社でいえば、VTuberさんと1対1でお話しできる「おしゃべりフェス」にも使えるかもしれない。

武地氏とGatebox3

 
武地氏自体が「自分が大好きなキャラクターたちと一緒に暮らせたら最高に嬉しい」という思いでGateboxを立ち上げて、10年かけて同じことをやり通してたどり着いたというストーリーも共感ポイントだ。

スタートアップの中でもハードウェアは本当に大変で、自社記事にまとめられた歴史を見ていくと、工場に生産を断られたりなど心が折れそうなエピソードが出てくる。

それでもずっとやり続け、2023年からはスマホを活用した「デジタルフィギュアボックス」がヒット。「ワンピース」や「ガールズバンドクライ」、「アイドルマスター シャイニーカラーズ」など大型IPとコラボするほど人気になり、今では事業の大きな一つの柱となっているそうだ。

Gatebox3はその先にあるプロダクトなのだが、武地氏によればまだまだ明かしていない隠し球もいくつかあるとのこと。「今回のクラウドファンディング以上に値引きすることは今後ないと思います」と語っていたので、興味のある人はぜひ早めに支援しておくといいだろう。


(TEXT by Minoru Hirota

●関連リンク
クラウドファンディングページ(Makuake)
Gatebox