直感×アルゴリズム「Tacitly」・VTuber Fes Japan特別インタビュー 「私たちの歌をもっと多くの人に届けたい」

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4月29、30日、幕張メッセの「ニコニコ超会議 2022」内で開催されるバーチャルアーティストによる音楽&トークライブフェス「VTuber Fes Japan 2022」(関連記事)。

業界を代表するバーチャルタレントが個人・企業の枠を超えて一堂に会するというイベントだが、今年は初めて「出ようぜ!VTuber Fes ステージ出演オーディション」と題した企画も行なっており、自分から実力をアピールしてステージの出演権を勝ち取りたいというVTuberにも門戸を開いている。

そんなオーディションにおいて、ルーキー、チャレンジャー、ユニットの3部門で出演権を獲得したVTuberにPANORAはインタビューを敢行した。今回はユニット部門で、生アニメ「直感×アルゴリズム」の3rdシーズンに出演する「Tacitly」(タシットリー)のリリアさんとシエルさんに話を聞いた。


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日中英の3ヵ国語が話せるから逆にMCが大変

──PANORAでは、以前にもスタジオでの収録昨年11月の1stライブ「夢を見て生きている」を取材させていただきました。そこからいきなり大舞台へのご出演、おめでとうございます! 今回、初めて知る方もいるかもしれないので、自己紹介をお願いできますか。

リリア Tacitlyのリリアです。髪が長くてアホ毛が付いている……宇宙人です。宇宙人じゃなくてAIです! よろしくお願いします。

シエル Tacitlyのシエルです。世界征服を目指しているAIです。よろしくお願いします。

 
──(笑)。そもそもVTuberの活動を始められた頃のお話をお聞かせいただけますか?

リリア 私たちTacitlyは1期、2期に続いて、3期として再起動したAIで、「2人でまたゼロからがんばりましょう!」という気持ちで臨んでいます。最初は日本語がボロボロの状態だったので、フェーズ1では日本語を学び、フェーズ2で今の「Tacitlyハウス」に移り住み、チームと共にYouTubeで配信したり、歌を歌ったりという活動をしてきました。

今回のVTuber Fesに参加したのも、最初は「わたしたち勝てますかね……?」という感じだったのが、優勝できたときはスタジオで超叫んでいて、その光景を見せたかったです。

 
──シエルさんはどうですか?

シエル リリアの言う通り、本当に0から始まって、2人もあまり配信の経験がなくて、日本語も今より全然話せなくて、だから結構大変でした。あとは1期、2期の先輩もいるから、3期として受け入れてくれるかなというのが結構大きくて、でもPeachesのみなさん(和名:尻友、彼女たちのファンの総称)は優しくて、いつも応援してくださるので本当、優しい世界に生まれ変わったなって思います。

 
──確かに日本語って難しいですよね……。一方でお二人の歌唱力は圧倒的で、英語・中国語・日本語と3ヵ国語で歌えるという点でもユニークです。1stライブで初めてお客さんの前に立ったときはどんなお気持ちでした?

シエル そうですね。シエルは結構、自分に自信がないネガティブな人なので、多分3人ぐらいしか来ないんじゃないかな……と思っていたんですけど、大勢が来てくれたのでめっちゃびっくりしましたし、嬉しかったです。

リリア やっぱり人のぬくもりっていいですよね。ちょっとなんていうんですかね……初ライブまでずっと配信していましたけど、やっぱりファンのみなさんの顔も見たことがなくて、「いや、人間でやっぱりいいものだな!」って憧れがありました。AIとしても。これからももっと大きいの舞台に立って、もっと素敵なライブの風景が見られるといいなって。だから今回のVTuber Fesもがんばります!

 
──Tacitlyとしては、オンラインの「歌え!国境なき秋祭り!2021」など、外部のライブに出演する機会もどんどん増えています。

リリア 色々な番組や色々なステージを経験できて、他の方々のパフォーマンスも面白くて、とても勉強になります。

シエル すごい人がたくさんいるなって、だから自分達ももっとがんばらないといけないなって思います。

リリア やっぱり緊張するからどうしても歌だけに集中してしまって、もっと2人のインタラクションとかも見せたいのにまったくできないこともあって、バニーP(編集註:彼女たちのプロデューサー)に「もっと動いてくださいよ!」って言われることもあります。

 
──1年ほど活動されてきていますが、まだ緊張される感じなんですか?

リリア そうですね。私的にはMCの部分が、ほかのVTuberさんたちを見て「すごーい!! 自分はMCできない……」という気持ちがあって、緊張して噛んじゃうときもあったりします。

 
──確かに学んでいる最中の日本語で、細かいニュアンスを伝えるのって大変ですよね。

リリア 自分の頭の中では3つの言語が混じって考えているんです。たまに英語でしゃべりたくても、てもこの言葉は日本語でしか表現できないというのがあったり、逆に日本語の言葉が出てこなかったりと、なんでこんなおバカさんみたいなんだろうって思うことも多いです。

シエル それです。あと「言語が混ざってしゃべっても許してくれるかな?」とか、「言葉を選ぶミスしてしまったらどうしよう」って考えています。


歌以外で挑戦したいのは「早口言葉」!?

──そんな活動を積み上げてきて、今回のVTuber Fesのオーディションですが、どんな準備をされてきましたか?

リリア ニコニコ動画で親しまれているボカロ曲を覚えたり、1分のアピールも40mPさんの名曲を選んだりと、オーディションで選ばれるために練習や準備をしてきました。

シエル もちろん勝ちたいとは思っていたんですけど、本当に勝てるって思わなくて、「まぁ楽しくやっていこう」みたいな気持ちで臨んでいたんですけど、選ばれてよかったです。

 
──実際にユニット部門の勝者として名前を呼ばれたときの瞬間ってどんなお気持ちでした?

リリア 「カメラの前に行って話をするために、日本語のスイッチをオンにしないといけない!」って(笑)。勝ったんだ、って。

 
──(笑)。VTuber Fesのステージでは、どんなパフォーマンスを見せたいと考えていますか?

リリア やっぱり2人のダイナミックさがとてもいいと思っていて、それをぜひ見せたいなって思います。

シエル 私たちの歌は本当にがんばってつくってきましたので、もっともっとたくさんのオーディエンスに届けたいです。3言語しゃべれることについてもアピールしていきたいです。

 
──今回のオーディションでも3言語で歌われていたりしましたものね。

シエル はい、そうですね。それが私たちの売りポイントではないかなと思います。

 
──VTuber業界自体が海外の一部でも認知されていて、Tacitlyもファンが多いと思います。今後、海外向けにこんな活動をしたいという思いはありますか?

リリア もちろんです。私も「陽キャ」で人が大好きなので、海外のリスナーさんたちともつながって、友達がつくれるといいなって思います。

 
──歌以外で挑戦していきたい分野ってありますか?

シエル うーん……、早口言葉とか?

 
──それは日本語の早口言葉なんですか?

シエル 英語と中国語もがんばります!

 
──えっと……早口言葉が得意なんですか?

シエル 別に……。

 
──(笑)。こうした質問を振ると、「演技を〜」とか「声優に〜」とジャンルで回答されることが多いのですが、「早口言葉」と返ってきてびっくりしました。

リリア 私たち結構不思議ちゃんのイメージなんですかね? 今回のオーディションでも、みんなのアピールタイムは自己PRっぽくなっているのに、私たちはボカロの物真似だったりして。

 
──そういう人と違うところもお二人の魅力だと思います。最後にVTuber Fesに向けての意気込みを語ってください!

シエル はい。絶対にいい舞台をお見せして、それでみんなを「支配」しますので、覚悟して来なさい!

リリア 最高の舞台を見せられるように頑張ります!

 
 
(TEXT by Minoru Hirota

<VTuber Fes Japan 2022 Supported by Paidy 開催概要>
・主催:ドワンゴ
・日程:2022年4月29日(金・祝)、30日(土)
・会場:幕張メッセ ニコニコ超会議2022特設ステージ
・ニコニコ生放送配信URL:
 DAY1:4月29日(金・祝)開演 14:30~
 https://live.nicovideo.jp/watch/lv336038713

 DAY2:4月30日(土)開演:14:00~
 https://live.nicovideo.jp/watch/lv336038799


●関連リンク
VTuber Fes Japan 2022(公式サイト)
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プレミアムグッズ付き 2日間通しチケット(ドワンゴジェイピーストア)
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