山口情報芸術センター［YCAM］は10月23、24日に、アーティストの小泉明郎（こいずみ・めいろう）によるVRを用いた体験型の演劇作品「縛られたプロメテウス」の公演を開催する。
「あいちトリエンナーレ2019」からの委嘱を受けて制作された本作は、公開とともに大きな反響を受け、2020年にはシアターコモンズのプログラムでも上演、2021年には文化庁メディア芸術祭アート部門で大賞を受賞するなど高い評価を受けている。今回の山口公演が、関西以西では初の上演となる。
アーティストの小泉明郎は、これまで、国家・共同体と個人の関係、また人間の身体と感情の関係について、現実と虚構を織り交ぜたアプローチで作品を発表してきた。演劇、音声、映像など複数の手法を巧みに組み合わせた作品は、国際的な芸術祭をはじめとする現代美術や演劇の文脈でも高い評価を受けている。本作は、古代ギリシアの詩人アイスキュロスによる悲劇「縛られたプロメテウス」が原作。未来を予見する能力を持ちながらも、全知全能の神・ゼウスから火を盗み、永劫の苦しみを味わうプロメテウス。本作の観客は、この神話的時間から発想された近未来の中で、自分とは異なる「他者」の感覚や感情をVRを通じて追体験する。
＜開催概要＞
【タイトル】縛られたプロメテウス
【開催日時】2021年10月23日（土）、24日（日）
【開催時間】各日12:00／12:30／13:00／13:30／14:00／14:30／15:00／15:30／16:00／16:30スタート
【会場】山口情報芸術センター［YCAM］スタジオB
【上演時間】60分（入れ替え制）
【定員】各回15名
【上演言語】日本語／英語
【対象年齢】13歳以上（ヘッドマウントディスプレイを使用した作品のため）
【チケット料金】
前売券 一般：2000円、any会員・特別割引：1500円、高校生以下：300円
当日券 一般：2500円、高校生以下：500円
■小泉明郎
1976年群馬県生まれ。国家・共同体と個人の関係、人間の身体と感情の関係について、現実と虚構を織り交ぜた実験的映像やパフォーマンスで探求している。これまでテート・モダンのBMWテート・ライブや上海ビエンナーレ、シャルジャビエンナーレ等、多数の国際展に参加。VR 技術を使った作品では『サクリファイス』（MMCAソウル、韓国、2018）、《縛られたプロメテウス》（あいちトリエンナーレ2019）がある。 2021年《縛られたプロメテウス》で第24回文化庁メディア芸術祭アート部門で大賞を受賞。カーディフ国立博物館Artes Mundi受賞。
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