9月15〜18日に幕張メッセにて実施している「東京ゲームショウ2022」。毎年注目を集めているカプコンブースは、3年ぶりのリアル会場での開催となった今年も大人気だった。15日に取材した際も、新作VRゲーム「バイオハザード ヴィレッジ VRモード」(発売日未定)を試遊できる整理券が早い時間に規定の枚数を配り追えるほどの人気ぶりだった。
怖がりな筆者は、あまりホラーゲームが得意ではないのだが、2023年初頭発売予定のPlayStation 5向けVRシステム「PlayStation VR2」(PS VR2)での試遊ができるということもあり意を決してプレー。その模様をレポートしていこう。
ボタンひとつで周囲を確認できる新機能「シースルービュー」も体験
ブースの中に入った後は、スタッフの説明を受けながら、PS VR2を装着。新機能の視線追跡(アイトラッキング)機能などのセッティングもサクサクと進んだ。筆者は眼鏡をかけたまま試遊したのだが、不具合や違和感はまったく感じなかった。ヘッドセットを装着したまま、ボタン一つで周囲を確認できる新機能「シースルービュー」も非常に便利だ。
2021年に発売され数々の受賞に輝いた名作「バイオハザード ヴィレッジ」のストーリーモードの全編がPS VR2で楽しめる「バイオハザード ヴィレッジ VRモード」。今回の試遊では、ドミトレスク城でドミトレスク夫人と3人の娘に捕らえられた主人公(イーサン・ウィンターズ)が城から脱出するまでをプレーすることができた。
基本操作を学んだ後、雪山にいる主人公が城に辿り着いたところからゲームはスタート。精緻に作り込まれた「バイオハザード ヴィレッジ」の世界の美しさは、VRモードでも健在。臨場感に改めて驚きながらプレーを進めていると、ドミトレスクの娘たちになすすべなく捕らえられ、両足をつかまれて床を引きずり回された挙げ句、両方の手の平にフックを刺されて吊り下げられてしまった。VRゲームの中とはいえ、床を引きずられたのも、手の平にフックを刺されたのも初めての経験。手にフックが刺さるときには、思わず目を閉じ、刺さった後は、何度も自分の手の平を見上げてしまった。
吊り下げられる前には、城主のドミトレスク夫人と対面したのだが、身長290cmというドミトレスク夫人の圧倒的な巨大感はVRならでは。最初は床から見上げ、吊り下げられた後は見下ろすという視点の変化も、怖過ぎるけれどVRゲームでしかできない体験で面白い。
リアルな感触も感じられるガンアクション
夫人たちが部屋から去った隙を突いて、強引にフックから手を外すイーサン。その強引な外し方は、フックを刺されたとき以上に痛々しい。その後、別の部屋を探索してハンドガンを発見。ここからようやく反撃のターンだ。
今回の試遊でプレーできたアクションの中で一番楽しかったのが拳銃を撃つアクション。弾が空になったらボタンを押して空のマガジンを取り出した後、新しいマガジンを持ったまま銃のグリップに近づけて納める。そのままでは弾が出ないので、銃の上部を後ろにスライドさせてリロードもしなくてはいけない。
プレー前に教わった一連のアクションを忘れて最初は少しパニックになったのだが、再度、確認してからはスムーズにプレーできて、銃を撃つという未体験の経験をよりリアルに楽しむことができた。
銃を撃っている感覚の現実感を底上げしているのは、PlayStation 5のコントローラーと同じく、PS VR2のコントローラーにも採用されたハプティックフィードバックとアダプティブトリガー。ハプティックフィードバックは、ゲームのシチュエーションに合わせてコントローラーを振動させる機能で、アダプティブトリガーは、同じくトリガーの重みを変える機能。正直、自宅のPS5で遊んでいるとき、この2つの機能がゲームの楽しさに貢献していると実感したことはほとんどなかったのだが、VRの「バイオハザード」とは相性抜群。実際に銃を撃っているような感覚があることで、敵を倒したときの爽快感もさらに上積みされる気がした。また、ドミトレスク夫人の娘が羽虫に変わって襲ってきたときのコントローラーの振動は、不快感を倍増。自宅で一人でプレーしていたら、声を上げていたかもしれない。
なんとか脱出経路に辿り着き、試遊可能なパートは無事にクリアー。ゲームとしての楽しさや怖さはもちろん、何よりも印象に残ったのは、4K HDRディスプレイならではの映像の美しさだった。ドミトレスク夫人たちさえいなければ、城のあちこちをゆっくりと観て回りたかったくらいだ。正式発売されたときには、ぜひ試してみたい。
●ゲーム概要
・タイトル:バイオハザード ヴィレッジ VRモード
・対応機種:PlayStation VR2
・ジャンル:サバイバルホラー
・発売日:未定
・価格:未定
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(Text by Daisuke Marumoto)
●関連リンク
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