カレーメシ×ホロライブのコラボ動画が部門賞のひとつに Google、「YouTube Works Awards Japan 2022」開催

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Google は2日、YouTubeで高い効果を出した動画広告を表彰する「YouTube Works Awards Japan 2022」を開催し、グランプリと7つの部門賞を表彰した。その中の「YouTube Creator Collaboration 部門」を日清食品の「夏はカレーメシ カレーメシ×ホロライブ コラボ動画」が受賞した。

同アワードはイギリス発祥で、アメリカなど世界各国で実施してきており、日本では2回目となる。審査員には広告界やYouTubeのクリエイターを迎え、今回の日本では、審査員長の博報堂・嶋浩一郎氏、YouTubeクリエイターで「Fischer’s」メンバーのシルクロード氏をはじめ、合計12名がファイナリスト40作品から受賞作を選出した。

 
●グランプリ
*YouTube を活用して革新的な取り組みを実施し、成果を上げたキャンペーン

・作品名:「VOICE PROJECT 投票はあなたの声 」
・団体名:VOICE PROJECT

・審査員長・嶋浩一郎氏の総評:
「YouTubeは共創のメディアであり、ブランドと生活者が新しいカルチャーを共創していくところがクリエイティブのポイントでもあると思います。優れた作品に共通していたのは、ファンやユーザーが作るカルチャーを尊重した上で、より成長させ新しい視聴体験を提供していくという点にあったのではないかと考えています」
この審査会の様子およびインサイトをまとめたレポートをThink with Googleで随時公開していきます。第1弾のレポートは6月2日より公開します。


全7部門の部門賞作品

●Best Innovation部門
*YouTubeを活用して革新的な取り組みを実施し、成果を上げたキャンペーン

・作品名:「VOICE PROJECT 投票はあなたの声 」
・団体名:VOICE PROJECT

・審査員・尾上永晃氏(電通):
「選挙というテーマに向き合う時に、これまであまり声を上げられなかったタレントの方々が、声を上げる場所としてYouTubeを選び、かつ同じ市民の目線で一個人として意見を表明しました。それにより大きな効果を及ぼしたことが、イノベーションとして評価できるのではないかと考えました。
表現についても、最初の五秒のつかみで『これは広告でも政府の放送でもない』と言うことで、我々個人の意見であると始まります。自分と同じ目線の話として聞いてみようと一気に気持ちが持っていかれ、自然に選挙へ行こうと気持ちの作り方ができている点で、部門賞として評価できるとなりました」

 
●「Best Sales Lift 部門」
*オンライン・オフライン問わず、大きく売り上げに貢献したキャンペーン

・作品名:「恋スル!チャミスル」
・企業名:眞露
・企画・制作:ジェイアール東日本企画/xpd/AOI Pro.

・審査員・山本尚美氏(資生堂/資生堂クリエイティブ):
「単なるプレースメントではなく、一つ一つのクリエイティブに韓国ドラマを研究しつくして、インサイトをしっかり掴んだものを短尺の中に上手く組み込んでいた点や、SNS上のトリガーになるようなものが散りばめていた点も非常に興味深い作品だったと思います。審査員の中でも韓国料理を食べに行きたいと声が上がるなど実際の体験に繋がっていくという意味で、新しいコンテンツのあり方の一編を見たような気がします」

 
●「Best Target Reach 部門」
*ブランドの顧客へ効率的かつ効果的にリーチしてマーケティング目的を達成したキャンペーン

・作品名:「モンハン保険」
・企業名:東京海上日動火災保険
・企画・制作:ワンメディア/カプコン/シオン

・審査員・ズナイデン房子氏(日本マクドナルド)
「 就職先として興味を持ってもらうというテーマに対して、社員の皆さんがゲームを見ながら商品開発をしていく斬新なアプローチにより、働いてる人たちのリアルな人柄が伝わるようなコンテンツとなっており、保険会社のイメージを大きく変えることに成功しています。リアルな人のパワーを表現に使う、これからのYouTubeの未来の一つのありようを示唆するクリエイティブであると大きく評価されたのではないかと思います」

 
●「Creative Effectiveness 部門」
優れたクリエイティブアイデアで 大きくビジネスに貢献したクリエイティブ
・作品名:「カロリーメイト Web movie 『夏がはじまる。』」
・企 業 名:大塚製薬
・企画・制作:博報堂/AOI Pro.

・審査員・三井明子氏(ADK クリエイティブ・ワン):
「ターゲットである中学生や高校生の部活をしている方々のインサイトを非常に上手く捉えて表現につなげているという点が高く評価されました。中高生の気持ちを歌った秀逸なオリジナルソングと、作風が異なる16人のアーティストによる作画が、大きな熱量となって伝わっていると思います。」

 
●「Force for Good 部門」
*YouTubeにおいて自社のブランドパーパスを表現し社会に影響を及ぼしたキャンペーン

・作品名:「赤十字『不安が見えなくなるメガネ』9月防災減災キャンペーン」
・団体名:日本赤十字社
・企画・制作:電通/電通デジタル/xpd

・審査員・川嵜鋼平氏(LIFULL):
「日本国民の防災意識を高めていくことを社会課題解決の文脈で発信できた、日本赤十字だからこその企画だと思っています。まず入り口を大きく広げて共感性があるストーリーとして、見た方の意識を変える、最後のビヘイビア・チェンジまでしっかり落とし込んでいるという点は非常に高く評価をしました」


●「Performance for Action 部門」
*視聴者のアクションを促すことに成功したキャンペーン

・作品名:「【ホットペッパービューティー】~ナダルとオカンの押し問答~」
・企業名:リクルート
・企画・制作:xpd

・審査員・萩原幸也氏(リクルート):
「本当に動画だけで得られた成果であるか、またビジネスに対して貢献できている成果なのか、という点を中心に議論した部門賞です。受賞したホットペッパービューティーはもともと女性向けというイメージが強いサービスですが、動画の力で『そうではなかったんだ』と理解されるような内容になっているのだと思っています。また、Call to actionという面でもサービスの画面がちゃんと写っているのが評価のポイントとなりました」


●「YouTubeCreator Collaboration 部門」
*YouTubeクリエイターとのコラボレーションを行い高い効果を獲得したクリエイティブ

・作品名:夏はカレーメシ カレーメシ×ホロライブ コラボ動画
・企業名:日清食品
・企画・制作:博報堂/ Headlight

・審査員・明石ガクト氏(ワンメディア):
「YouTubeは企業や広告主のためだけの場所というわけでもなく、動画を制作するクリエイターのためだけの場所でもない。やっぱり集まってきている人たちによってメディアパワーが生まれる場所です。そこでクリエイターとコラボする時にどういうものがいいかと言うと、企業とクリエイターのコラボによって視聴者が今まで見たことのない景色まで連れていかれる感じがある動画です。それを非常に美しい形で、全力でバットを振り抜いたのは、このカレーメシの作品だったと思います」

 
 
●関連リンク
YouTube Works Awards Japan 2022